XiaomiのフラグシップモデルであるXiaomi 14と、2023年にXiaomiが日本へ投入したハイスペック機のXiaomi 13T Proのスペック比較です。
Xiaomi 13T Proのグローバル版が発売されていますが、敢えて日本国内版と比較することで、日本国内で使用する際にどちらの使い勝手が良いかを見ています。
※グローバル版は技適未取得のため、日本国内での使用は電波法に抵触する可能性があります。
Xiaomi 13T Pro(国内版l)が優れている点
Xiaomi 14(Global)が優れている点
現状は高価なXiaomi 14
AliexpressでXiaomi 14が約1000ドル(150,000円)で販売しており、Xiaomi 13T Proとの価格差が約4万円あり、現状でXiaomi 14は高価すぎる機種です。
カメラとSoCの性能を求める際はXiaomi 14で良いですが、Xiaomi 13T Proでも十分な性能があります。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
Xiaomi 13T Pro(国内版)
Xiaomi 14(Global)
ディスプレイ面はXiaomi標準のセンターパンチホールを採用しており、デザインは同じです。
背面カメラの周辺に違いがあり、背面で唯一の違いになっています。
Xiaomi 13T Proの本体色はブラック・メドウグリーン・アルパインブルーがあり、Xiaomi 14はBlack・White・Jade Greenで構成しています。
Xiaomi 13T Proのメドウグリーン・アルパインブルーと、Xiaomi 14のJade Greenが特徴のある色です。
スペック
Xiaomi 13T Pro | Xiaomi 14(Global) | |
---|---|---|
本体 | ||
SoC | Dimensity 9200+ | Snapdragon 8 Gen 3 |
サイズ | アルパインブルー :162×76×8.6mm メドウグリーン/ブラック:162×76×8.5mm | 152.8×71.5×8.2mm |
重量 | アルパインブルー :200g メドウグリーン/ブラック:206g | 193g |
ディスプレイ | ||
ディスプレイサイズ | 6.7インチ | 6.39インチ |
パネル種 | 有機EL | 有機EL |
解像度 | 2712×1220 | 2670×1200 |
リフレッシュレート | 30-144Hz | 1-120Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz | 240Hz |
記憶領域 | ||
メモリ | 12GB | 12GB |
ストレージ | 256GB | 256GB/512GB |
micro SD | なし | なし |
カメラ | ||
背面メインカメラ | 50MP(f/1.9) | 50MP(f/1.6) |
望遠カメラ | 50MP(f/1.9)/光学2倍 | 32MP(f/2.0)/光学3倍 |
超広角カメラ | 12MP(f/2.2) | 50MP(f/2.2) |
前面カメラ | 20MP(f/2.2) | 32MP(f/2.0) |
ネットワーク | ||
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/38/ 39/40/41/42 | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/25/26/28/ 32/38/39/40/41/42/48/ 66 |
5G Sub6 | 3/28/41/77/78 | 1/2/3/5/7/8/20/25/28/ 38/40/41/48/66/75/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be |
Bluetooth | 5.4 | 5.4 |
SIM | nanoSIM/eSIM | nanoSIM/nanoSIM |
機能 | ||
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | なし | なし |
Felica | あり | なし |
スピーカー | デュアル | ステレオ |
バッテリー | ||
バッテリー容量 | 5000mAh | 4610mAh |
充電速度 | 120W充電 | 90W充電 |
ワイヤレス充電 | なし | 50W充電 |
ポート | USB TypeC | USB TypeC 3.2 Gen 1 |
価格 | 109,800円 |
付属品
Xiaomi 13T Pro(国内版)
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
Xiaomi 14(Global)
ACアダプター・USB Type-C ケーブル・SIM 取り出しツール・保護フィルム・保護ケース・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
付属品に違いは無く、必要最低限のものが付属するXiaomi標準の付属品です。
※Xiaomi 14のACアダプターは中国国内用の形状のため、日本国内で使用する際は変換アダプターが必要です。
本体
