Xiaomiより発売中のXiaomi 13 Liteのスペック解説です。
日本国内で販売されていないグローバル版になりますが、Xiaomi のミドルスペック機はどのような性能でしょう。
Xiaomi 13 Lite(Global)の良い点
Xiaomi 13 Lite(Global)の悪い点
円安下では微妙な価格
Aliexpressの販売価格が約390ドルであり、2023年末のレートで約5万6千円です。
高性能なミドルスペック機ですが、Xiaomiの機種ということを考量すると5万円以下が妥当と思われます。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
ディスプレイ面はIphoneと同じ横長のノッチがあり、パンチホールを主体にしているXiaomiにしては珍しいものになります。
曲面でディスプレイを採用している点が特徴的で、曲面ディスプレイはユーザーを選ぶディスプレイです。
背面カメラが大きく目立ちますが、大きくても一眼カメラではなく、二眼カメラになっています。
本体色はLite pink・Black・Lite blueの3色で構成しており、特徴のある色はありません。
スペック
Xiaomi 13 Lite(Global) | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 7 Gen 1 |
サイズ | 159.2×72.7×7.23mm |
重量 | 171g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.55インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 240Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB/256GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP(f/1.8) |
超広角カメラ | 8MP(f/2.2) |
マクロカメラ | 2MP(f/2.4) |
前面カメラ | 32MP(f/2.4) |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/26/28/32/38/ 40/41/66 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/8/20/28/38/ 40/41/66/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | 不明 |
イヤホンジャック | なし |
Felica | なし |
スピーカー | シングル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 4500mAh |
充電速度 | 67W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 |
付属品
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・保護フィルム・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi標準の付属品が付属しており、最低限必要なものが揃っています。
※ACアダプターは中国国内用の形状のため、日本国内で使用する際は変換アダプターが必要です。
本体
十分な性能のSoC
Xiaomi 13 Liteに搭載しているSnapdragon 7 Gen 1は、AnTuTuベンチマーク Ver.9でスコアが約55万点です。
ミドルスペック機としては高い性能のSoCであり、ゲーム以外の用途で困ることはありません。
大半のゲームが画質やフレームレートを下げることでスムーズに動作しますが、高画質や高フレームレートを求める際は、ハイスペック機を選ぶと良いでしょう。
小さめのサイズに軽めの本体
6.55インチのディスプレイに対して、若干小さい本体サイズです。
180グラムでも不思議ではない本体サイズですが、Xiaomi 13 Liteの本体重量は171グラムと、本体サイズに対して軽めの重量になっています。
ミドルスペック機としては高性能なSoCを搭載しており、本体重量も軽くなっています。
ディスプレイ
ユーザーを選ぶディスプレイ
6.55インチのディスプレイは、ユーザーを選ぶ曲面ディスプレイを採用しています。
曲面ディスプレイの扱いには慣れが必要であり、慣れるまでは曲面部が使いにくく、平面ディスプレイの感覚では使用できません。
場合によっては曲面ディスプレイに慣れないまま、使用を止めてしまう可能性もあります。
有機ELパネルに標準解像度
近年はミドルスペック機に有機ELパネルが珍しくなくなりましたが、この流れを作ったのがXiaomiです。
Xiaomiは有機ELパネルに拘り、Xiaomi 13 Lite 5Gも有機ELにパネルを採用しています。
液晶パネルはバックライトを搭載しており、有機ELパネルにはバックライトがありません。
そのため、発色が鮮やかになり、バックライト分の電力を省くことができます。
解像度は一般的なフルHDですが、6.55インチのデスプレイには十分な解像度です。
高いリフレッシュレート
リフレッシュレート120Hzを採用しており、残像が見えにくいスムーズなスクロールです。
120Hzで残像が気になることは無いと思われますが、残像が気になる際はリフレッシュレート144Hzの機種をお勧めします。
