2022年に日本国内で発売したGoogle Pixel 7 pro(以下Pixel 7)とXiaomi 12T pro(以下12T)の比較です。
GoogleとXiaomiが日本国内に投入したフラグシップ機の「違い・メリット・デメリット」は何でしょうか?
Google Pixel 7 proが優れている点
Xiaomi 12T proが優れている点
10万円超えの高価な機種
フラグシップと言うこともあり、10万円を超える高価な機種です。
128GBモデルの価格差が約1万5000円ありますが、価格差を考慮してもPixel 7の方が価格に見合う機種になっています。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
ディスプレイ面は共にセンターパンチホールを採用しており、センターパンチホールの機種は似たようなデザインです。
12Tの背面カメラは一般的な配置になっていますが、Pixel 7は横にカメラを配置しています。
Pixel 7の本体真ん中にGoogleのロゴがあり、12Tは一般的な位置にロゴあり特徴がありません。
Pixel 7のカメラとロゴの配置は特徴的で、背面だけで機種の見分けがつくでしょう。
Pixel 7の本体色はHazel・Snow・Obsidianの3色で構成されており、12Tはブルー・ブラックの色です。
Pixel 7のHazelは個性的な色で、グレー系の本体色は珍しいと思います。
スペック
Google Pixel 7 Pro | Xiaomi 12T pro | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Google Tensor G2 | Snapdragon 8+ Gen 1 |
サイズ | 162.9x76.6x8.9㎜ | 163×76×8.8mm |
重量 | 212g | 205g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.7インチ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 3120×1440 | 2712×1220 |
リフレッシュレート | 120Hz | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 12GB | 8GB/8GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB | 128GB/256GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP | 200MP |
望遠カメラ | 48MP/光学5倍 | なし |
超広角カメラ | 12MP | 8MP |
マクロカメラ | なし | 2MP |
前面カメラ | 10.8MP | 20MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/14/ 17/18/19/20/25/26/28/ 29/30/38/39/40/41/42/ 46/48/66/71 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/28/38/39/40/ 41/42 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/12/14/20/ 25/28/30/38/40/41/48/ 66/71/77/78 | 1/3/28/41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | ステレオ | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5030mAh | 5000mAh |
充電速度 | 30W充電 | 120W充電 |
ワイヤレス充電 | 23W充電 | なし |
ポート | USB3.2 TypeC | USB TypeC |
価格 | 124,300円/139,700円 | 10,9800円 |
付属品
Google Pixel 7 pro
1 m USB-C – USB-C ケーブル(USB 2.0)・クイック スタートガイド・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
Xiaomi 12T pro
USB Type-Cケーブル・ACアダプター・保証に関するお知らせ・クイックスタートガイド・ソフトケース・SIM取り出し用ピン・スクリーンプロテクター
必要最低限が付属している12Tに対して、ACアダプター・保護フィルム・本体ケースが無いPixel 7です。
Pixel 7にはクイックスイッチアダプターが付属しており、Pixel 7の初期設定時に、以前使用していた本体からのデーター転送に使用します。
初期設定以外に使わないもが付属していても嬉しくないでしょう。
本体
SoCの差は歴然
Pixel 7に搭載しているGoogle Tensor G2は、Qualcomm製SoCではSnapdragon 888相当の性能です。
Snapdragon 888は、12Tに搭載しているSnapdragon 8+ Gen 1より2世代前のSoCとなり、AnTuTuベンチマーク Ver.9で20万点以上の差があります。
Pixel 7では最高設定で遊ぶことができないゲームも、12Tなら遊ぶことができるほどの差があります。
ゲーム以外の用途では、SoCの差はありません。
圧倒的な冷却性能の差
SoCの性能が向上すると発熱対策が重要です。
12TにはSoCを液冷プレートで挟む、デュアルベイパーチャンバーを搭載しています。
ゲーミングスマホには劣る冷却性能ですが、普通のスマホでは高い冷却性能です。
Pixel 7の冷却性能はシングルのベイパーチャンバーで、12Tより劣るでしょう。
AnTuTuベンチマーク上の温度で、12Tの方が数度ほど高くなっていますが、SoCの性能差を考慮すると12Tの冷却性能は優れています。
若干の重量差あり
両機種の本体重量は200グラムを超えているため、重量の重い部類のスマホになります。
Pixel 7の本体重量は7グラム重くなっており、実際に比較すると重量差が分かるでしょう。
重いスマホを使用する際には、本体ケースを軽くすることで全体の重量が軽くなります。
本体が重いと感じた場合は、軽いケースの購入を検討してみるのも一考です。
SoCの性能と冷却性能が優れている12Tは、本体重量も軽くなっています。
ディスプレイ
解像度の差は?
解像度が高くなっているPixel 7は、1画面に表示できる情報が12Tより多くなります。
表示できる情報量が多くなると文字や画像が小さくなり、似たようなディスプレイサイズのため見にくくなる可能性があるでしょう。
その場合は画面を拡大するため、解像度が高くなるメリットがありません。
タッチサンプリングレートの差はある?