大きな違いは無いSoC
AnTuTuベンチマーク Ver.10でXiaomi 13T Proを計測すると約160万点のスコアがあり、Xiaomi 14は約200万点です。
40万点の差は大きいですが、150万点を超えると一部のゲームアプリ以外はアプリの動作に違いがなく、「原神」のようなゲームを最高画質の60FPS固定で遊ぶ際にSoCの違いを体感できます。
ディスプレイサイズに対して本体サイズと重量が変化する
Xiaomi 13T Proの本体サイズが大きく、本体重量も重くなっていますが、ディスプレイサイズがXiaomi 14より大きいため、仕方ありません。
本体サイズに対してXiaomi 14の本体は重く、Xiaomi 13T Proは標準の本体重量です。
ゲーム重視の際はSoCの性能が高いXiaomi 14が良いでしょう。
ディスプレイ
高解像度ディスプレイの必要性はない
共に高解像度のディスプレイを搭載しており、ディスプレイサイズが大きくなるXiaomi 13T Proには多少のメリットがあります。
スマホのディスプレイ自体が小さいため、解像度が高くなっても違いが分かりにくく、特に6.39インチディスプレイのXiaomi 14に高解像度ディスプレイを採用することに意味はありません。
解像度が高くなると消費電力が増えるデメリットがあり、スマホで高解像度ディスプレイはメリットよりデメリットの方が多いです。
可変リフレッシュレートでも違う
共に、1Hz単位でリフレッシュレートが変化する可変リフレッシュレートを採用おり、状況に応じて最適なリフレッシュレートを設定することで、リフレッシュレートによる消費電力を最低限に抑えることができます。
同じ可変リフレッシュレートでも、Xiaomi 13T Proは30Hzから144Hzに対応しており、最低リフレッシュレートが30Hzです。
対するXiaomi 14は1Hzから120Hzに対応することで、最低リフレッシュレートが1Hzとなり、最低値が低いXiaomi 14の方が消費電力は低くなります。
最大リフレッシュレートが高くても、120Hz以上の違いを見分けることが難しく、120Hzのリフレッシュレートで多くの場合は問題ないでしょう。
連打ゲームで変わるタッチサンプリングレート
連打が必要なゲームでタッチサンプリングレートの違いが分かり、複数の指で連打が必要なゲームを遊ぶ際は、タッチサンプリングレートの高い機種の方が、タッチ抜けの可能性は低くなります。
ディスプレイサイズが大きく異なり、ディスプレイサイズの好みで選ぶと良いでしょう。
記憶領域
ストレージ容量が選べるも・・・
Xiaomi 14は256GBと512GBのストレージ容量を選ぶことができ、Xiamoi 13T Proは256GBのみです。
microSDが利用できない両機種で、動画やゲームアプリを大量に保存するようなストレージを圧迫する用途でない限りは、256GBのストレージで困ることはありません。
そのため、特殊な用途でない限りは512GBのストレージは必要ないでしょう。
メモリー12GBを搭載することで、長く使用できる機種になっています。
カメラ
同じようなメインカメラ
画素数に違いがなく、Xiaomi 14のF値が少し高くなっています。
F値が高いXiaomi 14は暗所でもきれいに撮影できますが、劇的な違いではありません。
Xiaomi 13T Proに使用しているイメージセンサーは1/1.28インチに対して、Xiaomi 14は1/1.31インチであり、イメージセンサーが大きいXiaomi 13T Proの方が画質は良いでしょう。
F値よりイメージセンサーを優先するほうが良く、イメージセンサーが大きいXiaomi 13T Proが優れていますが、Xiaomi 14も優れたカメラです。
画素数か倍率か
メインカメラの画素数と同じXiaomi 13T Proは光学2倍まで対応しており、32MPのXiaomi 14は光学3倍まで対応しています。
画素数と倍率の違いがあり、好みで選ぶと良いでしょう。
超広角カメラと前面カメラの画素数が違う
Xiaomi 14の超広角カメラはメインカメラと同じ画素数があり、実用性のあるカメラになっています。
対するXiaomi 13T Proは12MPしかなく、おまけ程度のカメラです。
前面カメラもXiaomi 14の画素数が高く、最低でも32MPは欲しいところです
似たような性能のメインカメラも、Xiaomi 14はLeica製のカメラです。
ネットワーク
日本国内で問題はないも海外では違う
共に、日本国内全ての通信キャリアで使用できます。
海外利用の利用は、対応バンドが少ないXiaomi 13T Proは利用できる国がXiaomi 14より少なく、海外利用を考えている場合は、対応バンドの多いXiaomi 14が良いでしょう。
最新規格のWIFIに対応
Xiaomi 14は最新規格の11beに対応しており、Xiaomi 13T Proは一世代前の11axまで対応しています。
現状で11be対応ルーターは高価で、11beに対応している機器も少なく、11be対応ルーターを購入するメリットがありません。
11beは11axより4.8倍の高速通信が理論値で可能になっていますが、実効値では2倍の速度差は無いと思われます。
対応機器が増えてくると11be対応ルーターの価格が下がるため、安価になってからルーターを買い替えても遅くありません。
eSIMの必要性は?
