Xiaomiが日本国内向けに販売している、Redmi note 11 pro 5G(以下note 11)とMi 11 Lite 5G(以下Mi 11)のスペック比較です。
RedmiブランドとXiaomiブランドのミドル機は、どちらが優れているでしょうか?
筆者は、数ヶ月間Mi 11 Lite 5Gをメイン機とサブ機で使用していました。
Redmi note 11 pro 5Gが優れている点
Mi 11 Lite 5Gが優れている点
価格差が1,000円では迷う
ゲーム主体か、軽くて薄い本体が欲しい場合はMi 11 Lite 5Gで、それ以外の場合はRedmi note 11 pro 5Gになります。
両機種共に一長一短があり、似たような価格のため、用途で選ぶしかありません。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
note 11はセンターパンチホールを採用しており、Mi 11は左側にパンチホールがあります。
センターパンチホールを主流にしているXiaomiにしては、Mi 11のパンチホールは珍しいです。
背面はカメラとロゴの位置は同じで、note 11の方がカメラの占める割合が大きいように思えます。
note 11の本体色が、ポーラーホワイト・グラファイトグレー・アトランティックブルーで、11 Liteはトリュフブラック・シトラスイエロー・ミントグリーンで構成しています。
11 Liteのシトラスイエローは珍しく、筆者はミントグリーンを購入しました。
スペック
Redmi note 11 pro 5G | Xiaomi Mi 11 Lite 5G | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Snapdragon 695G | Snapdragon 780G |
サイズ | 164.19×76.1×8.12mm | 160.53×75.73×6.81mm |
重量 | 202g | 159g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.67インチ | 6.55インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz | 90Hz |
タッチサンプリングレート | 360Hz | 240Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 6GB | 6GB |
ストレージ | 128GB | 128GB |
micro SD | あり | あり |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 108MP | 64MP |
超広角カメラ | 8MP | 8MP |
マクロカメラ | 5MP | 5MP |
前面カメラ | 16MP | 20MP |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/26/28/38/40/ 41 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/26/28/32/38/ 40/41/ 66 |
5G Sub6 | 3/28/41/77/78 | 1/3/5/7/8/20/28/38/40/ 41/77/78/66 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.1 | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/側面指紋認証 | 顔認証/側面指紋認証 |
防水/防塵 | IPX3/IP5X | IPX3/IP5X |
イヤホンジャック | あり | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | デュアル | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 4250mAh |
充電速度 | 67W充電 | 33W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC |
価格 | 44,800円 | 43,800円 |
付属品
Redmi note 11 pro 5G
ACアダプタ・ USB Type-C ケーブル・保護ケース・保護フィルム・SIM取り出しツール・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Mi 11 Lite 5G
AC アダプタ・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・Type-C to 3.5 mm イヤホン アダプタ・保護ケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・保証書
Xiaomiから販売している機種は必要なものが揃っており、両機種も例外ではありません。
本体
SoCの性能差が大きも・・・
Mi 11のSnapdragon 780Gはミドルスペックとは思えない性能を有しており、AnTuTuベンチマーク Ver.9で20万点の差があります。
Snapdragon 780Gは4年ぐらい前のハイエンドSoCに相当する性能があり、高性能なSoCを搭載している機種がMi 11です。
対するnote 11は、ミドル機によくあるSoCを搭載しています。
ミドルクラスになるとゲームを遊ばない限りは、SoCの差を体感することはありません。
簡単なゲームではSoCの差はなく、動作の速いゲームや3DゲームでSoCの差が出てきます。
ゲームを遊ばない場合は、SoCの性能は考えなくても良いでしょう。
薄い本体のMi 11
数ミリ差の本体サイズは大したことはありませんが、本体の厚みが数ミリ違うだけで薄さを体感できます。
Mi 11は6.8ミリの厚さですが、実物を見ると「ここまで薄くできるのか」を思えるほどです。
note 11は一般的なスマホの厚みであり、薄いスマホが欲しい場合はM1 11になります。
43グラム差の本体重量
6.55インチのディスプレイで、本体重量が159グラムのMi 11は異常な軽さと言えます。
note 11との本体重量差が43グラムあり、実際にMi 11を持ってみると、異常な軽さを体験できます。
全てにおいて、Mi 11 Lite 5Gが優れています。
ディスプレイ
小さく見えるMi 11のディスプレイ
実際に並べてみるとディスプレイのサイズ差が分かります。
6.67インチから6.55インチに乗り換えた場合(逆の場合も)、最初は違和感があるでしょう。
しかし、一週間も使用すると慣れてくるため、極端なサイズ差でなければ問題ありません。
小さなディスプレイに慣れると、本体サイズの小さい機種のほうが扱いやすくなります。
筆者は6.67インチから6.43インチの機種に乗り換えた当時は「小さなディスプレイで見にくい」と思っていましたが、慣れると本体サイズが小さくなったため持ちやすくなり、ディスプレイの大きさより本体の小ささを取るようになりました。
リフレッシュレートの差は人を選ぶ
90Hzのリフレッシュレートで残像が見える場合は、120Hz以上のリフレッシュレートが必要です。
しかし、90Hzのリフレッシュレートで残像が見えない場合は、120Hz以上のリフレッシュレートは無駄になり、消費電力が増えるデメリットになります。
残像については個人で変わるため何とも言えませんが、Mi 11の90Hzで心配の場合は120Hzのnote 11が良いでしょう。
遊ぶゲームによって変わるタッチサンプリングレートの差
Mi 11のタッチサンプリングレートでは、遊ぶゲーム次第でタッチ時に反応の悪い場合が発生するかも知れません。
タッチサンプリングレートの240Hzはシングルタッチの最大であり、マルチタッチになると同時押しの指の数で変わってくるため、タッチする指が多くなればなるほど、一か所に対するタッチサンプリングレートが下がります。
マルチタッチを多用するゲームを遊ぶ場合は、タッチサンプリングレートの高い機種がタッチ時の反応が良く、反応の悪さによるストレスを感じにくくなるでしょう。
ただし、連打を行わないゲームの場合は、タッチサンプリングレートを気にする必要はありません。
ディスプレイ関係は利用者によって変わるため、どれが良いとは一概に言えません。
記憶領域
記憶領域に差がなく、ミドルスペックに相応しい作りになっています。
カメラ
画素数の差が画質の差にならない
Xiaomiのカメラは画素数が変わっても同じような画質のため、似たようなカメラのチューニングを行っているのではないでしょうか?
