【スペック解説】Black Shark 5の価格からメリット・デメリットを探る

ゲーミングスマホのBlack Shark 5のスペックの解説です。
進化するゲームングスマホも普段使いができなければ利用価値が半減します。
そのため、普段使いができて、性能に見合う価格になっているかを見ていきます。

Black Shark 5の良い点

LRボタンに対応
冷却性能が高い
感圧ディスプレイに対応
リフレッシュレートが高い
タッチサンプリングレートが高い
デュアルスピーカーを搭載している
充電速度が速い
バイパス充電に対応

Black Shark 5の悪い点

SoCの性能が低い
本体重量が重い
ストレージ・メモリーの容量が選べない
防水・防塵性能が低い

高くはない価格

一般のスマホと比べると、性能の割に高価になっています。
しかし、10万円近い価格が標準になっているゲーミングスマホの中では安価な部類に入り、ゲーミングスマホのエントリー機と言っても良いでしょう。

ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。

Black Shark 5
目次

外観

外観

元Xiaomi製と言うこともあり、Xiaomi製スマホに多いセンターパンチホールを採用しています。
背面のカメラ位置は普通のスマホと変わりませんが、外観のデザインはシンプルと言えません。
ブラックのみの外観色で、ゲーミングスマホにデザイン性を求めていないのでしょう。

ポップアップトリガー

ゲーミングスマホと言えばLRボタンが特徴です。
Black Shark 5は必要に応じて本体からLRボタンが出てくる、マグネット式ポップアップトリガーを採用しています。
そして、LRボタンが不要な時はスマホ本体に収納することにより、普段使いでLRボタンが邪魔になりません。

スペック

Black Shark 5
本体
SoCSnapdragon 870
サイズ163.8x76.3x10㎜
重量218g
ディスプレイ
ディスプレイサイズ6.67インチ
パネル種有機EL
解像度2400×1080
リフレッシュレート144Hz
タッチサンプリングレート720Hz
記憶領域
メモリ6GB
ストレージ 128GB
micro SDなし
カメラ
背面メインカメラ64MP
広角カメラ13MP
マクロカメラ2MP
前面カメラ16MP
ネットワーク
3Gバンド1/2/4/5/6/8/9/19
4Gバンド1/2/3/4/5/7/8/12/17/
18/19/20/26/28/34/38/
39/40/41
5G Sub61/3/5/7/8/28/41/77/78
WIFI802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 5.2
SIMnanoSIM/nanoSIM
機能
生体認証顔認証/側面指紋認証
防水/防塵IPX2/なし
イヤホンジャック なし
Felicaなし
スピーカーデュアル
バッテリー
バッテリー容量 4650mAh(デュアルバッテリー)
充電速度120W充電
ポートUSB3.1 TypeC
価格69,800円

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付属品

高速充電電源アダプター(120W)・USBType-Cデータケーブル・SIM TrayEjector・保護ケース・スクリーンプロテクター・クイックスタートガイドACアダプタ・ロゴステッカー

必要なものが全て揃っており、120W充電に対応したACアダプターも付属しています。
ロゴステッカーが特徴的で、XiaomiのPOCOシリーズにロゴステッカーが付属しているぐらいです。

本体

ゲーミングスマホとしては高くない性能のSoC

SoC

Snapdragon 870を搭載しており、一世代前のBlack Shark 4と同じSoCを搭載しています。
Snapdragon 870はゲーミングスマホとしては高くない性能で、ゲームによっては最高画質でカクつく場面があるでしょう。
しかし、上位のSnapdragon 888より発熱量が少ないメリットがあります。

高い冷却性能

冷却システム

ベイパーチャンバーの面積が広く、SoCを冷却プレートで挟むような感じになっています。
高い冷却性能に発熱量の少ないSnapdragon 870を搭載することにより、発熱による性能低下が発生する確率を下げていると言えるでしょう。

