スマートフォンの買い替えを検討しているあなたに、最新のフラッグシップ級の性能を、手の届きやすい価格で提供するXiaomiのPOCOシリーズは、常に選択肢の一つになっているはずです。
この記事では、高性能ながら価格を抑えたことで話題となった2024年発売のPOCO F6 Proと、同じく高性能な2025年発売のPOCO F7について、主要スペックから隠れた進化ポイントを、徹底的に比較・分析します。
POCO F6 Proが優れている点
POCO F7が優れている点
妥当な価格
一世代前のPOCO F6 Proを定価で購入するには高いですが、256GBモデルで5万円の実売価格です。
対するPOCO F7は割引が少なく、定価販売の店舗が多くなっています。
販売価格で考えると、ともに妥当な価格になり、価格面で甲乙つけがたいです。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
POCO F6 Pro

本体色
ホワイト・ブラック
POCO F7

本体色
ブラック・ホワイト・シルバー
スペック
POCO F6 Pro | POCO F7 | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 8 Gen2 | Snapdragon 8s Gen4 |
AnTuTu Ver.10 | 155万点 | 200万点 |
AnTuTu Ver.11 | 不明 | 220万点 |
ゲーム用途 | ◎ | ◎ |
ゲーム以外の用途 | ◎ | ◎ |
サイズ | 160.86×74.95×8.41 | 163.1×77.9×8.2 |
重量 | 209g | 215.7g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.67インチ | 6.83インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 3200×1440 | 2772×1280 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB/512GB | 256GB/512GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP(f/1.6) | 50MP(f/1.6) |
超広角カメラ | 8MP(f/2.2) | 8MP |
マクロカメラ | 2MP(f/2.4) | なし |
前面カメラ | 16MP | 20MP(f/2.2) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/ 20/28/38/40/41/48/66 | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/ 20/26/28/38/40/41/42/ 48/66 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/20/28/38/ 40/41/77/78 | 1/2/3/5/7/8/20/28/38/ 40/41/48/66/77/78 |
docomo | ◎ | ◎ |
au | ◎ | ◎ |
Softbank | ◎ | ◎ |
楽天 | ◎ | ◎ |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be |
Bluetooth | 5.3 | 6.0 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX4/IP5X | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | なし | なし |
スピーカー | ステレオ | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 6500mAh |
充電速度 | 120W充電 | 90W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 69,980円/79,980円 | 54,980円/64,980円 |


付属品
POCO F6 Pro
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド
POCO F7
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド
本体
SoC
POCO F7に搭載されたSnapdragon 8s Gen 4は、POCO F6 ProのSnapdragon 8 Gen 2と比較して、CPU性能で約15%、GPU性能で約20%の向上を実現しています。
AnTuTuベンチマークで、ともに150万点を超えるスコアがあり、マルチに使用できる機種と言えるでしょう。
POCO F7の方が約45万点高く、POCO F6 Proより高いフレームレートでゲームが動作しますが、冷却性能が高いPOCO F6 Proの方がフレーム落ちが少ないです。
POCO F7は電力効率も改善されており、より少ない消費電力で高性能を発揮できるため、バッテリー持ちの向上にも貢献しています。
本体サイズ・重量
本体サイズが大きく、重量も重くなっているPOCO F7です。
ディスプレイサイズがPOCO F6 Proより大きくなっているため、仕方がないと受け止めておきましょう。
ディスプレイが1.7インチ大きくなって、約7グラム重くなったことは妥当と思えます。
SoCの性能が高い反面、冷却性能が低く、本体も重くなっているPOCO F7です。
ディスプレイ
ディスプレイサイズ・パネル
ディスプレイサイズはPOCO F6 Proの6.67インチから、POCO F7の6.83インチへと大きくなっています。
ディスプレイが大きくなったことで見やすくなったPOCO F7ですが、本体サイズが大きくなり重量も重くなった点がマイナスです。
画面のピーク輝度がPOCO F6 Proの4000nitsに対して、POCO F7は3200nitsです。
強い日差しの中では、POCO F6 Proの方が画面はくっきりと見やすくなっています。
POCO F6 Proの解像度は高いですが、6.67インチのディスプレイではPOCO F7の解像度との違いが分かりにくく、解像度の違いを気にする必要はありません。
大型ディスプレイを搭載したPOCO F7は、ピーク輝度がPOCO F6 Proより低いです。
記憶領域
メモリー容量で困ることはなく、256GB/512GBで好みのストレージを選べます。
カメラ
メインカメラ
スペック上での違いがわかりにくいカメラですが、POCO F6 Proのイメージセンサーは1/1.55インチのLight Fusion 800を搭載しています。
対するPOCO F7は1/1.95インチのSony IMX882です。
イメージセンサーの大きさが違うため、暗所での撮影時にPOCO F6 ProはPOCO F7より明るく撮影できます。
マクロカメラの有無に大した違いがなく、POCO F7の前面カメラはPOCO F6 Proより画素数が高くなっています。
ネットワーク
国内4キャリアで4G・5Gともに問題なく使用でき、WIFIも最新規格の11be(WIFI 7)に対応しています。
機能
防水・防塵性能
POCO F6 ProのIPX4/IP5Xは、あくまで水滴やホコリから端末を保護するレベルでした。
一方のPOCO F7が採用したIPX8/IP6Xは、「継続的に水没しても内部に浸水しない」ことを証明する高い基準です。これにより、水をこぼしてしまったときや、水の中に落とした場合でも、端末が故障する心配がほとんどありません。
スピーカー
2基のスピーカーを搭載しているPOCO F7は完全なステレオに対応していますが、1基のスピーカーでステレオにしているPOCO F6 Proは疑似ステレオです。
疑似ステレオは受話部から音声が流れるため、本体下部のスピーカーとは性能が異なります。
音質の異なるスピーカーで音声を流すため、ステレオ音声でも音に違和感があるのが難点です。
防水・防塵性能が高いPOCO F7は完全ステレオにも対応しています。
ともにFelica非搭載のため、おサイフケータイは使用できません。
バッテリー
バッテリー容量
POCO F7は、6500mAhという驚異的なバッテリーを搭載しています。
これは、一般的なAndroidスマホの5000mAhを大きく上回っており、POCO F6 Proも5000mAhのバッテリー容量です。
ゲーミングスマホより大容量バッテリーになり、長時間のゲームプレイはもちろん、外出先での動画視聴やSNS利用でも、バッテリー容量を気にすることなく一日中使い続けられます。
充電速度
約30分で80%まで充電できるPOCO F7に対して、POCO F6 Proは約19分で充電完了です。
バッテリー容量の違いはありますが、充電速度の違いは明白で、POCO F6 Proの120W充電の方が早く充電できます。
バッテリー容量が多いPOCO F7は充電速度が遅く、平均的なバッテリー容量のPOCO F6 Proはの充電速度は早いです。
総括
カメラ重視ではPOCO F6 Proが良く、SoCの性能やバッテリー容量を重視する際はPOCO F7が良いです。
どちらも一長一短があり、どの点を重視するかによって機種選びは変わってきます。
筆者のお勧め
性能が高いPOCO F7の方良いですが、本体重量がネックになり、筆者としては型落ちでも多少は軽いPOCO F6 Proをおすすめします。

