OPPOよりミドルスペック機のOPPO Reno10 Pro 5Gが発売しました。
ミドルスペック機と思えない本体価格の機種ですが、スペック解説を行いながら価格に見合うかを見ていきます。
OPPO Reno10 Pro 5Gの良い点
OPPO Reno10 Pro 5Gの悪い点
コスパが悪い機種
高性能なミドルスペック機ですが、高価過ぎるところが最大のデメリットです。
86,800円でOPPO Reno10 Proを購入するなら、他社のハイスペック機を購入した方が良く、コスパがかなり悪くなっています。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
センターパンチホールに曲面ディスプレイを採用しています。
最近では見かける機会が減った曲面ディスプレイは、扱いにくいと思える場合もあるため、ユーザーを選ぶディスプレイです。
背面には3眼カメラがあり、メインカメラの大きさが目立ちます。
シルバーグレー・グロッシーパープルの2色があり、ホワイト系の代わりにパープル系があります。
スペック
OPPO Reno10 Pro 5G | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 778G |
サイズ | 163×75×7.9mm |
重量 | 185g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 2412×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz/90Hz/60Hz |
タッチサンプリングレート | 240Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 256GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP(f/1.8) |
望遠カメラ | 32MP(f/2.0) 光学2倍 |
超広角カメラ | 8MP |
前面カメラ | 32MP |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/17/ 18/19/26/28/38/41/42 |
5G Sub6 | 3/28/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX4/IP5X |
イヤホンジャック | なし |
Felica | あり |
スピーカー | シングル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 4600mAh |
充電速度 | 80W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 | 86,800円 |
付属品
ACアダプター・保護フィルム・USB Type-Cデータケーブル・保護ケース・SIM取出し用ピン・クイックガイド・安全ガイド
必要なものが全て付属しています。
安価なRenoシリーズにはACアダプターとUSBケーブルが付属していませんが、高価な機種にはACアダプター等を付属するのでしょう。
Xiaomiと違いOPPOは販売価格で付属品を決めているのかもしれません。
本体
古いSoCを搭載
OPPO Reno10 Pro 5Gに搭載しているSnapdragon 778Gは2021年に発表したSoCであり、最新のSoCではありません。
AnTuTuベンチマーク Ver.9で約51万点のスコアは、ミドルスペックでは上位のSoCです。
ゲーム以外のアプリが問題なく動作して、ほぼ全てのゲームが画質を下げるとスムーズに動作します。
標準の本体サイズに軽めの本体
6.7インチのディスプレイを搭載する機種では標準の本体サイズです。
本体サイズに対して本体重量は軽く、190グラム以上の重量でも不思議ではありません。
ミドルスペック機としては高い性能のSoCですが、発売から時間が経過しているため、新しいSoCでも良かった気がします。
ディスプレイ
大型ディスプレイを搭載
6.7インチのディスプレイを搭載しており、実際に見ると大きく思えるサイズです。
ディスプレイが大きくなると見やすくなるメリットがある反面、本体が大きくなるデメリットがあります。
当然の有機ELに違いが分からない解像度
このクラスになると有機ELパネルは標準です。
有機ELパネルは液晶パネルより鮮やかな表示や、本体重量が軽くなる等のメリットがある反面、ディスプレイの焼き付きが最大のデメリットになります。
一般的な機種の解像度は2400×1080であり、OPPO Reno10 Proは若干高くなっていますが、分かるような違いではなく、解像度を気にする必要はないでしょう。
可変リフレッシュレートも・・・
最大120Hzの可変リフレッシュレートを搭載しているも、120Hz/90Hz/60Hzの3種類を用途によって使い分け、1Hz単位の完全な可変リフレッシュレートではありません。
消費電力が低くなることが可変リフレッシュレートのメリットのため、完全な可変リフレッシュレートでなくても消費電力は少なくなります。
物足りないタッチサンプリングレート
OPPO Reno10 Proはミドルスペック機であるため、タッチサンプリングレート240Hzは仕方の上にして欲しかったです。
