2022年10月にOPPO A73(以下A73)の後継機と思えるOPPO A77(以下A77)が発売され、OPPOの格安スマホである2機種を比較して、どちらの機種が優れているかを見ていきます。
どちらが優れている格安スマホでしょうか?
OPPO A73が優れている点
OPPO A77が優れている点
定価での購入は避けたほうが良い
両機種共に定価で購入する価値はありません。
特に発売から2年経過するA73は、安売りの対象になる機会が多くなっており、安売りのタイミングで購入する事をお勧めします。
両機種共に回線契約込みでの購入すると安く購入することが可能で、特にOPPO A73は捨て値で販売されている時があります。
外観
両機種共にディスプレイ面はウォタードロップノッチを採用しており、パンチホールが主流の現在では、古く見えるデザインになっています。
2年前に発売されたA73がウォタードロップノッチを採用してことは仕方なく、2022年に発売のA77がパンチホールで無いのは残念としか言いようがありません。
背面は搭載カメラの数が違うも、カメラが多ければ良いというものではありません。
外観色は両機種とも2色で構成しており、A73はレザー調になっています。
スペック
OPPO A73 | OPPO A77 | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 662 | MediaTek Helio G35 |
サイズ | 159.8×72.9×7.45mm | 163.7×75.0×8.0mm |
重量 | 162g | 187g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.44インチ | 6.5インチ |
パネル種 | 有機EL | LCD(A-si) |
解像度 | 2400✕1080 | 1612✕720 |
リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz |
タッチサンプリングレート | 135Hz(通常)/180Hz(ゲーム) | 60Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 128GB |
micro SD | あり | あり |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 16MP | 50MP |
深度カメラ | なし | 2MP |
超広角カメラ | 8MP | なし |
モノクロカメラ | 2MP | なし |
ポートレートカメラ | 2MP | なし |
前面カメラ | 16MP | 8MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/ 26/28/38/41 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/26/28/38/41/ 66 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 | 5.3 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | 非対応 | IPX4/IP5X |
イヤホンジャック | あり | あり |
Felica | なし | なし |
スピーカー | モノラル | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 4000mAh | 5000mAh |
充電速度 | 18W充電 | 33W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 24,800円 | 24,800円 |
付属品
OPPO A73
ACアダプター・イヤホン・USB Type-Cケーブル・SIMカードスロット用ピン・安全ガイド・クイックガイド・保護フィルム(貼付済み)・保護ケース
OPPO A77
ACアダプター・USB Type-Cケーブル・SIMカードスロット用ピン・保護ケース・保護フィルム(貼付済み)・安全ガイド・クイックガイド
両機種共に最低限必要なものが付属しています。
A73には珍しくイヤホンが付属しています。
本体
SoCの性能差が大きい
Qualcomm製Snapdragon 662を搭載しているA73に対して、A77はMediaTek製Helio G35を搭載しています。
2つのSoCを比較すると、A73のSnapdragon 662はAnTuTuベンチマークで約19万点のスコアがあり、A77のHello G35より約6万点上回っています。
AnTuTuベンチマークで30万点を下回っている場合の6万点差は、大きく性能に影響します。
A77の本体サイズが大きくなっている
A73とA77を並べてみると一目でわかる大きさの違いがあり、実際に持ってみるとA73の方が小さいことが分かります。
しかし、「本体が小さくなる=ディスプレが小さくなる」ため、どちらが良いかは好みの問題になるでしょう。
本体サイズが大きくなる=本体重量が重くなる
A73の本体重量が162グラムであり、A77との重量差は25グラムあります。
本体重量はA73が圧倒的に優れています。
SoCの性能が高く本体重量が軽い、OPPO A73が優れています。
ディスプレイ
約0.05インチ差のディスプレイサイズ
ディスプレイサイズは6.44インチと6.5インチになっており、約0,05インチの差は実際に使用すると、若干小さくなっている事が分かります。
6.44インチから6.5インチに機種変すると、明らかにディスプレイが大きくなったことが分かります。
きれいな発色の有機EL
A73は有機ELパネルを搭載しており、液晶パネルのA77より発色が美しく優れています。
有機ELパネルはバックライトがなく、バックライト分の重量が軽くなり、消費電力も低くなるメリットがあります。
フルHD対応のパネルは画質の粗さが目立たない
A77はフルHD未対応なため、フルHDに対応しているA73より画質は粗くなります。
昨今のスマホでフルHD非対応の機種は珍しくなっています。
リフレッシュレートは60Hzも、タッチサンプリングレートが大きく変わる
両機種共に60Hzのリフレッシュレートは残像が残りやすく、最低でも90Hzは欲しかったところです。
タッチサンプリングレートの違いが大きく、A77の60Hzでは連射が必要なゲーム等でタッチ抜けが発生する可能性があると思えます。
A73は135Hz(ゲーム時180Hz)になっており、特にゲーム時では3倍の差があるために、タッチ抜けが発生する可能性は低いと思われます。
