XiaomiのサブブランドであるPOCOから登場したPOCO M7 Pro 5GとPOCO F7は、コストパフォーマンスに優れたスマートフォンを探しているユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。
しかし、「価格帯が異なるこの2機種は、具体的に何がどう違うの?」「2万円以上の価格差を払ってPOCO F7を選ぶ価値はあるのか?」と悩む方も多いでしょう。
本記事では、この2つの人気モデルを、パフォーマンス・ディスプレイ・カメラ・バッテリーの視点から比較し、あなたが最適な一台を選ぶためのお手伝いをします。
POCO M7 Pro 5Gが優れている点
POCO F7が優れている点
価格差の価値はある
約2万5千円の価格差ですが、それに見合う性能差はあります。
そのため、どちらの機種も妥当な価格であり、ともにコスパの高い機種です。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
POCO M7 Pro 5G

本体色
ブラック・パープル・シルバー・グリーン
POCO F7

本体色
ブラック・ホワイト・シルバー
スペック
POCO F7 | POCO M7 Pro 5G | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 8s Gen4 | Dimensity 7025-Ultra |
AnTuTu Ver.10 | 200万点 | 48万点 |
ゲーム用途 | ◎ | △ |
ゲーム以外の用途 | ◎ | 〇 |
サイズ | 163.1×77.9×8.2 | 162.4×75.7×7.99 |
重量 | 215.7g | 190g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.83インチ | 6.67インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2772×1280 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 12GB | 8GB |
ストレージ | 256GB/512GB | 256GB |
micro SD | なし | あり |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP(f/1.6) | 50MP(f/1.5) |
超広角カメラ | 8MP | なし |
深度カメラ | なし | 2MP(f/2.4) |
前面カメラ | 20MP(f/2.2) | 20MP(f/2.2) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/ 20/26/28/38/40/41/42/ 48/66 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/32/ 38/40/41/42/48/66 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/20/28/38/ 40/41/48/66/77/78 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/ 41/66/77/78 |
docomo | ◎ | ◎ |
au | ◎ | ◎ |
Softbank | ◎ | ◎ |
楽天 | ◎ | ◎ |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 6.0 | 5.3 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX4/IP6X |
イヤホンジャック | なし | あり |
Felica | なし | なし |
スピーカー | デュアル | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 6500mAh | 5110mAh |
充電速度 | 90W充電 | 45W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 54,980円/64,980円 | 29,980円 |



付属品
POCO M7 Pro 5G
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・画面保護シート・クイックスタートガイド
POCO F7
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・画面保護シート・クイックスタートガイド
本体
SoC
POCO M7 Pro 5GはDimensity 7025-Ultraを搭載しており、普段使いやカジュアルなゲームであれば非常に快適に動作します。
一方の、POCO F7はSnapdragon 8s Gen4を採用しており、ハイエンドクラスSoCを搭載しているのが最大の特徴です。
この性能差は非常に大きく、AnTuTuベンチマーク Ver.10で約4倍の性能差があり、POCO F7の方が圧倒的に上回っています。
POCO F7は、原神のような3Dゲームが高画質の高フレームレートで動作して、動画編集もできる優れた機種です。
POCO F7 Pro 5Gで動画編集は厳しく、3Dゲームも画質とフレームレートを下げる必要があります。
本体サイズ・重量
約25グラムの本体重量差があり、実際に両機種を持ってみると、本体重量の違いがわかる差です。
特に、POCO F7は単体で持っても重く思えます。
日常使いや軽いゲームがメインならPOCO M7 Proで十分ですが、ヘビーゲーマーや処理速度を最優先するならPOCO F7一択です。
ディスプレイ
ディスプレイサイズ・パネル
POCO M7 Pro 5GはXiaomi標準サイズの6.67インチのディスプレイを採用しており、POCO F7は6.83インチの大画面ディスプレイを採用しています。
ディスプレイの見やすさならPOCO F7が良いです。
高リフレッシュレートの120Hzに、追従性の良い480Hzのタッチサンプリングレートを採用しています。
記憶領域
メモリー
メモリー8GBのPOCO M7 Pro 5Gに対して、12GBのPOCO F7です。
現状は8GBでメモリーの問題はありませんが、今後を考えるなら12GBが理想的です。
ストレージ
用途に合わせて、256GB/512GBのストレージが選べるPOCO F7に対して、256GBのみのPOCO M7 Pro 5Gです。
一般的な使用では256GBのストレージで十分ですが、POCO M7 Pro 5Gでストレージ不足になった際は、microSDを使用することで記憶領域を増やすことができます。
メモリー・ストレージともに問題はありませんが、できることならメモリーは12GBの方が良いです。
カメラ
カメラ性能に大きな違いがなく、超広角カメラと深度カメラの違いです。
この2つのカメラは用途が少なく、カメラの違いはないと思っても問題ありません。
ネットワーク
WIFI
POCO F7は最新規格の11be(WIFI 7)に対応しており、POCO M7 Pro 5Gは二世代前の11ac(WIFI 5)までしか対応していません。
対応ルーターに接続すると、POCO F7の方が通信速度は速いですが、劇的に変わるわけではありません。
そのため、POCO F7の方が少し速くなった程度に思っておくと良いでしょう。
国内4キャリアで4G・5Gともに使用できます。
WIFI規格の違いはありますが、大きな通信速度差はありません。
機能
防水・防塵性能
POCO F7は完全防水・防塵に対応しており、水没や粉塵に対する高い耐性が保証されます。
対するPOCO M7 Pro 5Gは、日常の防滴・防塵には十分ですが、水没に耐えることができません。
スピーカー
2基のスピーカーを搭載しているPOCO F7は完全ステレオに対応しており、POCO M7 Pro 5Gのスピーカーは1基のみの疑似ステレオです。
疑似ステレオは受話部から音声が流れるため、使用するスピーカーの質に違いがあり、違和感のある音になります。
画面内指紋認証と顔認証に対応していますが、Felica非搭載でおサイフケータイは使用できません。
バッテリー
バッテリー容量
POCO F7は、6500mAhのバッテリーを搭載しており、5110mAhのPOCO M7 Pro 5Gよりバッテリー持ちが良くなっています。
充電速度
90W充電に対応しているPOCO F7に対して、POCO M7 Pro 5Gは半分の45W充電です。
1%〜100%の充電にかかる時間が、大容量バッテリーを搭載しているPOCO F7の方が速くなります。
バッテリー容量と充電速度はPOCO F7の方が優れています。
総括
本体重量以外でPOCO M7 Pro 5Gに優れている点がなく、価格を考えると仕方のない結果になりました。
安価な機種がほしい人にはPOCO M7 Pro 5Gは向いていおり、POCO F7は少ない予算で極力性能に妥協したくない人に向いています。
筆者のお勧め
用途によって機種選びが変わるため、一概にどちらが良いとは言えません。
筆者が購入するなら、安価でそれなりに使えるPOCO M7 Pro 5Gを購入します。
