SHARPのハイスペック機であるAQUOS R8と、Googleのハイスペック機Google Pixel 8のスペック比較です。
両メーカーが販売しているハイスペック機は、どの点が違うのでしょう。
ここではスペックの違いを解説しています。
AQUOS R8が優れている点
Google Pixel 8が優れている点
価格差は妥当
256GBモデルで約15,000円の価格差があり、性能差を考慮すると妥当な価格差です。
ただし、共に10万円台の機種とは思えない性能であり、コスパの悪い機種になっています。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
AQUOS R8
Google Pixel 8
ウォータードロップノッチのAQUOS R8に対して、センターパンチホールのGoogle Pixel 8です。
アンドロイド機はパンチホールが標準のため、一世代前のウォータードロップノッチを採用したAQUOS R8は古い機種に見えます。
背面のカメラが特徴的な両機種は、真ん中にメインカメラがあるAQUOS R8に対して、横並びのGoogle Pixel 8です。
AQUOS R8
Google Pixel 8
AQUOS R8の本体色はブルー・クリームの2色があり、Google Pixel 8はHazel・Obsidian・Roseの3色です。
AQUOS R8の2色は特徴のある色ですが、他機種で似たような色があり、特徴のある色とは言えませんが、Google Pixel 8のRoseは特徴のある色です。
スペック
AQUOS R8 | Google Pixel 8 | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 8 Gen 2 | Google Tensor G3 |
サイズ | 159x74x8.7㎜ | 150.5x70.8x8.9㎜ |
重量 | 179g | 187g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.39インチ | 6.2インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2340×1080 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 240Hz | 60-120Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 不明 |
記憶領域 | ||
メモリ | 8GB | 8GB |
ストレージ | 256GB | 128GB/256GB |
micro SD | あり(最大1TB) | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50.3MP(f/1.9) | 50MP(f/1.68) |
超広角カメラ | 13MP(f/2.3) | 12MP(f/2.2) |
前面カメラ | 8MP(f/2.0) | 10.5MP(f/2.2) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/8 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/21/28/38/39/ 40/41/42/66 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 14/17/18/19/20/21/25/ 26/28/30/32/38/39/40/ 41/42/46/48/66/71 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/28/38/40/41/77/ 78/79 | 1/2/3/5/7/8/12/20/25/ 28/30/38/40/41/66/71/ 75/76/77/78/79 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.3 | 5.3 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | あり | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | ステレオ | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 4570mAh | 4575mAh |
充電速度 | 不明 | 30W充電 |
ワイヤレス充電 | なし | 20W充電 |
ポート | USB TypeC | USB3.2 TypeC |
価格 | 137,940円 | 112,900円/122,900円 |
付属品
AQUOS R8
クイックスタートガイド・クイックスイッチアダプター
Google Pixel 8
1 m USB-C® – USB-C® ケーブル(USB 2.0)・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
共にクイックスイッチアダプターが付属しており、Google Pixel 8はUSB TypeCケーブルも付属しています。
必要に応じてACアダプター・本体カバー・保護フィルムを用意する必要があり、AQUOS R8はUSB TypeCケーブルも別途必要です。
本体
ゲームの動作が変わるSoC
AnTuTuベンチマーク Ver.9で計測すると、AQUOS R8に搭載しているSnapdragon 8 Gen 2は約110万点で、Google Pixel 8に搭載しているGoogle Tensor G3は約92万点になります。
共にゲーム以外の用途で困ることはなく、高画質〜最高画質の60FPSで動作するゲームが大半です。
SoCの性能差でゲームの動作環境が変わり、AQUOS R8が最高高画質で遊べるゲームが多くなります。
本体サイズが小さいGoogle Pixel 8の方が重い
