XiaomiよりXiaomi 13の上位機種に当たる、Xiaomi 13 Proが発売中です。
高性能なXiaomi 13を上回るXiaomi 13 Proのスペックは、どのようなものでしょうか?
※グローバル版は技適未取得のため、日本国内での使用は電波法に抵触する可能性があります。
Xiaomi 13 Proの良い点
Xiaomi 13 Proの悪い点
円安で高価な機種
Aliexpressのショップ価格が、1ドル147円換算で約142,000円の販売になっています。
かなり高価な機種になっており、使い潰すぐらいの気持ちがないとコスパが悪すぎる機種です。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
センターパンチホールを採用しており、Xiaomiの標準仕様です。
背面にはカメラとロゴがあり、特筆するデザインではありません。
本体色は、Ceramic White・Ceramic Blackの2色で構成しており、無難なホワイト系とブラック系を採用しています。
スペック
Xiaomi 13 Pro(Global) | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 |
サイズ | 162.9×74.6×8.36 |
重量 | 229g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.73インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 3200×1440 |
リフレッシュレート | 1-120Hz |
タッチサンプリングレート | 240Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 12GB/12GB |
ストレージ | 256GB/512GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP(f/1.9) |
望遠カメラ | 50MP(f/2.0) 光学3倍 |
超広角カメラ | 50MP(f/2.2) |
前面カメラ | 32MP(f/2.0) |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/32/38/39/40/41/42/48/66 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/41/66/71/75/77/78/79 |
WiFi | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be |
Bluetooth | 5.3 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | なし |
Felica | なし |
スピーカー | デュアル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 4820mAh |
充電速度 | 120W充電 |
ワイヤレス充電 | 50W充電 |
ポート | USB TypeC |
付属品
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・保護フィルム・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi標準の付属品は、最低限必要なものが付属しており、Xiaomi 13 Proも例外ではありません。
※ACアダプターは中国国内用の形状のため、日本国内で使用する際は変換アダプターが必要です。
本体
高性能なSoCも用途次第でオーバースペック
AnTuTuベンチマーク Ver.9で約112万点のスコアがあります。
最高画質の60FPSで「原神」が安定動作する性能であり、ほぼ全てのゲームを高画質で遊べますが、ゲーム以外の用途ではオーバースペックです。
AnTuTuベンチマーク Ver.9で100万点を超えると、SoCの性能差が分かるアプリが皆無で、SoCの性能より冷却性能が重要になってくるでしょう。
画面占有率が高い本体サイズ
6.7インチ以上のディスプレイを搭載すると、170以上×76以上の本体サイズの機種が多く、Xiaomi 13 Proはこのサイズより小さいです。
本体サイズが小さくディスプレイが大きい場合は、画面占有率が高くなりベゼルが狭くなります。
重い本体
本体サイズに対して210グラム以下の本体重量が妥当であり、Xiaomi 13 Proは10グラム以上重く、かなり重く感じる本体重量です。
発熱量が多くなるハイスペック機には冷却性能が重要になり、Xiaomi 13 ProはLiquidCoolを搭載することで従来の冷却システムより、冷却効率が良くなっています。
そのため、安定したフレームレートを維持できるでしょう。
ディスプレイ
大型ディスプレイを搭載
Xiaomiには6.67インチの機種が多く、Xiaomi 13 Proは0.6インチ以上大きくなっています。
比較するとディスプレイが大きくなっていることが分かりますが、Xiaomi 13 Pro単体で見ると6.73インチのディスプレイには見えません。
これは、本体サイズが同ディスプレイサイズの機種より小さいため、ディスプレイが小さく見える目の錯覚です。
高解像度で有機ELディスプレイ
一般的な機種の解像度が2400×1080に対して、Xiaomi 13 Proは3200×1440になっています。
解像度が高くなるとドット間が狭くなるため、滑らかな表示になりますが、6.73インチのディスプレイに高解像度ディスプレイが必要なのかは疑問です。
更に、消費電力が増えるデメリットもあり、高解像度によるメリットは余りありません。
可変リフレッシュレートを採用
通常のリフレッシュレートは、選択したリフレッシュレートで固定されるのが一般的です。
Xiaomi 13 Proのリフレッシュレートは可変リフレッシュレートを採用しており、使用状況に応じてリフレッシュレートが1Hz単位で変化します。
そのため、消費電力を抑えることができ、バッテリー持ちが良くなります。
