SHARPより2023年発売のAQUOS sense8と、Googleより2023年発売のGoogle Pixel 7シリーズの廉価版になるGoogle Pixel 7aとのスペック比較です。
Google Pixel 7で比較するとAQUOS sense8の良い点がないと思われるため、廉価版のGoogle Pixel 7aと比較しています。
ここではスペックの違いを解説しています。
AQUOS sense8が優れている点
Google Pixel 7aが優れている点
価格差以上の性能差
Google Pixel 7aはSoCとメモリー容量で優れており、約6,000円の価格差以上の性能差があります。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
AQUOS sense8
Google Pixel 7a
センターパンチホールのGoogle Pixel 7aに対して、ウォータードロップノッチのAQUOS sense8です。
パンチホールが主流のandroid機で、一昔前のウォータードロップノッチを採用するAQUOS sense8は古い機種に見えます。
両機種の背面カメラは特徴的で、真ん中にメインカメラがあるAQUOS ssense8に対し、Google Pixel 7aは横並びのカメラです。
AQUOS sense8
Google Pixel 7a
AQUOS ssense8の本体色は、Cobalt Black・Light Copper・Pale Greenの3色で構成しており、Google Pixel 7aはCoral・Sea・Charcoal・Snowの4色になります。
AQUOS ssense8のLight Copper・Pale Greenと、Google Pixel 7aのSeaが特徴のある色です。
スペック
AQUOS sense8 | Google Pixel 7a | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 6 Gen 1 | Google Tensor G2 |
サイズ | 153x71x8.4㎜ | 152.0x72.9x9.0㎜ |
重量 | 159g | 193.5g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.1インチ | 6.1インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2432×1080 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 90Hz | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 不明 |
記憶領域 | ||
メモリ | 6GB | 8GB |
ストレージ | 128GB | 128GB |
micro SD | あり(最大1TB) | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50.3MP(f/1.9) | 64MP(f/1.89) |
超広角カメラ | 8MP(f/2.4) | 13MP(f/2.2) |
前面カメラ | 8MP(f/2.0) | 13MP(f/2.2) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/5/8 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/5/8/12/17/18/19/ 21/28/38/41/42 | 1/2/3/4/5/7/8/12/17/ 18/19/20/21/25/28/32/ 38/39/40/41/42/66 |
5G Sub6 | 1/3/28/41/77/78/79 | 1/2/3/5/7/8/12/20/25/ 28/38/40/41/66/75/76/ 77/78/79 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.1 | 5.3 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX7/IP6X |
イヤホンジャック | あり | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | シングル | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 4385mAh |
充電速度 | 18W充電 | 18W充電 |
ワイヤレス充電 | なし | 7.5W充電 |
ポート | USB TypeC | USB3.2 TypeC |
価格 | 56,980円 | 62,700円 |
付属品
AQUOS sense8
クイックスタートガイド・クイックスイッチアダプター
Google Pixel 7a
USB2.0 TypeC ケーブル 1m・サポートカード・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
共に、ACアダプター・本体カバー・保護フィルムが付属しておらず、AQUOS ssense8はUSB TypeCケーブルも付属していません。
これらは必要に応じてユーザーが別途用意する必要があります。
本体
SoCの性能は別物
AnTuTu Ver.9でAQUOS sense8が約47万点で、Google Pixel 7aは約77万点です。
共にミドルスペック機になり、少し前まではGoogle Pixel 7aがハイスペック機に該当していましたが、今ではハイスペック機に近いミドルスペック機になります。
ゲーム以外の用途で困ることはなく、ゲームの画質とフレームレートをGoogle Pixel 7aは高く設定できます。
AQUOS ssense8で標準画質+30FPSで安定動作する場合、Google Pixel 7aでは高〜最高画質+30〜60FPSの条件で安定動作が見込めるでしょう。
同じような本体サイズで重すぎるGoogle Pixel 7a
共に6.1インチのディスプレイを搭載しており、同じような本体サイズです。
Google Pixel 7aの本体重量193.5グラムは、6.5インチのディスプレイでも不思議ではない本体重量のため、かなり重い本体になっています。
AQUOS ssense8と30グラム以上の本体重量差があり、159グラムのAQUOS ssense8は本体サイズに対して軽い機種です。
SoCの性能が高くても、本体が重すぎるGoogle Pixel 7aです。
ディスプレイ
