Xiaomi 12T pro(以下12T)と一世代前のXiaomi 11T pro(以下11T)の比較を行っています。
価格に見合う性能を有している機種は?
Xiaomi 11T proが優れている点
Xiaomi 12T proが優れている点
4万円差は大きな壁になる
Xiaomiが日本国内で販売する機種で初めて10万円を超えたXiaomi 12T pro。
SoCとカメラ性能を考えると仕方がない所ですが、6万円台のXiaomi 11T proでも十分すぎる性能があります。
SoCとカメラに4万円多く出せるかが、購入のポイントです。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
ディスプレイ面はセンターパンチホールを採用しており、似たようなデザインになっています。
背面のロゴとカメラの位置は同じで、カメラ周りのデザインが変わっています。
カメラ周りは、無骨な感じの11Tに対して、シンプルな感じがする12Tに思えます。
外観色は11Tがセレスティアルブルー・ムーンライトホワイト・メテオライトグレーの3色で構成されており、12Tはブルー・ブラックの2色になっています。
12Tにホワイト系が無いことは残念です。
スペック
Xiaomi 11T pro | Xiaomi 12T pro | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 888 | Snapdragon 8+ Gen 1 |
サイズ | 164.1×76.9×8.8mm | 163×76×8.8mm |
重量 | 204g | 205g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.67インチ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 | 2712×1220 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 8GB/8GB | 8GB/8GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 108MP | 200MP |
超広角カメラ | 8MP | 8MP |
マクロカメラ | 5MP | 2MP |
前面カメラ | 16MP | 20MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/32/ 66 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/28/38/39/ 40/41/42 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/ 41/ 66/77/78 | 1/3/28/41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX3/IP5X | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | デュアル | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 5000mAh |
充電速度 | 120W充電 | 120W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 69,800円/79,800円 | 109,800円 |
付属品
Xiaomi 11T pro
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi 12T pro
USB Type-Cケーブル・ACアダプター・保証に関するお知らせ・クイックスタートガイド・ソフトケース・SIM取り出し用ピン
保護フィルムはありませんが、11Tには貼り付けてあったので、12Tにも多分貼ってあると思います。
12Tに保護フィルムが貼り付けてある場合は、必要最低限の物が揃っているでしょう。
特にACアダプターは120W充電に対応しており、単体で購入すると数千円するものを当然のように付属している所は、Xiaomiの良いところだと言えるでしょう。
本体
SoCの性能差が大きい
12Tが搭載している、Snapdragon 8+ Gen 1はAnTuTuベンチマークで100万点を超えており、11TのSnapdragon 888より20万点以上の差があります。
20万点差は大きく見えますが、ここまで高性能になるとSnapdragon 8+ Gen 1が必要になるアプリがなく、12TのSoCはオーバースペックと言えます。
簡単な動作のゲームしか遊ばない場合は、Snapdragon 888でも必要ありません。
本体サイズと本体重量の差は誤差程度
本体サイズは縦・横が1ミリずつの差があり、本体重量は1グラム差になっています。
本体サイズと本体重量の差は使用する保護ケースで変わってくる差でもあり、誤差程度の差と考えて良いでしょう。
SoCの性能差は大きいも、Xiaomi 12T proではアプリがSoCに追いつかずオーバースペックになります。
ディスプレイ
ディスプレイサイズ差は皆無
12Tのディスプレイは0.03インチ大きくなっていますが、実際に並べてみても分かりにくい差になっています。
そのため、ディスプレイサイズの差は無いものと思って良いでしょう。
解像度が少し上がっている
11Tの解像度が2400×1080であり、一般的なAndroidスマホに採用している解像度になります。
12Tでは2712×1220を採用しており、解像度は少し上がっています。
7インチに満たないスマホの解像度を上げてもメリットは少なく、消費電力が増えるデメリットがあります。
ディスプレイ自体が小さいため、解像度はフルHDに対応していれば十分でしょう。
記憶領域
同じ構成に見えるも違いがあり
12Tの8GB/256GBモデルはソフトバンクの専売モデルであり、家電量販店等で購入はできません。
256GBモデルの購入を考える場合はソフトバンクで契約するか、スマホ本体のみを購入する移動機を購入するしかありません。
大量に動画やアプリを保存しない限り256GBモデルは必要ないと思えるため、オンラインストレージを利用することで手間が省けて良いでしょう。
11Tの256GBモデルはXiaomiの公式から購入することができます。
ソフトバンクが出てきたことにより、Xiaomi 12T proの256GBモデルの購入が簡単にできなくなりました。
カメラ
画素数が増えてもチューニングは?
11Tのカメラの画質は解像度が高いだけの平凡な写真になり、Xiaomi公式にある「魔法のような映像体験」には遠く及びませんでした。
この残念感は11Tだけではなく、過去のXiaomi製スマホでも発生しているため、Xiaomiは画素数を上げるだけでカメラのチューニングには力を入れていないのでは無いかと思えます。
このことから12Tの画質に期待が持てず、画素数が増えただけで、11T並みの画質になる可能性が高くなっています。
200MPの写真は1枚の容量が大きくなるデメリットと、108MP・200MPは拡大することで粗さが目立ちにくい画素数になります。
画素数が多くても、カメラのチューニングが悪ければ何もなりません。
ネットワーク
SIMの構成が変わる
12TはeSIMに対応しています。
近年はeSIMに対応した機種が増えてきており、nanoSIM/eSIMの構成が多くなってきています。
MVNOでeSIMを利用する場合は、一部のキャリアのみが対応しているため、eSIMに対応しているかを確認する必要があります。
国内4キャリアとサブブランドはeSIMに対応しています。
Xiaomi 12T proはMVNOでeSIMを利用時に対応しているかの確認が必要になり、Xiaomi 11T proは物理SIMのため、全ての国内キャリアで利用できます。
機能
画面内指紋認証は精度の改善がポイント
Xiaomiが日本国内で販売する機種で初めて画面内指紋認証を採用している12Tです。
側面指紋認証より画面内指紋認証は、ケースを取り付けた際に電源スイッチがむき出しにならない所が良い点になるでしょう。
認証速度と認証精度が悪い点になります。
認証速度の改善は進んでいますが、認証精度は側面指紋認証に比べると良くありません。
ここまでの話は一般的な話で、12Tでは改善が行われているかも知れません。
認証に問題を抱える画面指紋認証と、デザイン性が悪くなる側面指紋認証は、好みと言って良いでしょう。
バッテリー
バッテリー容量が同じでも消費電力は変わる
12Tは11Tより、SoCの性能が高く解像度も上がっています。
SoCの性能が上がれば消費電力が多くなり、解像度も同じことが言えます。
同じバッテリー容量でも、消費電力は12Tの方が多くなり、1度の充電で使用できる時間も短くなるでしょう
バッテリー消費量が多くなる以外は変化がなく、120W充電は約20分でフル充電可能な驚異の充電速度になっています。
総括
高性能なスマホに仕上がっているXiaomi 12T proですが、オーバースペックになっている所もあります。
特にSoCの性能が高すぎるためアプリが付いてこない所が問題で、ここまでの性能が必要なのかと思わせる性能になっています。
Xiaomi 11T proは、一部のゲームを最高設定で遊ぶことができないぐらいで、他は十分な性能を有しており、2年は余裕で使用できるスペックになっています。
カメラとSoCのために4万円多く支払うなら、Xiaomi 11T proで十分と言えるのでは無いでしょうか。