連打ゲームでタッチ抜けの可能性があるタッチサンプリングレート
複数の指で連打が必要なゲームでは、稀にタッチ抜けの可能性があります。
頻繁にタッチ抜けが発生するとは思えないため、タッチ抜けが気になる際は、リフレッシュレート480Hz以上の機種がお勧めです。
ユーザーを選ぶ曲面ディスプレイ以外は、ミドルスペック機でも高性能なディスプレイを搭載しています。
記憶領域
数年は困らないメモリー容量
現状でメモリー8GBは十分な容量であり、3年はメモリー容量で困らないと思われます。
OSのアップデートでメモリー使用量が増えるため、メモリー12GBが標準の時代が来ると思われますが、それまではメモリー8GBで十分使用できます。
256GBは欲しいストレージ容量
ストレージ容量は128GBでも問題ありませんが、欲を言えば256GBが理想です。
microSDが使えないため、128GBではストレージ不足に陥る可能性があり、オンラインストレージ等を駆使することもできますが、スマホ単体で解決するならストレージ容量は256GBが良いでしょう。
大量の動画やゲームアプリを保存するような使い方をしない限り、ストレージ容量は256GBで十分です。
数年はメモリー容量で困ることがなく、ストレージ256GBがお勧めです。
カメラ
特筆すことのないメインカメラ
Xiaomiのミドルスペック機はカメラが平凡な画質のため、Xiaomi 13 Liteも同じことが言えます。
50MPの画素数に1.8のF値もよく見かけるものであり、これといった特徴がありません。
おまけ程度の超広角カメラとマクロカメラ
超広角カメラとマクロカメラの画素数が低く、性能も期待できません。
Xiaomi 13 Liteはミドルスペック機のため、超広角カメラとマクロカメラがおまけ程度の性能になるのは仕方ありません。
何故か高画質の前面カメラ
特筆する点がない背面カメラに対して、高画素の前面カメラを搭載しています。
ミドルスペック機で32MPの前面カメラは珍しく、前面カメラに力を入れるXiaomiの考えが分かりません。
メインカメラのみの使用になると思われる背面カメラと、高画素の前面カメラです。
ネットワーク
日本国内で困ることはない
4G・5G共に国内4キャリアに対応しており、日本国内すべての通信キャリアで使用できます。
docomo系に関しては5G対応エリア内で4G接続になる可能性があり、5Gのn79に対応していないために発生する現象です。
11axまで対応しているWIFI
11ax対応ルーターに接続すると高速通信が可能です。
11acでも十分な速度があり、11ac対応ルーターを使用しているなら無理に11ax対応ルーターを買い替える必要はありません。
11ac非対応ルーターを使用している際は、11ax対応ルーターに代えると実測速度で2倍以上の違いがあり、11ax対応ルーターの購入検討をお勧めします。
物理SIMでデュアルSIM
グローバル版でeSIM対応機は少なく、物理SIMのみの対応になります。
物理SIMで困ることはありませんが、eSIMを利用している際は物理SIMへの変更が必要です。
日本国内の使用で困ることはありませんが、技適が未取得のため、電波法に抵触する可能性があります。
機能
珍しい画面内指紋認証
顔認証と画面内指紋認証に対応しており、顔認証で困ることはありません。
ミドルスペック機で珍しい画面内指紋認証は、他の指紋認証より認証精度と認証速度で劣りますが、本体カバーを取り付けた際に、指紋認証部がむき出しにならないデザイン性の良さがあります。
Felica非搭載でおサイフケータイが使えない
Felica非搭載のため、おサイフケータイが使えません。
おサイフケータイは日本独自の機能であり、グローバル版に搭載されない機能です。
おサイフケータイが絶対条件の際は、日本国内で販売している機種を選ぶと良いでしょう。
残念すぎるシングルスピーカー
Xiaomiのミドルスペック機はデュアルスピーカーを採用している機種が多く、悪くても疑似ステレオです。
Xiaomi 13 Liteはモノラル音声のシングルスピーカーを採用しており、シングルスピーカーを採用しているミドルスペック機は多くありません。
ミドルスペック機では珍しい画面内指紋認証を採用しているにも拘らず、シングルスピーカーが残念すぎる点です。
バッテリー
ミドルスペック機では妥当なバッテリー
ハイスペック機よりSoCの消費電力が少ないミドルスペック機は、バッテリー容量が少なくてもハイスペック機と同じ時間が使えます。
Xiaomi 13 Liteは4500mAhのバッテリー容量があり、動画やゲームで1日中使用するような無理な使い方をしない限りは、フル充電状態で1日以上は余裕でバッテリーが持ちます。
及第点の充電速度
40分でフル充電可能な充電速度であり、ミドルスペックとしては十分な充電速度です。
十分な充電速度とバッテリー容量のXiaomi 13 Liteです。
総括
ミドルスペック機としては全体の性能が高く、本体重量も軽い機種です。
グローバル機のため、おサイフケータイが使いえない点は仕方ありませんが、シングルスピーカーが残念すぎます。
シングルスピーカーがXiaomi 13 Liteの価値を大きく下げており、デュアルスピーカーなら390ドルでも妥協できる価格です。
ユーザーを選ぶ曲面ディスプレイを採用しているため、購入検討の際は、曲面ディスプレイが問題ないかを考える必要があります。
全体の性能がまとまっている良い機種ですが、シングルスピーカーが唯一の難点であり、サブ機で使用するなら良いかもしれません。