同じようなディスプレイですが、AQUOS ssense8は省電力に優れたIGZOを採用しています。
記憶領域
メモリー容量がネックのAQUOS ssense8
AQUOS ssense8のメモリー容量は6GBのため、数年後はメモリー不足に陥る可能性があります。
メモリー不足に陥るとスマホの反応が悪くなり、ストレスを感じるようになるでしょう。
このような状況を打破するために、8GB以上のメモリを搭載した機種を選ぶと良く、メモリー8GBを搭載したGoogle Pixel 7aは同じ機種を長く使用できます。
microSDの有無で変わるストレージ容量
共に128GBのストレージ容量ですが、microSDが使用できるAQUOS ssense8はストレージ不足に陥っても、microSDを駆使することでストレージ不足を解消できます。
一方のGoogle Pixel 7aはmicroSDが使用できず、オンラインストレージを使用することでストレージ不足を解消できますが、microSDより手間がかかるため、Google Pixel 7aにストレージ256GBモデルが欲しかったです。
難点のあるストレージ容量ですが、メモリー容量が多いGoogle Pixel 7aは同じ機種を長く使用できます。
カメラ
補正が優れているGoogle Pixel 7a
全てのカメラにおいてGoogle Pixel 7aの画素数が高く、画質に関してもGoogle Pixel 7aの方がキレイです。
デジタルズームを使用する際に発揮するデジタル補正の違いが大きく、AQUOS sense8の画像を拡大すると不鮮明さが目立ち、Google Pixel 7aは不鮮明さが解消されます。
夜間撮影もデジタル補正の関係で、AQUOS sense8は白飛びが激しく、Google Pixel 7aは白飛びが軽減されます。
デジタル補正が強いGoogle Pixel 7aはキレイな画像になりますが、デジタル補正が強すぎると実際に見ているものと多少の差異があります。
ネットワーク
海外利用で変わる対応バンド
日本国内全ての通信キャリアで使用でき、4G・5G共に日本国内の使用で困ることはありません。
海外で利用する際に対応バンドの少ないAQUOS sense8は使用できる国が少なく、海外利用の頻度が高い際は対応バンドの多いGoogle Pixel 7aが良いでしょう。
WIFIにも違いあり
11ax規格のWIFIに対応しているGoogle Pixel 7aに対して、AQUOS sense8は11acまでしか対応していません。
高速通信が可能な11axですが、実行速度は11acより少し速いぐらいのため、11acでも十分な通信速度を得ることができます。
WIFIの規格に関しては、過度に気にする必要はありません。
Bluetoothの違いは無いと思っても問題なく、日本国内の利用では、どちらの機種も似たようなネットワーク関係です。
機能
指紋認証の違いは好み
顔認証と指紋認証に対応している両機種は、顔認証の認証精度と認証速度で困ることはありません。
AQUOS sense8の側面指紋認証は、認証精度が高く認証速度も速いです。
画面内指紋認証のGoogle Pixel 7aは、認証精度と認証速度が側面指紋認証に劣ります。
しかし、本体カバーを取り付けると側面指紋認証は指紋認証部が剥き出しになるデザイン性の悪さがあり、画面内指紋認証は剥き出しになる部分がありません。
指紋認証については、利便性に優れている側面指紋認証か、デザイン性に優れている画面内指紋認証かはユーザーの好みで選ぶと良いでしょう。
完全防塵でも防水性能が若干違う
完全防塵に対応している両機種は、粉塵が機器内部に侵入することはありません。
AQUOS sense8は完全防水に対応しており、水没に耐えられる防水性能です。
Google Pixel 7aも水没には耐えられますが、AQUOS sense8より耐えられる時間が短く、短時間の水没にしか耐えられません。
有線イヤホンを使用するかで変わる
イヤホンジャックを搭載しているAQUOS ssense8は、本体に直接イヤホンを接続できます。
イヤホンジャックのないGoogle Pixel 7aは、USBポートより変換アダプターを使用すると有線イヤホンを接続できますが、有線イヤホン使用時はUSBポートが塞がれ、変換アダプターが必要になります。
スピーカーの違いは大きい
共に1基の内臓スピーカーを搭載しており、AQUOS ssense8はモノラル音声です。
受話部から音声が流れる疑似ステレオに対応しているGoogle Pixel 7aはステレオ音声になり、内蔵スピーカーで少しでも良い音を望む際は、Google Pixel 7aが良いでしょう。
指紋認証・イヤホンジャック・スピーカーに違いがあり、好みで選ぶと良いでしょう。
バッテリー
バッテリー容量差は大きい
5000mAhの大容量バッテリーを搭載しているAQUOS ssense8に対して、4385mAhのGoogle Pixel 7aは少ないバッテリー容量です。
SoCの性能が高いGoogle Pixel 7aはAQUOS ssense8よりバッテリー消費が大きくなり、バッテリー容量が少く消費電力が高くなるGoogle Pixel 7aは、AQUOS ssense8よりバッテリー持ちが悪くなります。
一度の充電で長く使用したい場合は、AQUOS ssense8が良いでしょう。
用途が限定されるワイヤレス充電
Google Pixel 7aは7.5Wのワイヤレス充電に対応していますが、有線充電の半分以下の充電速度のため、メイン充電で使うのは厳しいです。
充電速度の遅いワイヤレス充電は、本体を長時間放置できる場合しか使えるタイミングがなく、Google Pixel 7aのワイヤレス充電は用途が限定されます。
AQUOS ssense8よりSoCの消費電力が大きく、バッテリー容量が少ないGoogle Pixel 7aは、一度の充電でAQUOS ssense8より使用できる時間が短くなります。
総括
SoCの性能が高く、メモリー容量の多いGoogle Pixel 7aは、バッテリー容量が少なく稼働時間も短くなる点がマイナスです。
SoCの性能が高いGoogle Pixel 7aはマルチに使用できる機種であり、メモリー8GB搭載で長く同じ機種を使用することができます。
本体が軽く、バッテリー容量の多いAQUOS sense8は、SoCの性能がGoogle Pixel 7aより低く、Google Pixel 7aほどマルチに使用できません。
大容量バッテリー搭載で本体が軽いことは理想であり、AQUOS sense8は理想的な本体重量とバッテリー容量です。
筆者のお勧め
128GBのストレージ容量に不満がなく、本体重量を許容できる際は、少し高価でもGoogle Pixel 7aをお勧めします。