ゲーミングスマホ寄りに作られたPOCO F4 GTと、ゲーミングスマホのBlack Shark 5の違いを比較しています。
POCO F4 GTの良い点
Black Shark 5の良い点
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
Black Shark 5は安価なゲーミングスマホ
128GBモデルでBlack Shark 5の方が定価で安くなっており、ゲーミングスマホとしては安価で購入できるBlack Shark 5は、ゲーム用途なら価値のある機種になっています。
しかし、256GBモデルが欲しい場合はPOCO F4 GTになり、多くのゲーミング機能を失うことになるでしょう。
外観
ディスプレイ面は両機種共にセンターパンチホールを採用しており、同じような外観になっています。
背面は同じ位置にカメラを配置しているも、レンズの配置位置が違います。
PCOC F4 GTの外観色は、ステルスブラック・ナイトシルバー・サイバーイエローの3色で構成しており、Black Shark 5はブロックのみになっています。
ゲーミングスマホは何故か、単色で構成されている本体が多くなっています。
スペック
POCO F4 GT | Black Shark 5 | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 8 Gen1 | Snapdragon 870 |
サイズ | 162.5×76.7×8.5mm | 163.8x76.3x10㎜ |
重量 | 210g | 218g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.67インチ | 6.67インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz | 144Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 720Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 8GB/12GB | 6GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 64MP | 64MP |
超広角カメラ | 8MP | 13MP |
マクロカメラ | 2MP | 2MP |
前面カメラ | 20MP | 16MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/9/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/ 19/20/26/28/38/40/41 | 1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/ 19/20/26/28/34/38/39/ 40/41 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/ 41/77/78 | 1/3/5/7/8/28/41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX3/IP5X | IPX2/なし |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | なし | なし |
スピーカー | クアッド | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 4700mAh(デュアルバッテリー) | 4650mAh(デュアルバッテリー) |
充電速度 | 120W充電 | 120W充電 |
ポート | USB TypeC | USB3.1 TypeC |
価格 | 74,800円/84,800円 | 69,800円 |
本体
SoCの差は、一部ゲームの安定動作に繋がる
POCO F4 GTにはSnapdragon 8 gen 1を搭載しており、Black Shark 5のSnapdragon 870よりAnTuTuベンチマークで25万点以上の差があります。
25万点の差は大きく見えますが、SoCの性能で劣るBlack Shark 5でも大半のゲームが最高設定で遊ぶことができます。
原神のようなゲームを高設定で動作させる場合は高性能なスマホが必要で、その場合はPOCO F4 GTの方が良いと言えるでしょう。
8グラムでも本体重量は軽いほうが良い
POCO F4 GTの方が軽く、200グラム以上になると8グラムの差でも軽さを体感することができます。
ゲームを長時間遊ぶと、本体重量の差が腕の疲れ具合の差になると言えるでしょう。
Black Shark 5の冷却性能は高く、若干見劣りするPOCO F4 GT
両機種共に大型VCでSoCを挟む事により、冷却効率を上げています。
Snapdragon 8 gen 1は発熱量が多く、POCO F4 GTのVCはBlack Shark 5のVCより面積が小さく、Black Shark 5の方が発熱量が少ないと言えるでしょう。
しかし、発熱の大きいSnapdragon 8 gen 1には有効で、フレームレートを安定することができるでしょう。
※VC=ベイパーチャンバー(液体を封入した金属板で作られた超薄型放熱部品)
SoCの差が大きく、遊ぶゲームによってはBlack Shark 5では高画質で遊ぶことができません。
しかし、SoCの発熱が少なく冷却瀬能に優れているため、発熱によるSoCの性能低下が起こりにくくなっています。
ディスプレイ
144Hzのリフレッシュレートは一般向けではない
Black Shark 5のリフレッシュレートは144Hzと高くなっています。
しかし、POCO F4 GTの120Hzでも十分な性能を有しており、144Hzとの差はほぼ無いものと思っても良いでしょう。
720Hzのタッチサンプリングレートの必要性は?
