googleより発売中のGoogle Pixel 7のスペックを見ていきます。
価格に見合う性能になっているでしょうか?
Google Pixel 7の良い点
Google Pixel 7の悪い点
他メーカーなら同等性能で安価な機種がある
128GBモデルが82,500円で販売され、性能に対して安価とは言えません。
更に、256GBモデルは97,900円と、128GBモデルとの価格差が15,400円あり、他のAndroidスマホより5,000円ほど高くなっています。
外観
ディスプレイ面は、センターパンチホールでAndroidに良くあるデザイです。
全体のベゼルは小さく、画面の占有率が高くなっています。
背面はメインカメラと超広角カメラの、2眼カメラで構成されています。
一般的な縦並びのカメラではなく、カメラとライトが横並びになっている珍しいデザインになっています。
本体色は、Lemongrass・Snow・Obsidianの3色で構成され、派手な色はありません。
スペック
Google Pixel 7 | |
---|---|
本体 | |
SoC | Google Tensor G2 |
サイズ | 155.6x73.2x8.7㎜ |
重量 | 197g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.3インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 |
記憶領域 | |
メモリ | 8GB/8GB |
ストレージ | 128GB/256GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP |
超広角カメラ | 12MP |
前面カメラ | 10.8MP |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/ 17/18/19/20/25/26/28/ 29/30/32/38/39/40/41/ 42/46/48/66/71 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/12/14/20/ 25/28/30/38/40/41/48/ 66/71/75/76/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX6/IP8X |
イヤホンジャック | なし |
Felica | あり |
スピーカー | ステレオ |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 4355mAh |
充電速度 | 30W充電 |
ワイヤレス充電速度 | 20W充電 |
ポート | USB3.2 TypeC |
価格 | 82,500円/97,900円 |
付属品
USB TypeC ケーブル(USB 2.0)・クイック スタートガイド・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
ケースと保護フィルムが無く、別途購入する必要があります。
クイックスイッチアダプターという変わったものが付属しており、USB TypeCをUSB TypeAに変換するものです。
セットアップ時に、以前使用していたスマホのデーターを転送するぐらいしか用途がありません。
USB TypeAで接続ができるため、USBメモリーを接続すると、スマホがUSBメモリーを認識するかも知れません。
本体
高性能はSoCも、QualcommやMediaTek製の最新SoCより劣っている
googleが独自開発した最新SoCである、Google Tensor G2を搭載しています。
Google Tensor G2はQualcomm製のSnapdragon 888と同程度の性能で、Qualcomm最新のSnapdragon 8 Gen 1より劣っています。
しかし、Snapdragon 888と同程度の性能があるなら、一部のゲームアプリは最高設定以外で、問題なく動作するでしょう。
小さい割に重量が重い
一般的なスマホより小さくなっているも、本体重量は軽くなっていません。
Google Pixel 7のサイズなら180グラムぐらいが妥当で、197グラムは6.5インチの機種と変わらない重量になっています。
性能の高いSoCを搭載しているも、冷却性能次第で発熱量が大きくなり、SoCの動作が悪くなるかも知れません。
小さな本体の割に、本体重量が重くなっているところがデメリットになります。
ディスプレイ
6.3インチのディスプレイは小さく思える
6.6インチ前後のディスプレイが標準サイズの現在で、6.3インチディスプレイは小さなディスプレイだと言えます。
ディスプレイが小さくなっても解像度が変わらず、解像度が同じ場合は表示する情報量が変わりません。
そのため、ディスプレイが小さくなったことで表示する文字や画像が小さくなります。
このクラスで有機ELは当たり前
有機ELパネルを採用しており、このクラスになると有機ELは当然のものになります。
90Hzのリフレッシュレートは残念
フラグシップクラスだと120Hz以上のリフレッシュレートが一般的で、90Hzのリフレッシュレートでは高いとは言えません。
ミドルクラスに多い60Hzに比べると、90Hzでも残像が残りにくいも、人によっては残像が見えることがあります。
しかし、120Hzのリフレッシュレートだと残像がほぼ無くなり、120Hz以上のリフレッシュレートが欲しかったです。
90Hzのリフレッシュレートは残像が残りやすくなります。
記憶領域
数年はメモリー容量に困ることはない