ディスプレイサイズに対して本体サイズが変化するため、ディスプレイが大きいAQUOS R8の本体が大きくなるのは仕方ありません。
本体が小さいGoogle Pixel 8の本体重量が8グラム重く、6,2インチのディスプレイを搭載した機種では重すぎる重量です。
小型で重いGoogle Pixel 8に対して、中型で軽いAQUOS R8となり、本体が軽いAQUOS R8が良いような気がします。
SoCの性能が高く、本体重量も軽いAQUOS R8です。
ディスプレイ
見やすさが変わるディスプレイ
ディスプレイが0.19インチ大きくなるAQUOS R8は見やすい反面、本体が大きくなるデメリットがあります。
ディスプレイの見やすさを取るか、本体の大きさを取るかは、ユーザーの好みで意見が別れるため、好みの方を選ぶと良いでしょう。
リフレッシュレートの違いは大きい
リフレッシュレートが最大120HzのGoogle Pixel 8は、60Hzから120Hzまでは1Hz単位の可変リフレッシュレートを採用しています。
なめらか表示を使用するとAQUOS R8の最大リフレッシュレートが240Hzになり、1Hzから1Hz単位の可変リフレッシュレートに対応します。
可変リフレッシュレートに対応すると、状況に応じた最適なリフレッシュレートが設定され、リフレッシュレートによる消費電力を抑えられるメリットがあり、リフレッシュレートに関して優れているAQUOS R8です。
中型ディスプレイに高リフレッシュレートのAQUOS R8は、消費電力は高くなります。
記憶領域
Google Pixel 8のストレージは256GB
Google Pixel 8は128GBと256GBのストレージ容量を選べます。
OSのアップデート等でストレージ容量が減少していき、128GBではストレージ不足に陥る可能性が高く、microSDを活用するとストレージ不足を解消できますが、Google Pixel 8はmicroSDが使えません。
ストレージ不足に陥る可能性を下げるために、ストレージ容量は256GBが良く、AQUOS R8のストレージ容量は256GBでmicroSDが使用できます。
AQUOS R8はハイスペック機で珍しい、microSDが使用できる機種です。
カメラ
イメージセンサーが違うメインカメラ
AQUOS R8に搭載しているイメージセンサーは1/1.55インチに対して、Google Pixel 8は1/1.31インチを搭載しています。
Google Pixel 8の方がイメージセンサーは大きく、AQUOS R8のイメージセンサーはハイスペック機では小型です。
AI補正の強いGoogle Pixel 8は夜間撮影で白飛びが少ない反面、補正が強すぎる関係で、実物と写真の違いに違和感がある場合があります。
Google Pixel 8のカメラ性能は高く、カメラ重視の際はGoogle Pixel 8が良いでしょう。
ネットワーク
日本国内の使用は困らない
4G・5G共に日本国内の使用で困ることはなく、日本国内全ての通信キャリアで使用できます。
対応バンドが多いGoogle Pixel 8は海外で利用できる国が多く、多くの国で利用する際はGoogle Pixel 8が安心です。
日本国内のみで利用する際に違いはありません。
機能
指紋認証の違いは好み
AQUOS R8の側面指紋認証は近年のハイスペック機では珍しく、Google Pixel 8の画面内指紋認証が現在の主流です。
側面指紋認証は認証精度と認証速度に優れており、画面内指紋認証は認証速度と認証精度で側面指紋認証に劣ります。
本体カバーを取り付けると、側面指紋認証は指紋認証部が剥き出しになるデザイン性の悪さがあり、画面内指紋認証は剥き出しになる部分がありません。
利便性かデザイン性かはユーザーの好みで変わるため、好みの方を選ぶと良いでしょう。
AQUOS R8にイヤホンジャック
イヤホンジャックのないGoogle Pixel 8はUSBポートより3.5ミリイヤホンジャックに変換する必要があり、別途変換アダプターが必要です。
変換アダプターを使用するとUSBポートを塞ぐデメリットがあり、他の用途でUSBポートを使用すると有線イヤホンが使用できません。
AQUOS R8にはイヤホンジャックがあり、USBポートとの併用が可能です。
共におサイフケータイが使え、完全防水・防塵に対応しています。
デザイン性の悪い側面指紋認証のAQUOS R8は、有線イヤホンの使用に向いているでしょう。
バッテリー
充電速度の’違いは小さい
Google Pixel 8の充電速度が30Wに対して、AQUOS R8は20Wぐらいだと思われます。
フル充電で20分ぐらい時間差があり、少しでも充電時間を短くしたい場合は、Google Pixel 8が良いでしょう。
ワイヤレス充電対応のGoogle Pixel 8
20Wのワイヤレス充電に対応しているGoogle Pixel 8は、Google Pixel Stand(第2世代)を使用することで20W充電が可能となり、一般的なQiを使用すると充電速度が遅くなります。
Google Pixel Stand(第2世代)を使用してメイン充電にもできますが、その際はAQUOS R8と同じ充電速度になります。
充電関係でGoogle Pixel 8は優れていますが、共にハイスペック機に相応しくない充電速度です。
総括
SoCの性能が高く本体重量が軽いAQUOS R8に対して、カメラのAI処理と充電関係が優れているGoogle Pixel 8です。
SoCの性能が必要なゲームが主体の場合はAQUOS R8が良く、カメラ性能がメインの場合はGoogle Pixel 8になります。
共に価格に見合う価値はなく、10万円以下が妥当な機種です。
筆者のお勧め
甲乙つけがたい両機種が、9万円台前半以下で販売されている場合に、カメラ性能が優れているGoogle Pixel 8を推奨します。
SoCの性能が高いAQUOS R8も良いですが、Google Pixel 8もSoCの性能が高く、SoCの性能差は妥協できるため、カメラ性能を優先に考えました。