480Hzのタッチサンプリングレートを搭載しているPOCO F4 GTは、高い性能を有していると言えるでしょう。
Black Shark 5は720Hzになっており、POCO F4 GTの更に上を行っていますが、ここまでの性能が必要かは疑問です。
ゲーミングスマホに欲しい感圧ディスプレイ
Black Shark 5は感圧ディスプレイに対応しており、画面を押すと設定したボタンと同じ動作をします。
感圧ディスプレイにより、ボタンが左右に1つずつ増えたことになります。
リフレッシュレートとタッチサンプリングレートが高くなっているBlack Shark 5は、性能を生かし切る場面があるのか疑問です。
感圧ディスプレイはゲーミングスマホに欲しい機能で、完全なゲーミングスマホでないPOCO F4 GTには搭載していません。
記憶領域
Black Shark 5のメモリーが将来ネックになるかも
Black Shark 5のメモリー容量が6GBのみで、今後メモリー不足になる可能性があります。
POCO F4 GTは8GB/128GBと12GB/256GBになり、8GBメモリーでも長く利用できるでしょう。
128GBでストレージが足りない場合は、オンラインストレージを利用するか、POCO F4 GTの256GBモデルを選ぶしかありません。
Black Shark 5は6GB/128GBのみで、他のモデルを選択出来ない点が残念です。
カメラ
カメラの性能差は大きくない
メインカメラの画素数が同じで、画質も似たようなものと思えます。
超広角カメラと前面カメラに画素数の差がありますが、画素数の差は大きくなく、自撮りをする際にPOCO F4 GTの方が多少は綺麗に撮影できるかな、といった程度の差だと思ってください。
両機種共にゲームを主体においている関係で、カメラに力を入れていないように思えます。
しかし、オマケ程度のカメラではなく、それなりのカメラを搭載しているため、ゲーミングスマホとしては十分なカメラ性能を有しています。
ネットワーク
国内4キャリアでの利用に問題がなく、WiFiとBluetoothの利用で困ることはないでしょう。
物理SIM2枚で構成されているため、国内全ての通信キャリで利用することが出来ます。
機能
防水性能は高くない
両機種共に防水性能は似たようなもので、水深10センチで一瞬の水没に耐えられる程度の性能を有しています。
そのため、水回りの利用は慎重に行いましょう。
POCO F4 GTの防塵性能は高く、6段階で5段階目になっているため、完全防塵ではないが十分な性能を有しています。
Black Shark 5に防塵性能がなく、粉塵が舞う場所では使用できません。
クアッドスピーカーが優れている
クアッドスピーカーはスマホを横持ちした状態で、左右に2基ずつのスピーカーが搭載されています。
ステレオスピーカーより臨場感のある音を楽しめるでしょう。
スマホを横持ちした状態で、左右に1基ずつのスピーカーが搭載されており、完全なステレオスピーカーになっています。
通常のスマホの場合は、1基のスピーカーでステレオスピーカーを実現しているため、スピーカー2基のBlack Shark 5は通常のスマホより音質が良くなっています。
クアッドスピーカーはデュアルスピーカーより音に迫力があるため、ゲームを遊ぶならスピーカーが多いに越したことはありません。
防水機能には期待しないほうが良いと言えます。
クアッドスピーカーとデュアルスピーカーの差は大きいと言えるでしょう。
バッテリー
バイパス充電でバッテリーの寿命が上がる
バッテリー容量に大した差はなく、両機種共にデュアルバッテリーを採用しています。
充電を行いながらゲームを遊ぶと、バッテリーへの負担が大きくバッテリーの寿命を縮める事になります。
Black Shark 5はバイパス充電に対応しており、充電を行いながらゲームを遊ぶとバッテリーへの充電を行わず、スマホ本体へ直接給電を行います。
そのため、バッテリーへの負担を軽減することができるでしょう。
Black Shark 5の特徴であるバイパス充電はバッテリーへの負担を軽減するメリットが有り、充電を行いながらスマホを利用する際に役立つ機能になっています。
総括
ゲーミングスマホとしてはBlack Shark 5の方が性能は高くなっています。
しかし、普段持ちを考えるとBlack Shark 5は無骨さがあり、普段持ちを考慮して作られているPOCO F4 GTの方が良いと言えます。
ゲーム用途がメインの場合はBlack Shark 5になり、ゲーム以外の用途も多い場合はPOCO F4 GTを選ぶのも、一つの考え方です。
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