Xiaomi製スマホより、2022年最新機種のXiaomi 12T pro(以下12T)とゲーミングスマホに近づけたPOCO F4 GT(以下F4)のスペック比較を行っています。
最新のフラグシップ機に、POCO F4 GTがどこまで迫れるでしょうか?
Xiaomi 12T proが優れている点
POCO F4 GTが優れている点
大きすぎる価格差
カメラ・Felica・少し性能が上がったSoCで、35,000円の価格差になります。
POCO F4 GTの価格から考えると、Xiaomi 12T proの価格は99,800円ぐらいが妥当です。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
Xiaomi製スマホのディスプレイ面は同じようなデザインになっており、センターパンチホールを採用しています。
背面の同じ位置にカメラとロゴがあり、良くあるデザインの12Tに対して、無骨感のあるF4と言ったところでしょう。
本体色は、12Tがブルー・ブラックの2色となり、F4はステルスブラック.・ナイトシルバー・サイバーイエローの3色で構成されています。
両機種共にホワイト系がなく、F4のイエロー系は珍しい本体色です。
F4最大の特徴がマグネット式ポップアップトリガーで、スマホを横持ちした状態で左右のLRボタンです。
マグネット式ポップアップとは、普段はスマホ本体にボタンが隠れており、利用時は外部にボタンが出てきます。
LRボタンを搭載することにより、ゲーミングスマホに近い作りです。
スペック
Xiaomi 12T pro | POCO F4 GT | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 8+ Gen 1 | Snapdragon 8 Gen1 |
サイズ | 163×76×8.8mm | 162.5×76.7×8.5mm |
重量 | 205g | 210g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.7インチ | 6.67インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2712×1220 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 8GB/8GB | 8GB/12GB |
ストレージ | 128GB/256GB | 128GB/256GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 200MP | 64MP |
超広角カメラ | 8MP | 8MP |
マクロカメラ | 2MP | 2MP |
前面カメラ | 20MP | 20MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/28/38/39/ 40/41/42 | 1/2/3/4/5/7/8/12/17/ 18/19/20/26/28/38/40/ 41 |
5G Sub6 | 1/3/28/41/77/78 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/ 41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX3/IP5X | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | なし |
スピーカー | デュアル | クアッド |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 4700mAh |
充電速度 | 120W充電 | 120W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 109,800円 | 74,800円/84,800円 |
付属品
Xiaomi 12T pro
USB Type-Cケーブル・ACアダプター・保証に関するお知らせ・クイックスタートガイド・ソフトケース・SIM取り出し用ピン
POCO F4 GT
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・ SIM取り出しツール・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ・USB Type-C to 3.5 mm イヤホンアダプター
両機種共に最低限必要なものが揃っています。
F4には「USB Type-C to 3.5 mm イヤホンアダプター」が付属しており、USBポートから有線イヤホンを使用するアダプターです。
本体
SoCの性能差を体感することはない
SoCの性能差がAnTuTuベンチマーク Ver.9で約5万点の差になっており、両SoCは100万点前後の得点になっています。
100万点が出るSoCは、全てのゲームアプリが高画質で遊ぶことができるため、5万点の差を体感することは難しいでしょう。
高性能なSoCは発熱による機能低下が問題になるため、冷却性能が重要になってきます。
冷却性能の差がSoCの性能差を補う
冷却システムであるベイパーチャンバー(以下VC)の総面積差が1,000平方ミリメートルあります。
発熱量が同じと仮定した場合、F4の方がVCの面積が広いため冷却性能が高いです。
冷却性能が高いF4は、発熱による性能低下が発生する確率が、低いと言えるでしょう。
本体重量の5グラム差は重要ではない