Pixel 7のタッチサンプリングレートが非公開の比較できません。
6.7インチのディスプレイに高解像度が必要かは疑問です。
記憶領域
メモリーの差は数年後に体感できるかも
現状は8GBのメモリー容量で十分です。
しかし、数年後は8GBでメモリー不足になる可能性もあり、スマホ本体を長く利用する場合は今後のことを考えて、メモリー12GBを購入するほうが良いでしょう。
機種変のペースが速い場合は、メモリー8GBでも十分です。
選べるストレージのPixel 7
Pixel 7は3種類のストレージから選ぶことができますが、512GBモデルは海外のみの販売になっているため、実質2種類と言えるでしょう。
Pixel 7のストレージは128GB・256GBの2種類から選択できるため、12Tと同じように見えますが実際は少し違います。
12Tの256GBモデルはソフトバンク専売になっており、家電量販店や通販で購入することができません。
ソフトバンクでの購入は手間になるため、多くの場合は128GBモデルを購入することになるでしょう。
Pixel 7はGoogleで256GBモデルを手軽に購入できます。
microSDが利用できないため、128GBモデルでストレージ容量が厳しい場合は、オンラインストレージの利用をお勧めします。
カメラ
4倍の画素数差
12Tは国内販売のスマホとして初となる200MPのカメラを搭載しています。
対するPixel 7は50MPで4倍の画素数の差がありますが、「画素数=画質」ではなくカメラのチューニングとセンサーが重要です。
しかし、カメラは実機がないと比較が難しく、個人の見方によって変わってくるため、どちらが優れているかは言えません。
ただ、Xiaomi製のスマホは画素数が変わっても同じような画質になる傾向があります。
光学5倍の望遠を搭載
Pixel 7最大の特徴が、光学5倍の望遠カメラを搭載していることです。
光学望遠カメラを搭載しいる機種がフラグシップ機のみで、搭載している望遠も光学3倍ぐらいまでになっています。
同じフラグシップ機でも12Tには望遠カメラがなく、望遠カメラが欲しい場合はPixel 7になるでしょう。
高画素のXiaomi 12T proか、光学望遠カメラのGoogle Pixel 7 proかの選択は、用途と好みで別れます。
ネットワーク
両機種共に国内4キャリア・サブブランド・MVNOで問題なく利用ができ、楽天モバイルのパートナーエリアでも利用できます。
機能
防水性能の差が大きい
防水性能は8段階に別れており、12Tは3段階目になっています。
12Tの防水性能は水没に耐えることができず、降雨で濡れた際に耐えられる程度の防水性能です。
Pixel 7の防水性能は最大であり、完全防水性能を有しているため水没しても問題ありません。
防水性能の差は大きく、水回りでの利用が多い場合はPixel 7の方が良いでしょう。
似たような防塵性能
防塵性能は6段階に別れており、Pixel 7は最大で12Tは5段階目になります。
12Tの防塵性能は高くなっていますが、機能に支障が発生しない程度の粉塵が侵入するかもしれません。
Pixel 7は完全防塵に対応しており、粉塵が侵入すること無いでしょう。
両機種共に防塵性能が高くなっていますが、粉塵が舞うような環境で利用する場合はPixel 7が良いです。
音の違いは歴然
ステレオスピーカーの場合、左右のスピーカーの種類が違うため、音に違和感があります。
しかし、デュアルスピーカーの場合は左右のスピーカーが同じのため、音に違和感がありません。
デュアルスピーカーを搭載している12Tは音に違和感がなく、音質は良いと言えるでしょう。
おサイフケータイ・画面内指紋認証に対応しており、フラグシップ機に相応しと言えるでしょう。
バッテリー
充電速度の差がバッテリーの寿命を縮める
約20分でフル充電できる12Tですが、高速充電はバッテリーへの負担が大きくなるため、バッテリーの寿命を短くするデメリットがあります。
Pixel 7のフル充電は約80分で、バッテリーへの負担が少ない分、充電時間が長くなることがデメリットです。
どちらも一長一短があり、好みの問題になってくるでしょう。
ワイヤレス充電は非効率
置くだけで充電できるワイヤレス充電は便利ですが、電力効率の悪い点がデメリットです。
23Wの充電が可能になっているPixel 7は、23W全てを充電に回すことができず、数パーセントの電力を損失します。
そのため、無駄な電気が消費されることになるでしょう。
更に、23W充電の場合は約2時間でフル充電完了になることを付け加えておきます。
極端な利用をしない限りは、1日は余裕で持つバッテリー容量になっています。
総括
フラグシップ機と言うこともあり、贅沢な性能になっていますが両機種共に一長一短があります。
SoCの性能を優先する場合はXiaomi 12T proになり、最高設定でゲームを遊ぶ場合に向いています。
カメラ性能を優先する場合はGoogle Pixel 7になります。
50MPの画素数でも綺麗な写真が撮影できるため、画素数より光学5倍カメラが魅力的です。
大きく分けるとSoCとカメラの違いになり、その他の性能差は好みと言っても良いでしょう。