Xiaomiより発売中のRedmi Pad SEのスペック解説です。
安価なRedmiシリーズから発売したRedmi Pad SEはロースペック機のため、どの程度の実用性があるのでしょうか?
Redmi Pad SEの良い点
Redmi Pad SEの悪い点
価格相応の性能
メモリー4GBで21,800円と、比較的安価に購入できます。
用途限定なら良いですが、マルチに使用するのは諦めましょう。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
ディスプレイ面に前面カメラがあり、ベゼルは太いですがタブレットとしては標準です。
背面にメインカメラとロゴがあり、一般的なタブレットのデザインになっています。
ミントグリーン・グラファイトグレー・ラベンダーパープルの3色で構成しており、ホワイト系がなくパープルが珍しい色です。
スペック
Redmi Pad SE | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 680 |
サイズ | 255.53×167.08×7.36mm |
重量 | 478g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 11インチ |
パネル種 | IPS液晶 |
解像度 | 1200×1920 |
リフレッシュレート | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 180Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 4GB/6GB |
ストレージ | 128GB |
micro SD | あり(最大1TB) |
カメラ | |
背面メインカメラ | 8MP(f/2.0) |
前面カメラ | 5MP(f/2.2) |
ネットワーク | |
WiFi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
GPS | なし |
機能 | |
生体認証 | 顔認証 |
防水/防塵 | 非対応 |
イヤホンジャック | あり |
スピーカー | クアッド |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 8000mAh |
充電速度 | 10W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 | 21,800円/29,800円 |
付属品
AC アダプタ・USB Type-C ケーブル・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ・SD 取り出しツール
保護フィルムと本体カバーは付属していませんが、それ以外で必要なものは一通り揃っています。
本体
用途が限定されるSoC
AnTuTuベンチマーク Ver.9で、Redmi Pad SEに搭載しているSnapdragon 680のスコアは約25万点になります。
ゲーム以外のアプリでも動作が重くなったり、カクついたりする性能です。
画質を下げてもスムーズに動作しないゲームがあります。
Redmi Pad SEはゲームに不向きであり、簡単な用途以外で使用できません。
標準サイズと重量
11インチディスプレイを搭載する機種としては、本体サイズと本体重量は共に標準です。
SoCの性能が低く、動画やブックリーダーには向いています。
ディスプレイ
11インチディスプレイにフルHD解像度
11インチのディスプレイにフルHDの解像度を採用しているRedmi Pad SEは、近くでディスプレイを見ても文字や画像が崩れているようには見えません。
仕方のない液晶パネル
タブレットに有機ELパネルを採用するとコストが上がり、本体価格が高くなります。
Redmiシリーズは、Xiaomiが安価に販売するブランドであり、Redmiシリーズのタブレットに有機ELパネルを搭載することは絶望的です。
バックライトが必要になる液晶パネルは白っぽく見えるため、有機ELパネルの鮮やかな表示は期待できません。
高くないリフレッシュレート
90Hzのリフレッシュレートは残像が見える可能性があり、できることなら120Hz以上を採用して欲しかったです。
低いタッチサンプリングレート
タッチサンプリングレートが低く、複数の指で連打が必要なゲームには向きません。
Redmi Pad SEのSoCでは複数の指で連打が必要なゲームはスムーズに動作するとは思えず、180Hzのタッチサンプリングレートでも困ることは無いでしょう。
ディスプレイの性能は高くなく、コストカットが目立ちます。
記憶領域
メモリー6GB一択
メモリー4GBと6GBを選べますが、メモリー容量は6GBを選びましょう。
現状はメモリー6GBが標準であり、4GBの場合はメモリー不足に陥る可能性が高いです。
今後のアップデートでメモリー不足になるのは明白であり、Redmi Pad SEを長く使用するならメモリー6GBが良いでしょう。
十分なストレージ容量
128GBのストレージ容量でストレージ不足になった場合は、microSDを有効活用することでストレージの使用量を減らすことができます。
そのため、ストレージが容量不足になる可能性は低いです。
microSDを活用すれば、ストレージ不足を補うことができます。
カメラ
名前だけのカメラ
メインカメラ・背面カメラの画素数が低く、おまけ程度のカメラと思ったほうが良いでしょう。
タブレットでの撮影は取り回しが悪く写真撮影に向きませんので、タブレットにカメラ性能を求めることは厳禁です。
タブレットよりスマホの方がキレイに撮影できます。
ネットワーク
WiFiのみ対応
WiFiのみの対応のため、屋外での使用にはモバイルルーターかスマホのテザリングが必要になります。
WiFiは11AX非対応ですが11ACに対応しており、通信速度が遅いと思えることはないでしょう。
ナビの精度が悪い
GPS非搭載のため、ナビ代わりに使用するのは厳しいです。
GPS非搭載の場合、WiFIの位置情報から現在地を割り出しており、GPSほどの精度がなく現在地がずれることがあります。
ナビで現在位置が曖昧になることは致命傷であり、Redmi Pad SEをナビ代わりに使用するのはお勧めしません。
WiFIが使用できる環境下でネット接続ができます。
機能
顔認証のみ対応
顔認証のみの対応であり、指紋認証に対応していません。
タブレットの場合、顔認証より指紋認証の方が使い勝手が良く、何故か「タブレット=顔認証」になっています。
顔認証の精度と速度はスマホと同程度のものと思われ、ロック解除が遅かったり認証精度が悪いことはないでしょう。
何故かクアッドスピーカー搭載
タブレットを横持ちした際に、左右2基ずつ計4基のスピーカーを搭載しています。
クアッドスピーカーはステレオスピーカーより音に迫力があり、音声に拘った映画を見る際に向いています。
クアッドスピーカーがRedmi Pad SEの特徴です。
バッテリー
2日は持つ大容量バッテリー
フル充電状態で無茶な使い方をしない限り、2日は余裕で持つでしょう。
タブレットの使用頻度はスマホより低く、用途次第では1度の充電で1週間ぐらいは使用できます。
超低速充電
Redmi Pad SEの10W充電は、昨今のスマホでも考えられない充電速度です。
スマホよりバッテリー容量の多いタブレットに、スマホ以下の充電速度を採用すると、フル充電に要する時間がかなり長くなり、Redmi Pad SEは4時間ぐらい必要と思われます。
Redmi Pad SEの場合、最低でも20W充電は欲しかったです。
大容量バッテリーに低速充電とバッテリー関係のバランスが悪く、フル充電を行う際は充電のタイミングを考える必要があります。
総括
デメリットが多く、メリットがスピーカーぐらいで、安価に購入できる点が最大のメリットです。
価格に見合うスペックもコスパは高くなく、買って後悔する可能性があります。
特に、メモリー4GBモデルは現状でも支障があり、今後は更に酷くなる可能性が高く、メモリー6GBモデル一択です。
SoCの性能が低く用途が限定されるため、ゲーム主体には向きません。
用途限定のタブレットは筆者の環境に合わず、Redmi Pad SEを購入する気にはなれません。