メモリーは6GBあれば十分で、複数のアプリを同時に起動してもメモリー不足になることはありません。
Google Pixel 7のメモリーは8GB搭載しているため、数年後もメモリーで困ることのない容量になっています。
2種類のモデルでストレージが選べるも、microSDは使用不可
128GBと256GBのストレージが選べ、普通に使用するなら128GBで十分です。
しかし、microSDが利用できないため、ゲームアプリや動画を多く保存する場合は、256GBモデルの選択も考えたほうが良いでしょう。
保存するアプリや動画の容量を考えて、ストレージの容量を選びましょう。
カメラ
メインカメラの50MPは及第点
108MPのメインカメラを搭載する機種があるも、108MPと比べれば50MPのカメラは画素数が少なく思えます。
カメラの性能は画素数で決まるわけではなく、センサーとチューニングによって写真の出来栄えが変わるため、画素数だけでは何とも言えません。
12MPの超広角カメラは画素数が多い
フラグシップモデルでも8MPの超広角カメラが多く、Google Pixel 7は12MPの超広角カメラを搭載しています。
12MPの超広角カメラはIphone 14シリーズにも採用されている画素数です。
Iphone 14シリーズとGoogle Pixel 7のどちらが良いかは、実際に比較してみないと分かりません。
画素数の少ない前面カメラ
ハイスペック機になると前面カメラは16MP以上が多く、10.8MPは画素数が少なく思えます。
ただ、自撮りの用途が多い前面カメラのため、メインカメラほどの性能は必要ありません。
前面カメラの画素数が少なく、自撮りを多用する場合は別の機種を考えたほうが良いかも知れません。
ネットワーク
日本国内での利用は問題なし
4Gと5Gは日本の4キャリアに対応しており、楽天モバイルのパートナー回線エリアでも利用できます。
5Gは超高速回線のミリ波には未対応で、sub6のみに対応しています。
4Gとsub6 5Gでは回線速度に大した差がなく、対応エリアの狭い5Gについては考える必要がありません。
11AXに対応しているWiFi
最新規格の11AXに対応しており、WiFIが11AXに対応している場合は11AXでの通信が可能になります。
11AXと11ACは理論値では速度差が大きいも、実効値では理論値ほどの差がなく、ルーターが11ACに対応している場合は、無理に11AX対応のルーターを買い換える必要はありません。
Bluetooth 5.0以上なら十分
Bluetooth 5.2に対応しているも、Bluetoothは5.0以上に対応しているなら十分でしょう。
eSIM対応機は、DSDVでの利用に注意が必要
物理SIMを使わないeSIMに対応しているも、MVNOで使用する場合はキャリアがeSIMに対応しているかの確認が必要です。
eSIMに対応するキャリアが増えてきているも、非対応のキャリアのほうが多いため注意が必要です。
DSDVでの利用は、キャリアがeSIMに対応しているかの確認が必要になります。
機能
画面内指紋認証に疑問あり
画面内指紋認証は認証精度と認証速度に問題があり、改善が進んでいるも、未だに問題を抱えている技術です。
逆に顔認証は完成度が高くなっており、認証速度と認証精度が問題になることはありません。
防水と防塵は最高性能
水没に耐えられる防水性能を有しており、不注意で水没しても故障することはありません。
そして、粉塵の侵入を完全に防ぐ防塵性能があるも、活躍する場面は少ないと思われる性能です。
これらの機能は本体に変形やひび割れ等があれば、機能しなくなる場合があります。
ハイスペック機にイヤホンジャックは無い
3.5ミリイヤホンジャックが無く、有線イヤホンを使用する場合はUSB TypeCポートから変換して接続することになります。
そのため、USB TypeCが塞がれるため、他の用途で利用することが出来ません。
おサイフケータイとステレオスピーカーに対応
Felica搭載機はおサイフケータイの利用が可能で、日本国内で発売している多くの機種に搭載している機能です。
簡単に決済できるおサイフケータイは便利な機能で、おサイフケータイが利用できるのは大きな強みです。
フラグシップ機になるとステレオスピーカーは当然で、Google Pixel 7も例外ではありません。
使用する保護フィルムと保護ガラスによって、認証精度が変わる画面指紋認証であるため、使用環境によって利便性が悪くなります。
便利なおサイフケータイも、使わない場合はコストが上がるだけの無駄なものになります。
バッテリー
容量が多くないバッテリー
最近はハイスペック機でも5000mAhのバッテリーを搭載する機種が増えてきており、最低でも4500mAhは欲しかったです。
しかし、バッテリー容量が増えると本体重量が重くなるデメリットもあるため、バッテリー容量が多いから良いとは言えません。
有線充電の速度が遅く、ワイヤレス充電にも対応
30W充電は充電速度が遅く、できれば60W以上の充電速度が欲しかったです。
充電速度が遅ければバッテリーへの負担が少なくなり、バッテリーの寿命が長くなるメリットがあります。
SoCの消費電力次第ではバッテリーの消費が激しくなる可能性があります。
総括
小型の本体サイズも本体重量が重くなることで、小型のメリットが台無しになっています。
同性能の機種は他メーカーからも発売されており、Google Pixel 7より安価で販売されている機種も存在します。
5年間のセキュリティアップデートとOSアップデートに対応しており、バッテリーの劣化が酷くなければ、数年後でも使用できる性能があるため、何年も使用する場合は購入する価値があるでしょう。