2023年10月20日にXiaomiよりRedmi 12 5Gが日本国内で発売されます。
Redmi 12 5Gは、ロースペック機のグローバル版Redmi 12を、ミドルスペック機にマイナーチェンジした機種です。
Redmi 12 5Gの良い点
Redmi 12 5Gの悪い点
価格なりの性能
メモリー8GBモデルで34,800円の販売価格を考えると、価格に見合った性能になっています。
ただ、コスパが高いわけでなく価格に見合うだけであり、ミドルスペック機にしては不満点の多い機種です。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
センターパンチホールを採用しており、よく見かけるandroidスマホのデザインです。
背面には2眼カメラを搭載しており、メインカメラと深度センサーになっています。
特に変わったところはなく、見かけたことのあるデザインです。
本体色は、ミッドナイトブラック ・ポーラーシルバー・スカイブルーの3色で構成しており、ポーラーシルバーはグラデーションになっています。
スペック
Redmi 12 5G | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 4 Gen 2 |
サイズ | 169×76×8.2mm |
重量 | 200g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.8インチ |
パネル種 | IPS液晶 |
解像度 | 2460×1080 |
リフレッシュレート | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 240Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 4GB/8GB |
ストレージ | 128GB/256GB |
micro SD | あり(最大1TB) |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP(f/2.0) |
深度センサー | 2MP(f/2.4) |
前面カメラ | 5MP(f/2.2) |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/38/ 39/40/41 |
5G Sub6 | 3/28/41/77/78 |
WiFi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | あり |
Felica | あり |
スピーカー | モノラル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 5000mAh |
充電速度 | 18W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 | 29,800円/34,800円 |
付属品
SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi標準の付属品ではなく、ACアダプターとUSB TypeCケーブルがありません。
グローバル版には、ACアダプターとUSB TypeCケーブルが付属しており、国内版も付属している可能性があります。
本体
ミドルスペック機としては及第点のSoC
Redmi 12 5Gに搭載しているSnapdragon 4 Gen 2のAnTuTuベンチマークは、Ver.10で約47万点です。
AnTuTuベンチマーク Ver.10はVer.9より高めのスコアになる傾向があり、比較は難しいですがVer.9の場合40万~44万点ぐらいだと思います。
ゲーム以外の用途で困ることはなく、一部のゲーム以外は画質を下げると問題なく遊べます。
大きめの本体
6.8インチのディスプレイを搭載する機種では標準サイズですが、スマホとしては大きめのサイズです。
本体サイズが大きくなるとズボンのポケットからはみ出したりするため、落とす可能性があります。
重くはない本体重量
200グラムの本体重量は少し重いですが、本体サイズから見ると205グラム以上でも不思議ではなく、Redmi 12 5Gは同サイズとしては軽めの機種です。
Redmiシリーズは200グラム前後の機種が多く、シリーズから見ると標準の本体重量です。
大きめの本体のため、本体重量が重くなるのは仕方のないことであり、Redmi 12 5Gを購入する際に、本体サイズと本体重量に注意が必要です。
ディスプレイ
大型ディスプレイを搭載
Redmi 12 5Gは6.8インチの大型ディスプレイを搭載しいます。
ディスプレイが大きくなることで見やすくなる反面、本体が大きく重くなる点がデメリットです。
昨今はディスプレイの大型化が進み、6.7インチ以上の機種が増えてきています。
仕方のない液晶パネル
ミドルスペック機でも有機ELパネルを搭載するXiaomiの機種の中で、Redmi 12 5Gは液晶パネルを搭載しています。
液晶パネルは有機ELパネルより消費電力が高く、白っぽく表示される特性があり、消費電力が低く発色が綺麗な有機ELパネルには劣ります。
若干高い解像度
一般的な機種の解像度が2400×1080に対して、Redmi 12 5Gは2460×1080です。
解像度が若干高くなっていますが、表示に影響するほどではなく、他の機種と比較しても分からない程度の違いです。
