XiaomiのRedmiシリーズ初のタブレット、Redmi Padが発売されましたので、メリット・デメリットについてみていきます。
Redmi Padの良い点
Redmi Padの悪い点
決して安い価格ではない
2021年に発売したXiaomi Pad 5の128GBモデルが発売された当時の価格と、Redmi Padの128GBモデルの価格差は約1,000円しかなく、性能差は1,000円以上のものがあります。
ただし、現在では10,000円以上の価格差があります。
Xiaomi Pad 5が発売された当時の、国内版の価格と海外版の価格差が少なく、強気のXiaomiらしからぬ価格設定になっていおり、Xiaomiは日本国内でタブレット販売には力を入れていないように思いました。
MediaTekのSoCを使用しているためコスパが良くなっているも、円安に伴って割高感のある価格設定になっています。
ここからはスペックを項目別に解説していきます。
外観
ディスプレイ面はカメラがのみのシンプルな作りになっており、パンチホールのようなディスプレイ内にカメラはありません。
背面は1眼カメラを搭載しており、Redmiのロゴがあります。
グラファイトグレー・ムーンライトシルバー・ミントグリーンの3色で構成されています。
ミントグリーンがあることで、明るい色の選択ができるようになりました。
スペック
Redmi Pad | |
---|---|
本体 | |
SoC | MediaTek Helio G99 |
サイズ | 250.38×157.98×7.05mm |
重量 | 445g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 10.61インチ |
パネル種 | IPS液晶 |
解像度 | 1200×2000 |
リフレッシュレート | 90Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 3GB/4GB |
ストレージ | 64GB/128GB |
micro SD | あり |
カメラ | |
背面メインカメラ | 8MP |
前面カメラ | 8MP |
ネットワーク | |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.2 |
GPS | なし |
機能 | |
生体認証 | 顔認証 |
防水/防塵 | なし/なし |
イヤホンジャック | なし |
スピーカー | クアッド |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 8000mAh |
充電速度 | 18W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 | 39,800円/44,800円 |
付属品
22.5W急速充電器・USB Type-C ケーブル・SD 取り出しツール・クイックスタートガイド・保証カード
保護フィルムと保護ケースは付属していません。
本体が大きなタブレットと言うこともあり、スマホよりコストが高くなるため付属していないのでしょう。
多少コストが上がっても、保護フィルムだけは付属して欲しかったです。
本体
過度な期待はできないSoC
MediaTek製のHelio G99はQualcomm製のSnapdragon 765Gと同性能であり、Snapdragon 765GはOPPO Reno5 Aに搭載しているSoCになります。
一部のゲームアプリ以外は、設定を下げることで普通に遊ぶことが可能ですが、高設定で遊びたい場合には、Redmi Padは向きません。
Qualcomm製より安価なMediaTek製SoCを採用することにより、コストダウンを狙ったのだと思えます。
驚異的な軽さの本体
本体サイズは他のタブレットと差がなく標準のサイズと言って良いでしょう。
450グラムを切る本体重量は驚異的で、第10世代のIpadより40グラム軽くなっています。
Ipadは軽いと思っていましたが、それを上回る機種がAndroidで出てくるとは思いませんでした。
ミドルクラスのスマホと同性能のSoCを採用しており、画質に妥協するなら大半のゲームを遊ぶことができます。
11インチクラスのタブレットと同じサイズで、本体重量が450グラムを切っているのは驚異的と言えるでしょう。
ディスプレイ
11インチより小さいディスプレイ
ディスプレイサイズが11インチでは無く、中途半端な10.61インチになっています。
11インチのタブレットと比較すると若干小さく見えるも、実際に使用してみると11インチと使用感は変わらないでしょう。
IPSパネルが残念
有機ELではなくIPSパネルを搭載しています。
スマホと違いタブレットは有機EL搭載機種が少なく、11インチクラスの有機ELパネルは高価になっており、コスト削減のためにIPSパネルを搭載しているものだと思われます。
