Xiaomiから発売中のRedmi 12C(以下12C)は新興国向けと言うこともあり、スペックが低いです。
Redmi 12Cと昨年発売したRedmi note 11(以下note 11)を比較して、どちらが優れているかを見ていきます。
Redmi 12Cが優れている点
Redmi note 11が優れている点
価格差以上の性能差
Redmi 12Cのメモリー4GBモデルで10,000円の差がありますが、1,000円多く払ってもRedmi note 11の方が性能で優れています。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
Redmi 12C
Redmi note 11
ディスプレイ面は、主流のセンターパンチホールを採用しているnote 11と、ウォータードロップノッチを採用している12Cでは、大きく違って見えるでしょう。
特に、12Cのウォータードロップノッチは一世代前のものであり、最新機種でも過去の機種に見えます。
背面は、同じ位置にカメラはありますが、大きな違いは12Cに指紋認証ユニットがあります。
ウォータードロップノッチに続き、背面指紋認証を採用している12Cは、2023年発売の機種には見えません。
Redmi 12C
Redmi nore 11
12Cの本体色は、グラファイトグレー ・ミントグリーン・ラベンダーパープルの3色で構成しており、note 11はスターブルー ・トワイライトブルー・グラファイトグレーで構成しています。
両機種共にホワイト系の色がなく、12Cのラベンダーパープルとnote 11のスターブルーが特徴的な色です。
スペック
Redmi 12C | Redmi note 11 | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | MediaTek Helio G85 | Snapdragon 680 |
サイズ | 168.76×76.41×8.77mm | 159.87×73.87×8.09mm |
重量 | 192g | 179g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.71インチ | 6.43インチ |
パネル種 | IPS液晶 | 有機EL |
解像度 | 1650×720 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 60Hz | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 180Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 3GB/4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB/128GB | 64GB |
micro SD | あり(最大1TB) | あり(最大512GB) |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP | 50MP |
超広角カメラ | なし | 8MP |
マクロカメラ | なし | 2MP |
深度カメラ | なし | 2MP |
前面カメラ | 5MP | 13MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/13/18/19/26/28/38/40/41/66 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/38/40/41/66 |
5G Sub6 | 非対応 | 非対応 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.1 | 5.0 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/背面指紋認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX2/IP5X | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | あり | あり |
Felica | なし | なし |
スピーカー | モノラル | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 5000mAh |
充電速度 | 10W充電 | 33W充電 |
ポート | microUSB | USB TypeC |
価格 | 19,800円/23,800円 | 24,800円 |
付属品
Redmi 12C
ACアダプタ・USB ケーブル・SIM取り出し用ピン・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Redmi note 11
ACアダプタ・USB Type-C ケーブル・ SIM 取り出しツール・保護ケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・「保証に関するお知らせ」
必要最低限のものが付属しているXaiomi製スマホですが、12Cには保護ケースと保護フィルムが付属していません。
新興国向けと言うことで、ケースとフィルムを付属する必要がないと言うことでしょうか?