ディスプレイサイズが大きくなっているOPPO A77。
有機ELパネルを搭載して、タッチサンプリングレートが高いOPPO A73。
ディスプレイサイズより、有機ELパネルを選びたいところです。
記憶領域
6GB以上のメモリーが欲しい
4GBのメモリーでは、メモリーの消費量が多いアプリを複数起動すると、メモリー不足が原因で起動中のアプリを維持することができません。
そのため、ゲームアプリを複数起動しておくことは、無理と思ったほうが良いでしょう。
ストレージの最低容量は128GB欲しいところ
ストレージの容量が64GBのみで、他の容量を選択できないことが、A73のデメリットの1つです。
現在の一般的な容量は128GBであり、普通に使用する場合は128GBで十分です。
microSDはストレージ不足解消に有効
ストレージ不足の解消にmicroSDは有効で、microSDにファイルを移動することでストレージの容量を増やすことができます。
ストレージの容量が64GBのA73でもmicroSDを活用することで、少ないストレージを補うことができるでしょう。
常駐アプリを減らすことで、メモリーの少なさをカバーする必要があります。
ストレージ容量が64GBのOPPO A73は、microSDを活用することでストレージ不足をカバーすることができます。
カメラ
背面カメラはメインカメラのみと思ったほうが良い
メインカメラの画素数が16MPと50MPでは大きな差があり、写真を引き伸ばした際に画質の粗さが違ってきます。
搭載しているイメージセンサーの性能が良くなっているため、A77の方がきれいな写真を撮影できるでしょう。
前面カメラの画素数はA73の方が多い
前面カメラは16MP以上を搭載している機種が多く、A77の8MPは格安スマホに多い画素数になっています。
A77のメインカメラに50MPを採用しているも、前面カメラが16MPで無い点はコストダウンを狙った所だと思えます。
メインカメラを多用する場合はOPPO A77で、前面カメラを多用する場合はOPPO A73と、用途によって購入する機種が分かれます。
ネットワーク
日本国内での対応バンドは同じ
両機種共に4Gのみに対応しており、5Gには対応していません。
4Gは4キャリアで問題なく利用可能で、楽天モバイルのパートナー回線にも対応しているため、日本国内で使用する場合は不自由なことはありません。
4G対応エリアが減少しない限りは、5G非対応機種でも不自由を感じることはありません。
11AXに非対応のWiFiと、Bluetooth5.0で十分
最新規格の11AXに非対応でも11ACに対応しているため、十分な通信速度を得ることができます。
Bluetoothは5.0以降で大きな差がなく、両機種共にWiFiとBluetoothの利用で不自由はありません。
eSIMと物理SIMは好みによる
eSIMと物理SIMの構成がA73で、物理SIM2枚がA77になっています。
eSIMは便利なSIMも、MVNOでは非対応のキャリアもあるため、契約には注意が必要になります。
一方の物理SIMは通信キャリアを選ばないメリットがある反面、SIMの紛失や不良で新しいSIMが手元に届くまで時間がかかるデメリットがあります。
どちらが良いかは、使用しているキャリアと好みによって変わってきます。
大きな違いはeSIMの対応ぐらいで、DSDVで利用する場合に使用中の通信キャリアがeSIMに非対応の場合は、OPPO A73の購入を避けたほうが良いでしょう。
機能
画面内指紋認証より側面指紋認証の方が使い勝手が良い
A73は2年前の機種で、当時の画面内指紋認証は認証精度と認証速度に問題がありました。
そのため、A77の側面指紋認証より使い勝手が悪くなっています。
認証制度が高く認証速度が速い、側面指紋認証の方が使い勝手が良くなっています。
無いよりは良い防水機能
防水・防塵機能がないA73は水回りでの利用を避けたほうが良いでしょう。
A77の防水性能は水没に耐えられませんが、家庭用防水程度の防水性能があり、万が一の時に役立つかも知れません。
A77の防塵機能は高く6段階評価の5番目になり、防塵機能に優れています。
イヤホンジャックを搭載して、おサイフケータイは非対応
ミドル機種以上になるとイヤホンジャックを搭載していない機種が増えている中で、両機種共にイヤホンジャックを搭載しています。
イヤホンジャックを搭載しているため、スマホ本体のみで有線イヤホンの接続が可能で、音の遅延がありません。
Felicaが非搭載のため、おサイフケータイの利用はできません。
Felicaを搭載するとコストが上がるため、非搭載なのは仕方ないでしょう。
格安スマホでステレオスピーカーは珍しい
格安スマホにモノラルスピーカーが当然のようになっており、A73も例外ではありません。
A77は格安スマホでは珍しいステレオスピーカーを搭載しており、ステレオスピーカーとモノラルスピーカーでは音の臨場感が変わってきます。
防水・防塵とステレオスピーカーと搭載しているOPPO A77の方が優れています。
生体認証の精度を求めるならOPPO A77になり、デザインならOPPO A73になります。
バッテリー
バッテリー容量は多いほうが良い
近年は5000mAhのバッテリーを搭載する機種が増えてきています。
バッテリー容量が増えた分の重量が重くなるため、バッテリー容量の多いA77か、重量の軽いA73かの選択になるでしょう。
SoCの消費電力が低いため、A73でも無茶な使い方をしない限り、フル充電状態のバッテリーで1日は余裕で持ちます。
ある程度の充電速度は欲しい
近年はミドル機でも60W充電があり、A77の33W充電は決して速いとは言えず、A73は更に遅くなっています。
ただ、充電速度が速くなるとバッテリーへの負担が大きくなり、バッテリーの寿命が短くなりデメリットがあります。
バッテリーへの負荷は、33W充電と18W充電では対して変わらず、A77の33W充電の方が優れています。
OPPO A77のバッテリー容量と充電速度が優れており、バッテリー関係はOPPO A77が優れています。
総括
性能を左右するSoCの差が大きく、OPPO A77はSoCの性能の低さが致命的で、動作が安定しないアプリがあり、複雑な処理が必要なアプリは動作不可と思っても良いでしょう。
64GBのストレージと16MPのメインカメラが悪い点のOPPO A73は、microSDを有効活用するとでストレージの容量不足を、ある程度はカバーできます。
しかし、性能が低いカメラだけはどうすることもできず、カメラ性能の低さが容認できるなら、OPPO A73の方が優れています。