Google最上位機種のGoogle Pixel 8 Prioと、Xiaomiが日本国内で販売している最上位機種のXiaomi 13T Proとのスペック比較です。
共に性能の高い機種であり、どちらのどの点が優れているかをみていきます。
ここではスペックの違いを解説しています。
Google Pixel 8 Proが優れている点
Xiaomi 13T Proが優れている点
カメラの違いで6万円
Google Pixel 8 Prioの優位性はカメラにあり、256GBモデルの価格差が6万円です。
カメラ性能の違いに6万円の価値がなく、Xiaomi 13T Proの方がコスパが高くなっています。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
Google Pixel 8 Pro
Xiaomi 13T Pro
共にセンターパンチホールを採用しているため、ディスプレイ面では見分けが付きません。
背面のカメラ周りに特徴があり、Google Pixel 8 Prioは横並びのカメラに対して、Xiaomi 13T Proは2基の大型レンズがあります。
Google Pixel 8 Pro
Xiaomi 13T Pro
本体色は共に3色あり、Google Pixel 8 PrioがBay・Obsidian・Porcelainで、Xiaomi 13T Proはブラック・メドウグリーン・アルパインブルーです。
Google Pixel 8 PrioのBayと、Xiaomi 13T Proのメドウグリーン・アルパインブルーが特徴のある色になります。
スペック
Google Pixel 8 Pro | Xiaomi 13T Pro | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Google Tensor G3 | Dimensity 9200+ |
サイズ | 162.6x76.5x8.8㎜ | アルパインブルー :162×76×8.6mm メドウグリーン/ブラック:162×76×8.5mm |
重量 | 213g | アルパインブルー :200g メドウグリーン/ブラック:206g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.7インチ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2992×1344 | 2712×1220 |
リフレッシュレート | 1-120Hz | 30-144Hz |
タッチサンプリングレート | 不明 | 480Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 12GB | 12GB |
ストレージ | 128GB/256GB/512GB | 256GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP(f/1.68) | 50MP(f/1.9) |
望遠カメラ | 48MP(f/2.8)/光学5倍 | 50MP(f/1.9)/光学2倍 |
超広角カメラ | 48MP(f/1.95) | 12MP(f/2.2) |
前面カメラ | 10.8MP(f/2.2) | 20MP(f/2.2) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 14/17/18/19/20/21/25/ 26/28/29/30/38/39/40/ 41/42/46/48/66/71 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/ 18/19/20/26/28/38/39/ 40/41/42 |
5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/12/20/25/ 28/30/38/40/41/66/71/ 77/78/79 | 3/28/41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.3 | 5.4 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | あり |
スピーカー | ステレオ | デュアル |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5050mAh | 5000mAh |
充電速度 | 30W充電 | 120W充電 |
ワイヤレス充電 | 23W充電 | なし |
ポート | USB3.2 TypeC | USB TypeC |
価格 | 159,900円/169,900円/ 189,900円 | 109,800円 |
付属品
Google Pixel 8 Pro
1 m USB-C® – USB-C® ケーブル(USB 2.0)・クイック スイッチ アダプター・SIM ツール
Xiaomi 13T Pro
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Google Pixel 8 PrioはACアダプター・本体カバー・保護フィルムは付属しませんが、Xiaomi 13T Proは必要なもの全てが付属します。
両メーカーの標準付属品が付属しており、Google Pixel 8 Prioに付属しているクイックスイッチアダプターは用途が少ないです。
本体
ゲーム動作が変わるSoCの違い
Google Pixel 8 Prioに搭載しているGoogle Tensor G3はAnTuTuベンチマーク Ver.10で約100万点のスコアがあり、Xiaomi 13T Proに搭載しているDimensity 9200+は約160万点です。
両機種はゲーム以外の用途で困ることはなく、AnTuTuベンチマークで100万点を超えると、大半のゲームが高画質の高フレームレートで動作します。
Xiaomi 13T Proは全てのゲームが高画質の高フレームレートでの動作が見込め、少しでも好条件のゲーム動作を求める場合はXiaomi 13T Proが良いでしょう。
本体重量が重いGoogle Pixel 8 Prio
Google Pixel 8 Prioの本体重量は213グラムあり、このサイズでは200グラムぐらいが妥当な重量です。
Xiaomi 13T Proは本体色によって本体重量が変わりますが、最大重量が206グラムと若干重めの本体になりますが、Google Pixel 8 Prioより軽くなっています。