218グラムで若干大きな本体サイズ

6.67インチのディスプレイを搭載しているため、大きめの本体サイズになっています。
そのため、小さな手の人には不向きな大きさでしょう。
ゲーミングスマホとしては平均的は本体重量ですが、一般のスマホより約10グラムは重くなっています。
普段使いとして利用する場合は、本体重量がネックになってくるでしょう。

SoCの性能を落とすことにより発熱が少なく、発熱が少ないため冷却性能が上がります。
本体重量は軽めのケースを使用することで対応しましょう。

ディスプレイ

大きめの6.67インチディスプレイで有機ELパネル搭載

元Xiaomiから販売されていたこともあり、ディスプレイサイズは6.67インチです。
6.67インチのディスプレイは大きくて見やすいメリットに対して、本体サイズが大きくなるデメリットがあります。
このクラスのスマホでは、発色の美しい有機ELパネルを採用することは当然と言えるでしょう。
一般的なスマホと同じ解像度を採用しており、ミドルクラス以上のAndroidスマホから乗り換えた場合に、表示される情報量が同じのため違和感がありません。

残像が残らないリフレッシュレートと高すぎるタッチサンプリングレート

ディスプレイ

144Hzのリフレッシュレートはかなり高く、残像が見えることは無いと思われます。

720Hzのタッチサンプリングレートは、複数の指でタッチした場合に360Hzになります。
しかし、360Hzでも速すぎるぐらいで、オーバースペックと言っても良いでしょう。

特徴的な感圧ディスプレイ

感圧ディスプレイ

ディスプレイ内部に好きなボタンを指定できるため、ディスプレイを押せば指定したボタンの動作を行います。
左右に1つずつボタンを配置することができ、LRボタンとは別に2つのボタンが追加されたことになるため、合計4つの物理ボタンで有利にゲームを進めることができるでしょう。

リフレッシュレートとタッチサンプリングレートの高さも特筆する点ですが、ゲームの操作に影響を与える感圧ディスプレイはBlack Shark 5の特徴と言えるでしょう。

記憶領域

メモリーとストレージは選べない

メモリーとストレージの選択はできません。
しかし、グローバル版には12GB/256GBモデルがあります。
256GBモデルが欲しい場合は購入を控えることになるため、ストレージの選択ができるようにして欲しかったです。

microSDが利用できないため、ストレージが容量不足に陥った場合は、オンラインストレージ等にファイルを移動することで、対処する必要があります。

カメラ

ゲーミングスマホに画質は求めない

カメラ

普通のスマホより画質が良くなることは無く、良くても同じ程度の画質になります。
昨今のゲーミングスマホはカメラ性能にも力を入れており、画質にこだわりが無ければ、普通に利用できるレベルのカメラになっています。
ただし、過度な期待は禁物です。

それなりのカメラ性能があり、画質に拘らなければ普段使いでも問題なく使用できるでしょう。

ネットワーク

日本国内での利用は困らない

4G・5G共に国内4キャリアに対応しているため、サブブランド・MVNOでも困ること無く利用できます。
楽天モバイルについては、パートナー回線エリアでの利用も問題ありません。
5Gに関してはsub6のみに対応しており、超高速通信のミリ波には非対応です。

最新規格に対応しているWIFI

最新規格の11AXに対応しており、ルーターが11AXに対応している場合は高速通信が可能です。
実効値では1つ前の規格の11ACと比較すると理論値ほどの差が無く、11ACでも十分な速度が出ています。
そのため、11ACまで対応しているルーターを使用している場合で、現状の速度に不満が無ければ無理に11AX対応のルーターを購入する必要は無いでしょう。

Bluetoothは5.0以上で十分

Bluetooth5.2に対応しているも、Bluetoothは5.1以上に対応していてもメリットが少なく、5.0以上に対応しているなら十分と言えるでしょう。

物理SIM2枚でDSDSに対応

1キャリアのみで通話と通信を行っている場合は問題ありません。
SIMを最大2枚まで利用できるデュアルSIM(DSDS)に対応しています。
DSDSは1枚目のSIMで通話を行いながら、2枚目のSIMで通信を行うことができるため、1台のスマホで通話をしながら調べ物ができます。
eSIMではなく物理SIMがで利用できるため、全ての通信キャリアが利用可能です。

