MotorolaよりSnapdragon 695G搭載のミドル機、moto g52j 5G(以下g52j )が発売中です。
2022年発売のミドル機にSnapdragon 695G搭載機が多く発売されており、Snapdragon 695Gを搭載しているこの機種のスペックをみていきます。
moto g52j 5Gの良い点
moto g52j 5Gの悪い点
数千円安ければと思える価格
ミドルスペック機としては妥当な価格と言えます。
しかし、スペックに見合う価格ではなく、34,800円ぐらいの価格が妥当です。
外観
ディスプレイ面はセンターにパンチホールを採用しており、目立った特徴がありません。
背面に3つのカメラが縦に並んでいます。
Motorolaのロゴが本体真ん中にあり、Motorolaの全てのスマホは背面にロゴがあります。
本体色はインクブラック・パールホワイトの2色で構成されています。
無難な落ち着いた色の本体と言えるでしょう。
スペック
本体 | |
---|---|
SoC | Snapdragon 695G |
サイズ | 171×76.8×9.1mm |
重量 | 206g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.8インチ |
パネル種 | IPS液晶 |
解像度 | 2460×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 |
記憶領域 | |
メモリ | 6GB |
ストレージ | 128GB |
micro SD | あり(最大1TB) |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP |
超広角/深度センサー | 8MP |
マクロカメラ | 2MP |
前面カメラ | 13MP |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/5/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/8/18/19/28/38/41/ 42 |
5G Sub6 | 3/28/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.1 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | あり |
Felica | あり |
スピーカー | シングル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 5000mAh |
充電速度 | 15W充電 |
ポート | USB2.0 TypeC |
価格 | 39,800円 |
付属品
カバー・SIM取り出しピン・ガイド類・LG(法令/安全/規制)
ACアダプター・USB TypeCケーブル・保護フィルムがありません。
保護フィルムだけは付属してほしかったです。
本体
ミドルクラスでは十分な性能のSoC
Snapdragon 695GはAnTuTuベンチマークで38万点を超える優秀なSoCです。
ゲーム以外のアプリで困ることはなく、動作が重いゲームの場合でも、画質を落とすことによりスムーズに動作します。
大きめの本体サイズ
一般的なスマホより本体サイズは大きくなっています。
ディスプレイサイズが大きくなっているため仕方ありませんが、手の小さな人には不向きなサイズになっています。
本体重量も重くなっている
本体サイズが大きくなったことで本体重量も重くなっていますが、全てのスマホが本体サイズに重量が比例するわけではなく、g52j は悪い意味で比例しています。
本体重量が206グラムになっていますが、この本体サイズで200グラム以内に収まっている機種も多くあるため、Motorolaにはもう少し頑張って欲しかったです。
マルチに利用できるSoCを搭載しているも、本体重量がネックになるかもしれません。
ディスプレイ
大きなディスプレイと少し高くなった解像度
一般的なスマホより大きな6.8インチディスプレイを搭載しています。
ディスプレイが大きくなることで文字や画像が見やすくなる反面、本体サイズが大きくなる所がデメリットです。
解像度が高くなることにより文字や画像が小さく表示されるデメリットがあります。
一般的なスマホより若干解像度が高くなっていますが、その分はディスプレイサイズが大きくなることで相殺されるでしょう。
有機ELパネルが欲しかった
ディスプレイパネルはミドル機にも増えつつある有機ELパネルではなく、IPS液晶パネルを採用しています。
液晶パネルを搭載することによりコストを抑えていますが、できることなら発色の美しい有機ELパネルを採用して欲しかったです。
120Hzのリフレッシュレートで十分
120Hzのリフレッシュレートは残像が残りにくく、多くの場合は十分な速度と言えます。
大きなディスプレイサイズ・高いリフレッシュレートも、IPSパネルがネックになるかもしれません。
記憶領域
数年はメモリーで困らない
現在では6GBのメモリが主流であり、6GBのメモリーを搭載しているなら安定動作が見込めます。
大量のアプリを起動するとメモリー不足に陥る可能性があり、その場合は起動中のアプリが停止するでしょう。
ただ、ゲームを複数起動するような使い方をしない場合は、メモリー不足にはなりません。
ストレージの選択ができない
ストレージ容量が128GBのみで選択はできません。
microSDが最大1TBまで利用できるため、写真や動画のようなファイルをmicroSDへ移動することで、ストレージの容量不足を解消することができます。