SoCの性能が高く、本体重量が軽いXiaomi 13T Proです。
ディスプレイ
分かりにくい解像度の違い
Google Pixel 8 Prioは解像度が高いですが、6.7インチディスプレイでは解像度の違いが分かりません。
解像度が高くなると消費電力が増えるデメリットがあり、メリットよりデメリットの方が高くなっています。
別物の可変リフレッシュレート
共に可変リフレッシュレートを採用していますが、Google Pixel 8 Prioは1Hz単位でリフレッシュレートが変わり最大120Hzです。
Xiaomi 13T Proは30Hzから30Hz単位でリフレッシュレートが変化していき、最大144Hzになっています。
小刻みでリフレッシュレートが変わるGoogle Pixel 8 Prioの方が消費電力は小さいですが、最大リフレッシュレートが120Hzのため、場合によっては残像が見えるかも知れません。
1Hz単位のリフレッシュレートで消費電力を抑えることができるGoogle Pixel 8 Prioは、最大リフレッシュレートに不満を持つかもしれません。
記憶領域
ストレージ容量が選べるGoogle Pixel 8 Prio
Google Pixel 8 Prioのストレージ容量は128GB・256GB・512GBの3種類から選ぶことができ、Xiaomi 13T Proは256GBのみです。
Google Pixel 8 Prioはストレージ容量の選択肢が多くて良いように見えますが、microSDが使用出来なため、128GBより256GBの方がストレージ不足に陥る可能性が低く、特殊な用途以外で512GBは必要ありません。
Google Pixel 8 Prioもストレージは256GBで落ち着くと思われるため、ストレージが選べてもメリットは少ないでしょう。
メモリー12GBを搭載することで、同じ機種を長く利用してもメモリー不足に陥る可能性が低いです。
カメラ
同じような画素数でも性能が違う望遠カメラ
望遠カメラの画素数の違いより、倍率とF値の違いが大きいです。
光学5倍に対応しているGoogle Pixel 8 Proに対して、光学2倍のXiaomi 13T Proです。
光学5倍の倍率をXiaomi 13T Proで行うと、3倍率分をデジタル処理で行うため、画像が不鮮明になります。
Xiaomi 13T Proの望遠倍率は低いですが、F値がメインカメラと同じ1.9のため、望遠撮影でもメインカメラと同じ背景のボケ具合になり、Google Pixel 8 ProはF値が2.8のためXiaomi 13T Proには及びません。
超広角カメラの画素数
Xiaomi 13T Proの超広角カメラは12MPあり、一般のスマホと同じような画素数です。
Google Pixel 8 Proの48MPはメインカメラに匹敵するのもであり、望遠カメラと同じ画素数になっています。
前面カメラで逆転する奇妙な現象
望遠カメラと超広角カメラで優位に立ったGoogle Pixel 8 Proですが、前面カメラはXiaomi 13T Proの画素数が高く、逆転現象が発生しています。
20MPの全面カメラは画像の粗さが軽減され、10MPだと粗さが目立ち、前面カメラはXiaomi 13T Proが優れています。
望遠カメラと超広角カメラはGoogle Pixel 8 Proが優れており、前面カメラに不満が残ります。
ネットワーク
海外の利用で変わってくる対応バンド
日本国内の利用で困ることはありませんが、Xiaomi 13T Proでdocomo系SIMを使用していると、5G対応エリアで4G接続になる可能性があり、5Gのn79に対応していないために発生する現象です。
海外の利用を考えている場合は、Xiaomi 13T Proの4G・5G共に対応バンドが少なく、利用する国によっては使えない可能性があり、対応バンドの多いGoogle Pixel 8 Proが海外の利用に向いています。
Bluetoothの違いはないと言っても良く、最近流行りにeSIMにも対応しています。
機能
音の違和感がスピーカーの違い
2基のスピーカーを搭載しているXiaomi 13T Proは、完全ステレオに対応しています。
スピーカーが1基のGoogle Pixel 8 Proは受話部から音声を流す疑似ステレオに対応しており、完全ステレオと違い違和感のある音になります。
ハイスペック機でも完全ステレオに対応している機種は少なく、Xiaomi 13T Proは少ない中の1機種です。
ハイスペック機に相応しい性能であり、Google Pixel 8 Prioの疑似ステレオが残念な点です。
バッテリー
4倍の充電速度
Google Pixel 8 Prioの充電速度が30Wに対して、Xiaomi 13T Proは120W充電に対応しています。
30分以内でフル充電可能なXiaomi 13T Proの充電速度は速く、Google Pixel 8 Prioは約80分の時間が必要です。
Google Pixel 8 Prioは充電によるバッテリーへの負担は少ないですが、充電速度の遅い充電器を使用することでXiaomi 13T Proも充電速度の調整が可能となります。
Google Pixel 8 Prioに速い充電器を使用しても充電速度は速くならず、充電速度を調整できるXiaomi 13T Proが優れています。
ワイヤレス充電に対応しているGoogle Pixel 8 Prio
Google Pixel 8 Prioは最大23Wのワイヤレス充電に対応していますが、Google Pixel Stand(第2世代)を使用するため、別途用意する必要があります。
Qiを使用すると12Wしか速度が出ず、遅い充電速度が更に遅くなります。
Xiaomi 13T Proはワイヤレス充電に対応しておらず、ワイヤレス充電が必要な場合はGoogle Pixel 8 Prioが良いでしょう。
有線充電速度の違いは大きく、Google Pixel 8 Prioのワイヤレス充電は速くありません。
総括
カメラが優れているGoogle Pixel 8 Prioに対して、Xiaomi 13T ProはSoCが優れています。
128GBモデルで5万円、256GBモデルで6万円の価格差があり、カメラの違いに見合う価格差ではありません。
元々コスパの悪いGoogle Pixel 8 Prioと、コスパの良いXiaomi 13T Proの比較は仕方がない結果になり、Googleが割高に価格設定していることが分かります。
筆者のお勧め
Google Pixel 8 Prioの望遠カメラは魅力ですが、価格差を考えるとXiaomi 13T Proの方がコスパは良く、Xiaomi 13T Proをお勧めします。