買い換える頻度が少ないと思えるタブレットだからこそ、有機ELパネルが欲しかったと言えるでしょう。
フルHDより少し高い解像
解像度は高くなく、フルHDより少し高くなっています。
11インチクラスの場合は、1200✕2000の解像度でも画像が粗く見え事はなく、最低限の解像度は抑えています。
90Hzのリフレッシュレートで妥協
安価なタブレットのリフレッシュレートは60Hzを採用する機種が多くあり、90Hzを採用している機種は多くありません。
その中で、Redmi Padのリフレッシュレートは90Hzで、最低限のリフレッシュレートは抑えていると言って良いでしょう。
90Hzのリフレッシュレートなら残像が残りにくく、十分とは言えないまでも及第点と言っても良いでしょう。
欲を言えば120Hzが欲いかったと言うのが本音です。
IPSパネルを採用したことが残念で、買い替える頻度が少ないタブレットなら、コストを無視して有機ELパネルが欲しかったところです。
記憶領域
ストレージの容量に応じてメモリー容量が変わる
メモリーが3GBと4GBの2種類あり、メモリーの容量によってストレージの容量が64GBと128GBに変わります。
メモリー3GBではメモリーが容量不足に陥りやすく、少しでも改善するにはメモリーの容量は多い方が良いでしょう。
そのため、メモリーは4GBになり、必然的にストレージは128GBになります。
64GBのストレージではストレージの容量不足を起こす可能性が高いため、128GBを選ぶ事は妥当だと言えるでしょう。
3GB/64GBモデルの存在する意味がなく、4GB/128GBモデル一択になります。
カメラ
カメラに全く期待は持てない
背面カメラはメインカメラのみで、前面カメラと同じ画素数になっており、前面カメラと背面カメラで写真の出来栄えも同じだと思えます。
画素数が8MPと少なく、無いよりは良い程度のおまけカメラになっており、タブレットで写真を写す機会は少ないと思えるので、カメラ自体を搭載する必要が無かったと思えます。
写れば良い程度のカメラ性能で、おまけ程度と考えておけば良いでしょう。
ネットワーク
最新規格の11AXには非対応
WiFiが11ACまで対応しており、最新の11AXには非対応になっています。
11ACに対応しているなら、ある程度の高速通信は見込めるため、WiFiに関して不自由と思える事はないでしょう。
Bluetooth5.2対応もメリットが少ない
Bluetoothは5.0に対応しているなら、5.1以上のメリットが少なくなります。
Redmi PadはBluetooth5.2に対応しており、ワイヤレスイヤホン等の使用に不自由はありません。
GPSの利用が不可能
公式にはGPSの事が書かれていませんが、モバイル通信に非対応のためGPSは無いと思えます。
WiFiの位置情報のみでナビを使用すると現在地の誤差が大きく、ナビとして使い物になりません。
そのため、Redmi Padはカーナビ等の用途で利用することは控えたほうが良いでしょう。
モバイル通信に非対応のため屋外での利用は、WiFiルーターかスマホのテザリングで使用することになります。
機能
クアッドスピーカー対応は特徴になる
ミドルクラスのタブレットにクアッドスピーカーを搭載してくるところは、さすがはXiaomiと言ったところでしょう。
タブレット本体を横に持った際に、通常なら左右1基ずつのスピーカーが2基になり、合計4基のスピーカーで構成されています。
デュアルスピーカーより音の臨場感が良くなるクアッドスピーカーは、Redmi Padの特徴と言えるでしょう。
生体認証と防水・防塵については不明で、無いものと考えておいた方が良いでしょう。
バッテリー
バッテリー容量が少ないかも
8000mAhのバッテリー容量は、スマホと比較した場合は多いように思えるかも知れません。
しかし、スマホよりディスプレイが大きなタブレットは消費電力が高くなるため、8000mAhの容量は多いとは言えません。
11インチのタブレットとして、標準か標準より若干少ないバッテリー容量と言えるでしょう。
充電速度が遅い
18Wの充電速度で8000mAhのバッテリー容量を満充電すると約2時間で終了します。
スマホでも18W充電は遅く、バッテリー容量の多いタブレットでスマホと同じ充電速度の場合は、更に遅くなったと思えるでしょう。
総括
3GBモデルと4GBモデルが用意されているも、メモリーの最大容量が4GBしか無いところが致命的です。
常駐アプリがスマホより少ないタブレットでも、4GBのメモリーは将来的にメモリー不足になる可能性が高く、長く利用する場合には向きません。
できることなら「4GB/64GB・6GB/128GB」の構成にして、6GB/128GBを選べば長く使用できるタブレットになれていただけに残念としか言えません。