微妙なリフレッシュレート
リフレッシュレート90Hzは60Hzより、残像の見え具合が大きく改善されていますが、人によっては残像の見える可能性があります。
ミドルスペック機のため90HZなのは仕方ありませんが、できることならリフレッシュレートは120Hzにして欲しかったです。
特殊な用途以外で困らないタッチサンプリングレート
ゲーム以外の用途で困らないタッチサンプリングレートです。
複数の指で連打を行うようなゲームでは厳しく、その場合はタッチサンプリングレート480Hz以上の機種をお勧めします。
Xiaomiのミドルスペック機ではディスプレイの性能は低く、ロースペック機と言われても不思議ではありません。
記憶領域
メモリー8GB一択
4GBのメモリー容量は現状でも動作の厳しい場面があり、今後のアップデートで更に状況が悪くなります。
メモリー8GBの場合、OSのアップデートでOSが使用するメモリー容量が増えても3年は問題ないと思われるため、メモリー容量は8GB一択です。
ストレージ容量は256GBになる
メモリー8GBを選択すると、ストレージは256GBになます。
ストレージ256GBでは、microSDを使用しなくてもストレージ不足に陥る可能性が低く、ストレージが足らなくなればmicroSDを追加しましょう。
メモリー8GBを選ぶと、メモリーとストレージの容量で困る可能性が低くなります。
カメラ
写れば良いメインカメラ
メインカメラの性能は高くなく、カメラに期待は禁物です。
それでも、見れる程度の画質はあると思われます。
その他のカメラはおまけ
深度センサーの必要性はなく、前面カメラの画素数も低くなっています。
近年の機種は前面カメラの画素数も高くなってきていますが、前面カメラも撮影できれば良い程度の考えでいる方が良いでしょう。
カメラの画質に期待ができず、カメラ重視の場合は、別の機種をお勧めします。
ネットワーク
日本国内の使用で困らない
4G・5G共に、国内4キャリア・サブブランド・MVNOで利用可能です。
n79に対応していないため、docomo系回線の5G対応エリアで、5Gが繋がらない可能性があります。
11AXに非対応のWiFi
WiFiは11ACまで対応しており、11AXには対応していません。
11ACより高速通信が可能な11AXに非対応ですが速度差は大きくなく、WiFi通信で困るような通信速度にはなりません。
最近流行りのeSIM対応
2022年ぐらいから増えてきているeSIM対応機種ですが、2023年に発売される機種の大半がeSIM対応になっています。
eSIM対応の機種が増えたことで、eSIM対応のキャリアも増えてきており、特にMVNOでeSIM対応が加速しています。
それでも、eSIM非対応のMVNOがあるため、MVNOを使用する際は注意が必要です。
docomoの5G対応エリアで5Gが繋がらない可能性はありますが、4Gでの接続は可能です。
機能
ミドルスペック機によくある背面指紋認証
電源スイッチに触れるだけでロック解除ができる背面指紋認証に対応しています。
上位の画面内指紋認証より認証精度が高く、認証速度も速いですが、本体カバーを取り付けた際に電源スイッチが剥き出しなるデザイン性の悪さがデメリットです。
高くない防水性能
8段階中3番目の防水性能で、降雨に耐えられる程度の性能しかありません。
そのため、完全水没に耐えることはできず、水回りでの使用に注意が必要です。
6段階中5番目の防塵性能があり、粉塵の侵入を完全に防ぐことはできませんが、粉塵による故障は発生しません。
おサイフケータイが使用できる
FeliCaを搭載しているため、おサイフケータイが使用できます。
スマホ単体でiDやQUICPayによる決済が利用でき、おサイフケータイが必要な方には重宝されるでしょう。
おサイフケータイを搭載するとコストが上がり、不要な場合はグローバル版の購入を考えてみるのも良いと思います。
残念モノラルスピーカー
ミドルスペック機でもデュアルスピーカーを採用するXiaomiですが、Redmi 12 5Gはスピーカーが一基しか搭載していません。
受話部から音声が流れる疑似ステレオにも対応しておらず、一基のスピーカーから音声が流れるモノラルスピーカーです。
性能が高くないミドルスペック機であり、コスト削減のための仕様でしょう。
おサイフケータイに対応しているも、防水性能が高くなく、モノラルスピーカーを搭載しています。
バッテリー
大容量バッテリーを搭載
1日は余裕で持つ5,000mAhのバッテリーを搭載しています。
使用方法次第で2日はバッテリーを持たせることができ、バッテリー容量は十分と言えるでしょう。
遅い充電速度
Redmi 12 5Gをフル充電すると、2時間以上必要になります。
充電速度に定評があるXiaomiには珍しく遅い充電速度を採用しており、これもコスト削減でしょう。
ロースペック機なら仕方がないと諦めますが、ミドルスペック機には最低でも30W充電は欲しいところです。
大容量バッテリーに低速充電と、バッテリー容量に充電速度が合っていません。
総括
ミドルスペック機としては不満点が多いです。
液晶パネル・モノラルスピーカー・充電速度がXiaomiのミドルスペック機にしては性能が低く、性能を下げている分は価格に反映しています。
サブ機でもメイン機としても使用できますが、上記のように性能の低い部分があり、この点を許容できる場合に限ります。
価格も手ごろでサブ機としては良い機種ですが、メイン機としては不満の残る部分がある機種です。