5グラムの本体重量差は、実施に持って比較すると重量差が分かります。
しかし、使用するケースによって5グラム程度の差は変わるため、本体が重いと思った場合は軽めのケースを使用すると、本体重量を軽減することができるでしょう。
高性能なSoCも性能差が5%程度のため、冷却性能の方が重要になります。
ディスプレイ
0,03インチ差のディスプレイ
0.03インチの差を体感するのは難しく、ディスプレイサイズの差は無いものと思って問題ありません。
解像度の差は気にしなくても良い
12Tの解像度が10%程度上がっていますが、6.7インチのディスプレイで解像度が上がってもメリットは少ないです。
解像度が上がることにより、1画面に表示する情報量が増えるため、文字や画像が小さく表示されます。
小さくて見にくい場合は文字を大きくするため、高解像度のメリットはありません。
解像度の差は大きくなく、1割程度の差なら考える必要はありません。
デイスプレイに関しては変化がないと思っても良いでしょう。
記憶領域
メモリー8GBで困ることはない
12Tのストレージ容量に関係なくメモリーは8GBの構成です。
しかし、F4の256GBモデルはメモリーが12GBになっています。
8GBのメモリーを搭載しているなら、3年はメモリーに困ることはないでしょう。
メモリー12GBの場合は、5年以上はメモリーで困ることは無いと思えます。
スマホ本体を何年使用するかによりますが、どのモデルを選んでもメモリー不足の前に、バッテリー劣化の問題が発生するでしょう。
同じように見えるストレージ構成
共に128GB/256GBのストレージ容量で構成されていますが、12Tの256GBモデルはソフトバンクの専売になります。
そのため、家電量販店等で入手できるのは128GBモデルとなり、256GBモデルを購入する場合はソフトバンクで回線契約・機種変・移動機の購入になりますが、ソフトバンクでの購入は手間です。
F4の256GBモデルはAmazonで購入ができるため、ネットでの買い物と同じように購入できる手軽さがあります。
メモリー容量の多いほうが良いですが、8GBでも数年はメモリー不足に陥ることは無いでしょう。
カメラ
メインカメラの画素数の差
12Tは200MPの画素数を採用したメインカメラを搭載しています。
「画素数=写真の美しさ」ではなく、カメラのチューニング次第で写真の美しさが変わります。
Xiaomiの機種は画素数に関係なく同じような写真になるため、12Tは単に画素数が増えただけと言っても良いでしょう。
「画素数が増える=ファイルサイズが大きくなる」デメリットがあり、拡大した際に画像の粗さが変わるぐらいのメリットしかありません。
カメラのチューニングに差が無い場合は画素数だけの問題となり、今までのXiaomiからすると劇的な変化は望めません。
ネットワーク
デュアルSIMで使用する際に注意が必要
物理SIM2枚で構成しているF4に注意点はありません。
eSIMを採用している12Tの場合は、MVNO利用時に注意が必要になります。
大手MVNOキャリア以外ではeSIM非対応の場合が多く、利用中のキャリアがeSIMに対応しているかの確認が必要です。
国内4キャリアとサブブランドに関してはeSIMに対応しているため、問題はありません。
SIM以外に変化がなく、日本国内での利用に不自由することはありません。
機能
指紋認証の種類は好み
Xiaomiの場合、フラグシップ機に画面内指紋認証を採用しており、その他の機種に側面指紋認証を採用しています。
指紋認証の精度と速度は「画面内指紋認証<側面指紋認証」となり、側面指紋認証の方が優位です。
電源スイッチを外部に出す必要がある側面指紋認証は、デザイン面で劣るデメリットがあり、画面内指紋認証はすっきりしたデザインになります。
指紋認証については、機能かデザインを優先するかで別れるため、好みの問題と言えるでしょう。
おサイフケータイは人を選ぶ
Felicaを搭載することで、おサイフケータイが利用できます。
おサイフケータイが利用できる店舗でも、バーコード決済が利用できる店舗が多くなってきており、おサイフケータイが無くてもキャッシュレス決済は可能です。
しかし、スマホをかざすだけで決済できるおサイフケータイは便利で、利用している人は手放せない存在になっているのでは無いでしょうか。
おサイフケータイを利用しない人にとって、Felicaはコストが上がるだけの産物となるのも事実です。
そのため、Felica搭載機でおサイフケータイを利用しない場合は、無駄なコストがかかっていることを覚えておいてください。
スピーカーの違いは大きい
ゲーミングスマホ寄りに作られているF4は、音の迫力を大切にするためクアッドスピーカーを搭載しています。
小さなスピーカーでも4基搭載すると、2基のスピーカーより音に迫力があります。
スピーカーの個数は音の迫力の違いになり、フラグシップ機なら妥協のないクアッドスピーカーを搭載して欲しかったです。
機能に関しては好みを重視すると良いでしょう。
バッテリー
バッテリー容量が若干変わる
バッテリー容量が300mAh多くなる12T。
しかし、SoCの性能向上と解像度が上がった関係で、同じ使い方をした場合に12Tの消費電力は多くなります。
そのため、12TとF4は同じぐらいのバッテリー持ちだと思っても支障はないでしょう。
バッテリー容量の差は考えなくても良い。
総括
両機種共に性能が高く、主な目的がゲームの場合はPOCO F4 GTの方が良く、カメラとおサイフケータイが目的の場合はXiaomi 12T proになります。
価格差を考えると、おサイフケータイとカメラに拘らない場合は、普段使いも可能なPOCO F4 GTの方がコスパが高いでしょう。