大型ディスプレイに有機ELパネルを搭載していますが、可変リフレッシュレートも拘って欲しかったです。
記憶領域
メモリー容量は十分
8GBのメモリーを搭載しており、本体のサポート期間が終了するまでメモリーで困ることはなく、長く使用できる機種になっています。
多いかもしれないストレージ
256GBのストレージが多いと思うかも知れませんが、microSDが使えないため容量不足で困る可能性が低くなります。
できることなら128GBモデルも用意して、ユーザーに選択権を与えて欲しかったです。
メモリー容量とストレージ容量で困ることはありません。
カメラ
特徴のないメインカメラ
メインカメラの画質が良いのは当然のことであり、OPPO Reno10 Proの画質も及第点以上だと思えます。
ミドルスペック機に珍しい望遠カメラ
望遠カメラを搭載している機種の多くは、画素数が5MP以下です。
ミドルスペック機に望遠カメラを搭載している機種は珍しく、OPPO Reno10 Pro 5Gは画素数に妥協がありません。
光学2倍が少し残念で、最低でも3倍は欲しかったです。
前面カメラも高画素数
32MPの前面カメラは画素数が高く、日本国内で発売している機種では珍しいです。
前面カメラに力を入れている機種が少なく、OPPO Reno10 Pro 5Gは画素数が高く画質にも期待が持てます。
超広角カメラ以外は画素数が高く、OPPO Reno10 Pro 5Gはカメラに注力した機種なのかもしれません。
ネットワーク
対応バンドが少ない
日本国内の使用で困ることはありませんが、docomoの5Gエリアで5Gでなく4Gで繋がる場合があります。
これは、5Gのn79に対応していないため発生する現象です。
4G・5G共に対応バンドが少なく、海外での使用で困る可能性があり、海外で使用する際は、渡航先で使えるかの確認が必要になります。
11AXまで対応のWIFI
WIFIは11AX(WIFI6)まで対応しています。
11AX対応ルーターと接続すると高速通信が可能ですが、11AC対応ルーターを使用しているなら十分な通信速度があり、無理に11AX対応ルーターに買い替える必要はありません。
11AC非対応のルーターは、11AX対応ルーターに買い替えると快適な通信速度を得ることができます。
最近流行りのeSIM対応
複数のキャリアを簡単に切り替えられることがeSIMのメリットですが、そのような使い方をするのは皆無です。
そのため、SIM発行が速いぐらいのメリットしかなく、機種変時に手続きが必要な点はデメリットになります。
対応バンドが少なく、海外利用で困る可能性があります。
機能
ミドルスペック機で珍しい画面内指紋認証
ミドルスペック機には側面指紋認証が一般的ですが、OPPO Reno10 Pro 5Gは画面内指紋認証を搭載しています。
画面内指紋認証は側面指紋認証より認証精度で劣りますが、本体カバーを取り付けた際のデザイン性が良くなる点がメリットです。
ハイスペック機以外で画面内指紋認証を搭載する機種は珍しく、OPPO Reno10 Pro 5Gはミドル機として高価なため、ハイスッペク機並みのスペックでも不思議ではありません。
微妙な防水性能
8段階中4番目の防水性能です。
本体に水がかかった程度は耐えられるますが、水没には耐えられません。
防水性能があるからと言って過信は禁物です。
おサイフケータイが使える
Felicaを搭載しているため、Quick PayやiDのようなおサイフケータイが使えます。
VisaタッチやMasterコンタクトレスにも対応しており、全てのタッチ決済が可能です。
残念過ぎるシングルスピーカー
OPPO Reno10 Pro 5Gで一番の残念ポイントが、シングルスピーカーを採用したことです。
「シングルスピーカー=モノラル音声」のため、音の迫力や臨場感がなく、音声が流れているだけです。
OPPO Reno10 Pro 5Gの価格ならデュアルスピーカー搭載でも良く、なぜモノラルスピーカーにしたのか分かりません。
画面内指紋認証におサイフケータイとハイスッペック機に劣りませんが、シングルスピーカーが残念です。
バッテリー
十分なバッテリー容量
バッテリー容量の多い方が長時間使用できるメリットがある反面、本体重量が重くなるデメリットもあります。
ミドルスペック機はSoCの消費電力がハイスペック機ほど多くなく、4,600mAhでも十分です。
無茶な使い方をしない限り、フル充電で1日は余裕で持つ容量になっています。
高速充電に対応
80W充電に対応しており、28分でフル充電できます。
約10分の充電で48%まで充電可能な速度があり、実用性は十分ですが充電によるバッテリー劣化が心配です。
公式で4年はバッテリーが持つようなことを書いていますが、1日1度の充電で3年ぐらいだは大丈夫と思えます。
バッテリーに関してデメリットが少ないです。
総括
ミドルスペック機としては贅沢なスペックのOPPO Reno10 Proです。
シングルスピーカーが大きなデメリットであり、このクラスなら、最低でも疑似ステレオを採用しており、デュアルスピーカーでも不思議ではありません。
OPPO Reno10 Proはミドルスペック機の中では高スペックの機種ですが、価格との釣り合いが取れておらず、スペックに見合わない価格になっています。
ここまでコスパの悪い機種は珍しく、OPPO Reno10 Proを購入するなら他社の機種を購入します。