2022年にXiaomiより発売したグローバル版Xiaomi 12 Liteのスペック解説です。
日本国内でも発売したMi 11 Lite 5Gの後継機にあたる機種のスペックはどのようなものでしょう。
※グローバル版は技適未取得のため、日本国内での使用は電波法に抵触する可能性があります。
Xiaomi 12 Lite(Global)の良い点
Xiaomi 12 Lite(Global)の悪い点
高くはない機種
AliExpressでは約280ドルで販売しており、2024年年初のレートで約4万円です。
ミドルスペック機としては不満点も少なく高い性能を有しており、コスパの高い機種になっています。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
多くのXiaomi製機種に採用している、センターパンチホールを採用しています。
背面に三眼カメラがあり、特に目立った特徴はありません。
本体色はBlack・Lite Green・Lite Pinkの3色あり、Lite Greenが特徴のある色です。
スペック
Xiaomi 12 Lite(Global) | |
---|---|
本体 | |
SoC | Snapdragon 778G |
サイズ | 159.3×73.7×7.29mm |
重量 | 173g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.55インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 2400×1080 |
リフレッシュレート | 120Hz |
タッチサンプリングレート | 240Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 6GB/8GB/8GB |
ストレージ | 128GB/128GB/256GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 108MP |
超広角カメラ | 8MP(f/2.2) |
マクロカメラ | 2MP(f/2.4) |
前面カメラ | 32MP(f/2.45) |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/32/ 38/40/41/42/48/66 |
5G Sub6 | 1/3/5/7/8/20/28/38/ 40/41/66/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.2 |
SIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | 不明 |
イヤホンジャック | なし |
Felica | なし |
スピーカー | デュアル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 4300mAh |
充電速度 | 67W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 |
付属品
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・保護フィルム・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi標準の付属品が付属しており、必要最低限のものが揃っています。
※ACアダプターは中国国内用の形状のため、日本国内で使用する際は変換アダプターが必要です。
本体
高性能なミドルスペック機SoC
Xiaomi 12 Liteに搭載しているSnapdragon 778GのAnTuTuベンチマーク Ver.9によるスコアは約52万点です。
ゲーム以外の用途で困ることはなく、画質とフレームレートを下げることで、大半のゲームがスムーズに動作します。
標準サイズで軽めの重量
6.55インチのディスプレイを搭載している機種としては標準の本体サイズです。
本体重量が180グラムでも不思議のない本体サイズであり、173グラムの本体重量は軽めの本体になります。
ミドルスペック機としては高性能なSoCを採用しており、本体重量も軽くなっています。
ディスプレイ
有機ELパネルに標準解像度ディスプレイ
6.55インチのディスプレイに有機ELパネルを採用しています。
鮮やかな発色の有機ELパネルはバックライト不要のため、液晶パネルのように白っぽく見えません。
ミドルスペック機としては一般的な解像度の2400×1080ですが、6.55インチのディスプレイでは画像の粗さもなく十分な解像度です。
十分なリフレッシュレート
リフレッシュレート120Hzを採用しており、スムーズなスクロールで残像が見えにくいです。
120Hzで残像が気になる際は、リフレッシュレート144Hzの機種を選ぶと良いですが、多くの場合リフレッシュレート120Hzで残像が見えることはありません。
連打ゲームで変わるタッチサンプリングレート
タッチサンプリングレート240Hzは、1秒間に最大240回の画面タッチが検出できます。
複数の指で連打が必要なゲームではタッチ抜けの可能性があり、その際はタッチサンプリングレート360Hz以上の機種を選びましょう。
ミドルスペック機のディスプレイでは高性能な部類に入り、6.55インチのディスプレイサイズはユーザーの好みで意見が別れます。