ストレージの容量が選択できないところがネックになるかも知れませんが、microSDを利用することである程度は解消できます。
カメラ
公式の内容を鵜呑みにはできない
公式の内容を引用しています。
デュアル撮影
2台のカメラで撮影することで、自分自身と被写体を同時に捉えることができ、あなたの反応も特別な瞬間の一部に。
スポットカラー
特定の色を選択するだけで、それ以外の色をモノクロにします。 録画中に色を切り替えることもできます。
深度センサー
いつもの写真が、プロレベルのポートレートに深度センサーが自動的に背景をぼかします。撮影後にぼかしの強さを調整することもできます。
ナイトビジョン
ナイトビジョンモードに切り替えると、暗闇でも背面と前面カメラの両方で驚くほど鮮明な写真やセルフィーを撮影することができます。低光量でも鮮やかで明るくシャープな写真撮影が可能です。
パノラマ
360度パノラマ写真で、周囲をまるごと撮影することができます。
一般的な機能のカメラですが、ナイトビジョンは変わった機能です。
暗い所でも明るく撮影できるようで、サンプル画のように撮影できるのかは、実際に試して見ないと分かりません。
ミドルスペックのため、カメラの性能は高く無いと思えますが、カメラのチューニング次第でしょう。
ネットワーク
日本国内での利用に困ることはない
4G・5G共に国内4キャリアでの使用は問題なく、Rakutenモバイルはパートナー回線にも対応しています。
docomoのみが使用しているn79に対応しておらず、日本国内でも5Gが利用できない場所があるかもしれません。
4G・5G共に対応バンドが少なく日本国内での使用では問題ありませんが、海外での使用には注意が必要です。
最新規格の11AXに対応していないWIFI
WiFiは最新規格の11AXに対応していません。
そのため、ルーターが11AXに対応していても11ACでの通信になります。
しかし、11ACと11AXの速度差は理論値では大きいですが、実効値では理論値ほどの差はありません。
11ACと11AXの速度差は、大容量の通信を行った際に、体感することができるぐらいです。
eSIMと物理SIMでDSDVが可能
nanoSIMとeSIMの組み合わせでDSDVが可能です。
国内4キャリアとそのサブブランドはeSIMに対応していますが、MVNOに関しては大手のみがeSIMに対応しています。
MVNOを利用する場合は、eSIMに対応しているかの確認が必要でしょう。
日本国内での使用に問題がなく、MVNOでeSIM利用時に注意が必要です。
機能
側面指紋認証で十分
顔認証と指紋認証が搭載されており、電源ボタンに触れると指紋を認証するサイド指紋認証です。
サイド指紋認証は、画面内指紋認証より認証速度と認証制度が高いメリットがあり、コストを下げることができるためハイスペック以外に搭載しています。
ただ、ケースを取り付けると電源ボタンが剥き出しになり、デザイン性が悪くなる点がデメリットでしょう。
最高クラスの防水と防塵
防水と防塵は最高クラスを採用しています。
水深1.5mの真水に30分の浸水に耐えられる性能を有しており、水回りで利用する際は安全です。
粉塵が入ってこない防塵性能のため、粉塵が舞う環境での利用できます。
おサイフケータイが使える
Felicaを搭載することで、おサイフケータイの利用が可能になります。
海外メーカーが日本国内で販売する際に、Felicaを搭載機する機種が多くなってきており、Felicaを搭載機した方が売れやすくなることは事実です。
しかし、おサイフケータイに対応することで生産コストが上がり、上がったぶんは価格に反映されます。
モノラルスピーカーは残念
スピーカーが1基搭載されており、音声再生時に受話部からも流れないため、モノラルの音質になります。
モノラルスピーカーでは音の臨場感がなく、Motorolaのミドルクラスはシングルスピーカーを搭載している機種が大半で、コストカットしているのでしょう。
国内向けにおサイフケータイが利用できる仕様になっており、防水と防塵も最高クラスです。
モノラルスピーカーは残念点で、ミドルクラスのスマホならステレオスピーカーが妥当でしょう。
バッテリー
1日持つ大容量バッテリー
1日中スマホを使い続けるような酷な利用でない限りは、フル充電で1日は余裕で持つバッテリー容量です。
遅い充電速度
15Wの充電速度はフル充電に約2時間30分かかります。
バッテリー容量が大きい事がメリットになりますが、遅い充電速度のため多いバッテリー容量が充電時間を長くする要因と言えるでしょう。
15Wの充電速度の場合は、充電時にかかるバッテリーへの負担が少なくバッテリーの寿命が長くなるメリットがあります。
大容量バッテリーに対して充電速度が遅く、最低でも30W充電が欲しかったです。
総評
同クラスのスマホは4万円を超えている機種が大半の中、moto g52j 5Gは4万円を切っています。
価格面から見るとコスパは高く見えますが、コストカットを行っている箇所が多いのも事実です。
特に、IPS液晶パネルとシングルスピーカーが大きなコストカットであり、ディスプレイパネルとスピーカーの性能を下げることは良いとは言えません。
しかし、MOTOROLAはディスプレイとスピーカーのコストカットを行い、そのため購入を見合わせた人が多いのでは無いでしょうか?
個人的にはFelicaを非搭載にして浮いたぶんを、ディスプレイとスピーカーに回してほしかったです。
サブ機で利用するなら良い端末だと言えますが、後は価格に見合うかと言うことになるでしょう。