Google Pixel 7(以下無印)と上位機のGoogle Pixel 7 Pro(以下Pro)のスペックを比較して違いを見ていきます。
価格差以上の価値がある?
Google Pixel 7の優れている点
Google Pixel 7 Proの優れている点
価格差以上の性能差は無い
無印とProの同じモデルで41,800円の価格差があり、ズームカメラとディスプレイサイズが大きな違いで、価格差を考えるとProのコスパは良くありません。
Proと無印の違いに、価格差以上の価値があると思えるかが、Proを購入する際のポイントになります。
ここからは、項目別に解説しています。
外観
ディスプレイ面は両機種共にセンターパンチホールを採用しており、見た目での違いはありません。
背面のデザインはカメラが横に並んでおり、Proはズームカメラが追加されています。
それ以外は同じになっており、ズームカメラの有無が両機種の違いになります。
スペック
Google Pixel 7 | Google Pixel 7 Pro | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Google Tensor G2 | Google Tensor G2 |
サイズ | 155.6x73.2x8.7㎜ | 162.9x76.6x8.9㎜ |
重量 | 197g | 212g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.3インチ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 | 3120×1440 |
リフレッシュレート | 90Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 不明 |
記憶領域 | ||
メモリ | 8GB | 12GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB/512GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP | 50MP |
ズームカメラ | なし | 48MP/光学5倍 |
超広角カメラ | 12MP | 12MP |
前面カメラ | 10.8MP | 10.8MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/ 17/18/19/20/25/26/28/ 29/30/32/38/39/40/41/ 42/46/48/66/71 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/ 17/18/19/20/25/26/28/ 29/30/38/39/40/41/42/ 46/48/66/71 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/12/14/20/ 25/28/30/38/40/41/48/ 66/71/75/76/77/78 | 1/2/3/5/7/8/12/14/20/ 25/28/30/38/40/41/48/ 66/71/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX6/IP8X | IPX6/IP8X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | ステレオ | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 4355mAh | 5030mAh |
充電速度 | 30W充電 | 30W充電 |
ワイヤレス充電速度 | 23W充電 | 23W充電 |
ポート | USB3.2 TypeC | USB3.2 TypeC |
価格 | 82,500円/97,900円 | 124,300円/139,700円 |
付属品
Google Pixcel 7
1 m USB-C – USB-C ケーブル(USB 2.0)・クイック スタートガイド・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
Google Pixcel 7 Pro
1 m USB-C – USB-C ケーブル(USB 2.0)・クイック スタートガイド・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
同じ付属品になっています。
保護フィルム・本体ケース・充電アダプターが別途必要になります。
できることなら、保護フィルムと本体ケースは付属して欲しかったでしょう。
本体
最新のSoCを搭載している
両機種共にGoogleが開発したGoogle Tensor G2を搭載しています。
Google Tensor G2はGoogleが開発した最新のSoCで、Qualcomm製のSnapdragon 888と同性能になっています。
Snapdragon 888と同性能なら、一部のゲームアプリを除き不自由なく利用することができるでしょう。
本体サイズ差が重量差になる
Proの方が無印より縦に7ミリ長くなっており、全体的にProの方が大きくなっています。
数ミリの差でも、実際に持ってみるとProの方が大きい事がわかります。
本体サイズが大きくなった事で、Proの本体重量が15グラム重くなっており、両機種を持つと重量差がはっきり分かるでしょう。
同じSoCのためアプリの動作に関しては差が無く、小さくて軽い機種のほうが利便性が良い反面、ディスプレイが小さくなります。
ディスプレイ
Google Pixel 7のディスプレイは小さいも、Proは標準サイズ
0.4インチの差は並べると分かる大きさで、無印の6.3インチはAndroidの一般的な機種より小さくなっています。
「ディスプレイの大きさ=本体サイズ」になり、ディスプレイが小さい無印は本体サイズが小さくなります。
フルHD以上の解像度は、小さなディスプレイの場合は、文字や画像が小さくなるデメリットがあります。
解像度の差が大きい
無印はAndroidでは一般的になっている解像度で、Proは現在発売している機種で最大に近い解像度になっています。
6.7インチディスプレイに高解像度の必要性に疑問があり、ディスプレイサイズに対して解像度が高くなりすぎている気がします。
解像度が上がると電力消費が大きくなるため、バッテリーの消費量も多くなるでしょう。
リフレッシュレートの差は使う人による
90Hzと120Hzのリフレッシュレート差は、90HZで残像が発生する場合でも、120Hzで残像が発生する確率は下がります。
更に、Proには可変リフレッシュレートを採用しており、アプリに合わせて最適のリフレッシュレートに調整されるため、固定リフレッシュレートより消費電力を抑えることができます。
ディスプレイサイズとリフレッシュレートの違いが大きく、リフレッシュレートにこだわりがない場合は、好みのデイスプレイサイズで選ぶと良いでしょう。
記憶領域
メモリー容量が多く、ストレージが選べる
無印で8GBのメモリーを搭載しています。
2年後でも不自由は無いと思われる容量を確保しているため、3年ぐらいの利用ならメモリーのことは考えなくても良いでしょう。
12GB搭載のProは、メモリーのことを考えなくて良い期間が更に長くなります。
128GBと256GBのストレージ容量を選ぶことができ、普通に使用する場合は128GBで十分な容量になっています。
容量に不安がある場合は、256GBを選択すると良いでしょう。
Proの512GBモデルの必要性は分かりません。
microSDが利用できないため、大量のストレージを利用するなら256GBモデルの購入を考えた方が良いでしょう。
最低8GBのメモリーを搭載しているため、メモリーについては考える必要はありません。
カメラ
ズームカメラ以外は同じカメラと思っても良い
背面カメラ・超広角カメラ・前面カメラの画素数が両機種共に同じで、写真の出来栄えは同じと思って良いでしょう。
Proには48MPの光学5倍ズームカメラを搭載しており、この点が無印と大きく異なります。
ズームカメラは他メーカーのフラグシップ機より性能が高く、Proの特徴になっています。
ズームカメラ以外の性能は平凡で、Google Pixel 7 Proのズームカメラのみが性能で目立っています。
ネットワークと機能
ネットワークと機能に違いが無い
国内4キャリアに対応しており、日本国内での利用に不自由はなく、WiFiも最新の11AXに対応しています。
物理SIMとeSIMによるDSDVが可能で、利用しているキャリアがeSIMに対応しているかを、確認する必要があります。
Felicaを搭載してため、おサイフケータイの利用が可能になっているも、昨今ではバーコード決済が充実してきており、おサイフケータイの意味が薄れてきています。
両機種共にネットワークと機能は同じで、目立つ特徴もありません。
バッテリー
バッテリーの容量差が大きい
バッテリー容量が700mAhの差があり、Proの方が利用時間が長くなっているように思えます。
しかし、ディスプレイサイズが大きくなり解像度も上がっているため、バッテリーの持ちは無印とProで大きな差が無いように思えます。
同じ充電速度のため、バッテリ容量の多いProの方が、満充電にかかる時間が長くなります。
総括
目立ったセールスポイントがないGoogle Pixel 7に対して、光学5倍ズームカメラがGoogle Pixel 7 Proのセールスポイントになります。
しかし、41,800円の価格差を埋めるものが少なく、これではパンチ力に欠けています。
両機種のSoCがSnapdragon 888と同性能なところも不満点で、2022年10月に発売する機種なら最低でもSnapdragon8 Gen1に近い性能が望ましかったでしょう。
性能に価格が見合っていない中途半端な機種になっている事が残念で、Google Pixel 7とGoogle Pixel 7 Proの両方に言えることでしょう。