同じような画質と言っても、悪い画質ではなく平凡な画質であり、画質自体は悪くはありません。
画素数が大きくなると拡大時の粗さが目立たなくメリットがある反面、ファイルサイズが大きくなるデメリットがあります。
これは今までの傾向であり、実機で比較していないため、実際は違うかも知れません。
画素数だけの問題で、画質は考えなくても良いと思えます。
ネットワーク
11AX対応のMi 11
11AXのWIFIに対応しているMi 11は、ミドル機としては珍しいです。
11AXは11ACより実行速度が速くなっていますが、動画鑑賞やブラウザで速度差を体感することはできません。
速度差を体感するのは大容量ファイルのダウンロードぐらいで、アプリの大型アップデート等が当てはまります。
頻繁に大容量ファイルをダウンロードする機会が多くないと思えるため、11ACでも十分だと言えるでしょう。
11AX対応ルーターを使用していますが、通信速度のメリットを感じる場面は少なく、無理にルーターを買い換える必要はありません。
Bluetoothの差は無いに等しい
Bluetoothは5.0以上のバージョンは大きな差がなく、メリットも多くありません。
そのため、Bluetoothのバージョンの差は無いものと思って良いでしょう。
eSIM対応のnote 11
eSIMに対応している複数のキャリアを契約している場合に、SIMを刺し変えることなくキャリアの変更ができます。
しかし、Mi 11もDSDSに対応しており、2回線までの契約の場合は物理SIMでも変わりません。
複数のキャリアを切り替えて使いたい場合はnote 11が良いでしょう。
WIFIとeSIMで違いがあり、WIFIよりeSIMに重点を置いて考えるほうが良いです。
機能
有線イヤホンに必須のイヤホンジャック
ミドル機では珍しくイヤホンジャックが無いMi 11。
Mi 11で有線イヤホンを使用する場合は、USBポートより変換アダプターを使用します。
そのため、変換アダプターが必要になることと、USBポートが塞がれてしまう事がデメリットです。
イヤホンジャックのあるnote 11は、有線イヤホン使用時にUSBポートが塞がれるデメリットがありません。
音の違和感がないデュアルスピーカー
両機種共にステレオスピーカーに対応していますが、Mi 11は疑似ステレオ対応です。
疑似ステレオは、1基のスピーカーと受話部から音声が流れてステレオ音声を作っています。
2基のスピーカーを搭載していないため、音に違和感を感じるでしょう。
note 11は2基のスピーカーから音声が流れるため、音に違和感がありません。
イヤホンジャックとデュアルスピーカーを搭載しているRedmi note 11 pro 5Gが優れています。
バッテリー
バッテリー容量の差は大きい
SoCの消費電力とバッテリー容量の差で、note 11の方がバッテリー持ちが良くなっています。
Mi 11の4250mAhでも少なくはありませんが平均的と言ったところで、SoCの性能が上がっている分のバッテリー消費量が増えています。
1度の充電で少しでも長くスマホを利用した場合は、note 11が良いでしょう。
2倍の充電速度差
フル充電に要する時間は、note 11が約40分で、Mi 11が約75分です。
充電速度の速いはnote 11の方が良いですが、充電速度が速くなるとバッテリーへの負担が大きくなります。
そのため、バッテリーの寿命がMi 11より短くなりますが、バッテリーの寿命が心配の場合は、充電速度を遅くすることでバッテリーへの負担を減らせるでしょう。
バッテリー容量と充電速度はRedmi note 11 pro 5Gが優れており、充電によるバッテリーの負担が心配な場合は供給電力の低いACアダプターを使用することで解決します。
総括
SoCの性能と本体重量はMi 11 Lite 5Gが優れていますが、OSが問題です。
初期状態のOSより改善が進んでいますが、現在でもゲームによってはカクツキが発生するバグがあります。
ただ、Xiaomiの日本販売モデルの初期OSにバグが多く、Redmi note 11 pro 5Gも何らかのバグがあるのではないでしょうか?
初期OSで致命的なバグが無ければアップデートで改善されますが、Mi 11 Lite 5Gのようなバグは完全には改善されません。
高性能なSoCを搭載していてもOSの問題で本来の性能が発揮できないため、SoCの性能が落ちてもRedmi note 11 pro 5Gが安全な機種だと言えます。
高性能SoCが欲しい場合はMi 11 Lite 5Gになりますが、OSに問題があることを考慮しましょう。