平凡なタッチサンプリングレート
複数の指で連打を行うようなゲームに不向きなタッチサンプリングレートです。
連打を頻繁に行わないゲームで困ることはありませんが、遊んでいるゲームによっては不満が出る場合があります。
ゲーミングスマホに近づけているディスプレイですが、タッチサンプリングレートに不満が残ります。
記憶領域
多すぎるメモリー容量
メモリー12GBを標準で搭載しているXiaomi 13 Proは、メモリー不足に陥ることはありません。
OSのアップデートでメモリーの必要量が増えても対応でき、メモリー12GBが標準になる頃には、バッテリーが激しく劣化しているでしょう。
メモリーは多いに越したことはありませんが、12GBのメモリーを有効活用することはできず、現状ではオーバースペックになります。
ストレージ容量が選べるも・・・
256GBと512GBのストレージ容量を選ぶことができます。
microSDが使用できないため、ストレージ容量は多い方が良く、動画やゲームアプリを大量に保存しない限りは、512GBの容量を必要とすることはありません。
理想は、8GB/128GB・8GB/256GBです。
カメラ
ライカ製カメラに1インチのセンサー
スペックだけを見ると大したメインカメラではありませんが、ライカ製のカメラに1インチのカメラセンサーを搭載しています。
1インチのセンサーは一眼レフに匹敵するものであり、一眼レフと同等の性能があると言えるでしょう。
Xiaomi 13 Proはレンズ交換ができなため、この点が一眼レフとの大きな違いです。
望遠カメラと超広角カメラも高性能
メインカメラと同じ画素数の、望遠カメラと超広角カメラです。
一般の機種はメインカメラ以外のカメラは画素数が少なく、おまけ程度のカメラになっていましたが、Xiaomi 13 Proはメインカメラと同じ画素数になっています。
f値が若干低くなりますが、十分な性能を有しており、実用性のある望遠カメラと超広角カメラです。
前面カメラも手抜きなし
32MPの画素数があり、メインカメラには及ばないも、前面カメラにしては高い画素数です。
2.0のf値も背景をボケさせるには十分であり、前面カメラも高い性能を有しています。
高性能なカメラを搭載しているXiaomi 13 Proですが、問題はセンサーのチューニングです。
センサーのチューニング次第で画質が大きく変わるため、性能を生かした高いチューニングを期待します。
ネットワーク
日本国内4キャリアに対応
4G・5G共に、日本国内の使用で困ることはありません。
国内4キャリア・サブブランド・MVNOの利用で困ることはなく、docomoのみが使用している5Gのn79に対応しているため、n79非対応の機種より高速通信が行なえます。
次世代WiFiに対応
次世代WiFi規格の11beに対応しています。
11beは11AXより約4.5倍の通信速度に対応しており、より高速通信が利用できるでしょう。
11beを使用するには対応ルーターが必要になり、現状で11be対応ルーターが高価で機種も少なく、無理して購入する必要はありません。
物理SIM2枚でデュアル構成
デュアルSIMで利用する際に、物理SIM2枚で利用できます。
物理SIMはは国内すべてのキャリアに対応しており、キャリアを選ぶ必要がありません。
日本国内の使用で困ることがなく、次世代WiFi規格にも対応しています。
機能
画面内指紋に対応
ハイスペック機は、顔認証と画面内指紋認証が当然になっています。
Xiaomi 13 Proも画面内指紋認証に対応していますが、認証精度が他の指紋認証より劣る点がデメリットです。
本体ケースを取り付けた際に、他の指紋認証のような指紋認証部がむき出しにならないメリットがあり、デザイン性が良くなっています。
完全防水・防塵に対応
水面下での使用で壊れることがない、完全防水に対応しています。
粉塵が舞う環境で、本体内部に粉塵が侵入しない完全防塵に対応しており、防水・防塵共に最高の性能です。
おサイフケータに非対応
おサイフケータを使用するにはFelicaを搭載する必要があり、FeliCaは日本国内販売モデルのみに搭載しています。
グローバル版のXiaomi 13 ProはFeliCa非搭載のため、おサイフケータは使用できません。
2基のスピーカーでデュアルスピーカー
1基のスピーカーで疑似ステレオの機種が多い中、Xiaomi 13 Proは2基のスピーカーを搭載しています。
そのため、完全ステレオに対応しており、音の違和感がありません。
おサイフケータイ非対応以外は、ハイスペック機に相応しいスペックになっています。
バッテリー
少なくはないバッテリー容量
無理な使い方をしない限り、フル充電で1日は十分に持つバッテリー容量です。
欲を言えば5000mAh以上の容量が欲しかったですが、本体重量が重くなるため、バッテリー容量は十分だと言えるでしょう。
高速充電に対応
19分でフル充電可能な充電速度に対応しています。
充電速度が速いと、充電の際にバッテリーへの負担が大きくなり、バッテリーの劣化を早める恐れがあるでしょう。
高速ワイヤレス充電に対応
約50分でフル充電可能なワイヤレス充電です。
50W充電に対応したワイヤレス充電は、従来の18W充電より高速で充電できるため、使い勝手が良くなっています。
高速ワイヤレス充電器は種類が少ないく高価なため、購入時はよく考えましょう。
充電時のバッテリー劣化が気になりますが、低速充電のACアダプターを使用して、バッテリー劣化を遅らせる方法もあります。
総括
ライカ製のカメラに、全てのカメラの画素数が高くなっています。
カメラに力を入れている機種ですが、カメラ以外の部分にも手抜きがなく、優れたハイスペック機です。
本体重量とメモリー容量が不満点になります。
高い冷却性能を有している関係で本体重量が重くなっており、本体の発熱を抑えるために仕方ないのは分かりますが、200グラム位の重量にして欲しかったです。
12GBのメモリーはオーバースペックであり、現状で必要のない容量を搭載しています。
不満点はあるものの、良くまとまっている機種です。
スマホにカメラ性能を求めていない筆者にとってはXiaomi 13 Proのカメラは不要であり、仮に購入するなら、同性能の機種でカメラに特化していない機種を購入します。