最低限必要なものを付属することが、Xiaomiの理念だと思っていただけに残念です。
本体
似たような性能のSoC
両SoC共にAnTuTuベンチマーク Ver.9で約25万点のスコアです。
同じような性能のSoCであり、製造メーカーの違いだけでしょう。
3Dゲームは画質を落としても動作が安定しないものもあり、場合によってはブラウザもカクつく可能性があります。
本体サイズの差が重量の差
note 11の本体サイズがは小さくなっていますが、ディスプレイが小さいため必然的に本体サイズも小さくなっています。
本体が小さくなると本体重量も軽くなるため、note 11は軽いくて小さめのスマホです。
同じような性能のSoCを搭載しています。
本体サイズが小さく、本体重量も軽いRedmi note 11です。
ディスプレイ
ディスプレイサイズは好みによる
0.38インチのサイズ差あり、実際に使用するとnote 11の方が小さく思えます。
ディスプレイが小さくなると本体サイズも小さくなるメリットがある反面、表示も小さくなるデメリットがあるため、一概にどちらが良いとは言えません。
ディスプレイサイズは好みと言っても良いでしょう。
鮮やかな有機ELパネル
12CのIPS液晶パネルは、バックライトの関係で全体的に白っぽく見えます。
note 11の有機ELパネルはバックライトを搭載じておらず、ドット単位で点灯するため白っぽく見えず、鮮やかな発色です。
しかし、有機ELパネルには焼き付きやすいデメリットがありますが、高輝度で長時間使用しない場合は、焼付きを心配する必要はありません。
フルHD解像度が標準
フルHD解像度のnote 11に対して、HD解像度の12Cになっています。
スマホの画面では、良く見ない限り解像度の違いが分かりにくいですが、ブラウザを使用すると違いが分かります。
ブラウザを使用した際に、一画面上に表示できる情報量はフルHDの方が多くなるため、一画面に多くの情報を表示したい場合はフルHDになります。
情報量が多くなるため、表示が小さくなることがフルHDのデメリットです。
60Hzと90Hzでは違いすぎるリフレッシュレート
60Hzのリフレッシュレートで残像が見え場合は多くあります。
しかし、90Hzのリフレッシュレートでは残像が見えにくくなりやすく、たった30Hzの差ですが、60Hzから90Hzに変わると劇的な違いと言えるでしょう。
ディスプレイサイズ以外はRedmi note 11が優れています。
記憶領域
64GBのストレージは少ない
ストレージ容量とメモリー容量が選べる12Cに対して、4GB/64GBモデルのみのnote 11です。
メモリー4GBで比較すると、12Cは4GB/128GBとなるため、ストレージ容量で有利になります。
microSDを駆使するとストレージ容量64GBでも使えなくはありませんが、余裕を見るために128GBが理想的です。
microSDでカバーすることに限界があるため、Redmi note 11はストレージ不足に陥る可能性があります。
カメラ
カメラの種類が多いだけ
note 11には超広角カメラ・マクロカメラ・深度カメラを搭載していますが、画素数が少なくオマケ程度のカメラになっています。
自撮りを多用する場合は、前面カメラの画素数は多いnote 11の方が良く、12Cの5MPは少ない画素数と言えるでしょう。
前面カメラの画素数の違いのみと思っても良いでしょう。
ネットワーク
国内4キャリアで利用する際に困ることはなく、共に5G非対応になっています。
機能
今の時代に合わない背面指紋認証
初期の指紋認証は背面指紋認証でした。
12Cに背面指紋認証を採用しており、時代遅れの指紋認証ユニットと言っても良いでしょう。
note 11の側面指紋認証より、背面指紋認証の方が認証精度で若干優れていると言えますが、側面指紋認証も実用性に十分耐えられる性能を有しています。
スピーカーの違いは大きい
12Cのモノラルスピーカーは1基のスピーカーから音が鳴るため、迫力も臨場感もありません。
デュアルスピーカーを採用しているnote 11は2基のスピーカーを搭載しており、モノラルスピーカーとは雲泥の差があります。
背面指紋認証にモノラルスピーカーを搭載しているRedmi 12Cは、4年ぐらい前のミドルクラスのスマホと同じ仕様です。
バッテリー
充電速度の差が大きい
両機種共に5000mAhのバッテリーを搭載しており、30W以上の充電速度が欲しいところです。
33W充電のnote 11でフル充電に約65分かかりますが、12でCは約140分になります。
12Cはnote 11の2倍以上の充電時間が必要になり、12Cの充電速度は2023年発売のスマホとは思えない速度です。
まさかのmicroUSB端子
USB TypeCが標準ポートになっているAndroidスマホですが、近年発売の機種からは、microUSB端子が絶滅していると言える状況です。
12Cは2023年に発売した機種ですが、microUSB端子を採用しています。
USBポートだけを見ると、時代に取り残された機種に見えてしまうのが残念です。
充電速度とUSBポートは、5年以上前のスマホなら普通に存在していましが、2023年では化石と言える仕様になっています。
総括
全体的に同等かRedmi note 11が優れており、64GBのストレージが唯一の欠点と言えます。
ストレージの少なさをmicroSDでカバーできる場合は、Redmi note 11が良いです。
ストレージの容量に不安がある場合は、Redmi 12Cでは無く、他の機種を選択したほうが良いでしょう。