記憶領域
選べるメモリーも8GB一択
6GBと8GBのメモリーを選べますが、今後を考えると8GB以上のメモリー容量が必要になります。
現状はメモリー6GBでも困りませんが、メモリー8GBの時代が近いうちに来ると思われるため、メモリー容量は8GB一択です。
ストレージ容量が選べるも・・・
メモリー容量を8GBにすると、128GBと256GBのストレージ容量を選べます。
microSDが使用できないため、128GBのストレージ容量を選ぶとストレージ不足に陥る可能性が高くなり、ストレージ不足を回避するために、256GBのストレージ容量を選ぶと良いでしょう。
メモリー容量は8GBが良く、ストレージ容量は256GBを推奨します。
カメラ
画素数が高いだけのメインカメラ
ミドルスペック機のカメラは性能が高くなく、平凡な画質になります。
Xiaomi 12 Liteは高画素のメインカメラを搭載していますが、108MPの画素数はファイルが大きくなるデメリットのみで、メリットがありません。
他の背面カメラはおまけ
画素数の低い超広角カメラとマクロカメラは、おまけ程度のカメラであり、使用頻度も少ないと思われます。
ミドルスペック機の背面カメラはメインカメラのみの使用が多く、メインカメラのみでの十分だと言えるでしょう。
画素数の高い前面カメラ
20MPの前面カメラでも高画素の部類に入りますが、Xiaomi 12 Liteは32MPの前面カメラです。
近年は前面カメラを高画素にする傾向があり、カメラ性能も来るところまで来たような気がします。
前面カメラで32MPは十分な画素数であり、これ以上の画素数を求める必要はありません。
Xiaomiのカメラは平凡な画質の機種が多く、カメラ性能に過度な期待は禁物です。
ネットワーク
日本国内で問題なく使える
4G・5G共に日本国内すべての通信キャリアで使用できます。
5Gのn79に対応していないため、docomo系は5G対応エリア内で4G接続になる可能性があるでしょう。
11ax対応のWIFI
11ax対応ルーターに接続すると高速通信が可能になりますが、実行速度は11acより少し速いぐらいです。
そのため、11ax非対応ルータでも11acに対応しているなら無理に買い替える必要がなく、最新規格の11be対応ルーターが安価になった際にルーターの購入を検討すると良いでしょう。
ただし、11ac未対応のルーターでは通信速度が遅くなるため、11ax対応ルーターへの買い替えを検討した方が良いです。
物理SIMでデュアルSIM
日本国内でeSIM対応の機種が当然のようになっていますが、グローバル機でeSIM対応の機種は多くなく、「グローバル機=eSIM非対応」と思っておくと良いでしょう。
複数のキャリアを簡単に変更できるeSIMは便利ですが、複数のキャリアを契約すること自体が特殊なため、SIM発行が早いぐらいしかeSIMのメリットはありません。
日本国内の使用で困ることはありませんが、技適を取得していないため、電波法に抵触する可能性があります。
機能
指紋認証は好み
顔認証と画面内指紋認証に対応しており、顔認証で困ることはありません。
画面内指紋認証は他の指紋認証より認証精度と認証速度で劣りますが、本体カバーを取り付けた際に認証部がむき出しにならないデザイン性の良さがあります。
おサイフケータイが使えないのは仕方がない
おサイフケータイは日本固有の機能であり、グローバル機でおサイフケータイは使えません。
おサイフケータイが使えない原因はFeliCa未搭載のためであり、おサイフケータイが必須の際は日本国内で発売しているFeliCa搭載機を購入することをお勧めします。
珍しいデュアルスピーカー
ミドルスペック機では珍しいデュアルスピーカースピーカーですが、Xiaomiのミドルスペック以上の機種には多く採用されています。
一般的なステレオスピーカーは疑似ステレオと呼ばれるもので、1基のスピーカーと受話部から音声を流すため、一応はステレオ音声になりますが、スピーカーの違いで音に違和感があります。
2基のスピーカーを使用するデュアルスピーカーに、音の違和感はありません。
おサイフケータイ以外は、ミドルスペック機に相応しい機能です。
バッテリー
少ないバッテリー容量
ミドルスペック機でも5000mAh以上の機種が多く、Xiaomi 12 Liteの4300mAhはバッテリー容量が少なく、最低でも4500mAhは欲しいところです。
4300mAhでも、フル充電状態で無理な使い方をしない限り、1日以上は持つバッテリー容量です。
十分な充電速度
67W充電に対応しており、フル充電に要する時間が41分です。
ミドルスペック機には20Wを切る充電速度の機種もあり、Xiaomi 12 Liteは高速充電に対応しています。
充電速度は速いですが、バッテリー容量が不満です。
総括
おサイフケータイとバッテリー容量がマイナスですが、SoCの性能と本体が軽い点はプラスになります。
Xiaomi 12 Liteは型落ちになりますが、マルチに使用できるミドルスペック機が約4万円で購入できるため、Xiaomi 12 Liteはコスパの高い機種です。
ただし、おサイフケータイが使用できないため、おサイフケータイが必須の方には向きません。
メイン機でも十分な性能があり、良い機種に仕上がっています。
スマホの進化は頭打ちしており、型落ちでも最新機種と大した違いはありません。