日本国内での利用に困らない仕様になっています。

機能

顔認証と指紋認証は当然の装備

顔認証の精度と速度に問題はありません。
側面指紋認証を採用することで、指紋認証の速度と精度が高くなっています。
しかし、側面指紋認証を採用することでデザイン性が悪くなるデメリットもありますが、ゲーミングスマホと言うことでデザインより機能を優先したのでしょう。

無いに等しい防水と防塵

8段階中2番目の防水性能を有しており、水没に耐えることができない防水性能になっています。
そのため、防水性能は無いものと思っておいたほうが、水回りで利用する際に注意することができるでしょう。
防塵性のは全く無く、粉塵が舞うような場所で利用することはできません。

イヤホンジャックとFelicaがない

イヤホンを使用する場合は無線式か、USBポートより変換して有線イヤホンを使用することになります。
有線イヤホンを使用するとUSBポートが利用できないため、充電することができなくなるデメリットがあります。
このような問題を解決するためにも、イヤホンジャックは欲しかったです。
Felicaが無いためおサイフケータイが利用できません。
しかし、バーコード決済が利用できるため、少しの手間でキャッシュレス決済が可能になります。

音にこだわるデュアルスピーカー

デュアルスピーカー

ステレオスピーカーを搭載している多くのスマホの場合、片側のスピーカーは受話部の音を大きくしているため、左右の音に違和感があります。
デュアルスピカーの場合は左右に1基ずつのスピーカーがあり、音の違和感がありません。
このため、左右からクリアーな音が聞こえてきます。

イヤホンジャックが無い点がゲーミングスマホとしては残念です。
デュアルスピーカーはゲーミングスマホのこだわりと言えるでしょう。

バッテリー

多くは無いバッテリー容量

バッテリー

一昔前なら4650mAhのバッテリー容量でも多かったですが、現在では標準より少し多いぐらいになっています。
1日中ゲームや動画で利用しない場合は、1日は十分に持つバッテリー容量です。

最短で約15分のフル充電

急速充電と恒温充電の2つのモードを備えています。
最速で充電可能な「急速充電モード」は約15分でフル充電が可能です。
バッテリーの発熱と充電速度のバランスを取りながら行う「恒温充電モード」では、約24分でフル充電が可能のため、時間に余裕がある場合は恒温充電を使用しましょう。

バッテリーへの負担を減らすバイパス充電

充電時にスマホを使用する場合は、バッテリーへ充電後にバッテリーからスマホ本体に給電されます。
このため、充電中のバッテリーは充放電を繰り返すため、バッテリーへの負担が高くバッテリーの寿命を短くすると言われています。
これを解消するものがバイパス充電で、充電しながらスマホを使用した場合に、バッテリーを介さずスマホ本体へ直接給電を行います。
そのため、バッテリーへの負担が減り、バッテリーの寿命が長くなるでしょう。

特徴のバイパス充電は、全てのスマホに欲しいと思わせる機能でしょう。

総括

ゲーミングスマホとして必要な機能が揃っており、唯一の欠点がイヤホンジャックになります。
SoCの性能が2022年製のスマホとしては貧弱なため、全てのゲームが最高設定で遊ぶことができません。
しかし、発熱が少ないSoCと強力な冷却性能のため、発熱によるSoCの性能低下が発生しにくくなっています。
LRボタンと感圧ディスプレイで割当可能なボタンが4つになり、LRボタンのみのゲーミングスマホより有利にゲームを進めることができるでしょう。
バッテリーへの負担を減らすバイパス充電に対応している点も特筆するところです。
本体重量が重くなる点が大きなデメリットで、本体重量が許容できるなら普段使いでも大丈夫でしょう。

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