日本国内はeSIM対応機が増えていますが、グローバル版にeSIM対応機はありません。
簡単に通信キャリアを変更できるeSIMですが、複数の通信キャリアを使い分けること自体が特殊な使い方のため、多くの場合にeSIMのメリットはありません。
eSIM非対応の通信キャリアも多く、通信キャリアを選ぶ点がeSIMのデメリットです。
全ての通信キャリアに対応している物理SIMで困ることはなく、Xiaomi 14がeSIM非対応でも困ることはありません。
技適を取得していないXiaomi 14を日本国内で使用すると、電波法に抵触する可能性があります。
機能
おサイフケータイが使える国内版
国内版のXiamoi 13T ProにはFelicaが搭載してあり、iDやスマートSuicaのようなタッチ決済が使えます。
Felicaは日本固有の規格のためグローバル版にはなく、Xiaomi 14はおサイフケータイが使えません。
両機種はNFCに対応しており、VISAタッチやMasterコンタクトレスのようなタッチ決済は使えます。
スピーカーはデュアル
2基のスピーカーを搭載していXiamoi 13T Proは完全ステレオに対応しており、Xiaomi 14は1基のスピーカーで疑似ステレオです。
1基のスピーカーと受話部から音声が流れる疑似ステレオは音に違和感があり、Xiaomi 13T Proの完全ステレオには劣ります。
おサイフケータイが必須の際は、Xiaomi 13T Pro一択です。
バッテリー
バッテリー容量の違いは稼働時間
Xiaomi 13T Proは5000mAhの大容量バッテリーを搭載しており、Xiaomi 14より多くのバッテリーを搭載しています。
バッテリー容量が多いXiaomi 13T Proは、Xiaomi 14より稼働時間が長いです。
速すぎる充電速度のXiaomi 13T Pro
充電速度が速いXiaomi 13T Proはブーストモードを使用すると約19分でフル充電でき、Xiaomi 14は約31分かかります。
Xiaomi 13T Proの充電速度が速すぎるため、Xiaomi 14の充電速度は遅く見えますが、Xiaomi 14でも速い充電速度です。
高速ワイヤレス充電は良いかも
Xiaomi 14は50Wのワイヤレス充電に対応しており、有線充電の約55%の充電速度になります。
約46分でフル充電が可能で、有線充電には劣りますが、実用性のある充電速度です。
Xiaomi 13T Proはワイヤレス充電非対応のため、有線充電のみになります。
バッテリー容量が多いXiaomi 13T Proは、ワイヤレス充電非対応も、有線充電速度は速いです。
総括
SoCとカメラ性能が高く小型のXiaomi 14に対して、おサイフケータが使えバッテリー関係が優れている大型ディスプレイのXiaomi 13T Proです。
SoCの性能差は一部のゲームでしか違いがなく、ディスプレイサイズを除けば、カメラ性能とおサイフケータの違いと言っても良いでしょう。
SoCとカメラの違いか、本体サイズの違いで選ぶことができますが、販売価格はXiaomi 14の方が高く、本体が大きくカメラ性能に妥協できる場合は、Xiaomi 13T Proの方が安価で購入できます。
筆者のお勧め
甲乙つけがたい性能の両機種は、4〜5年後でも現役で使用できる性能です。
Xiaomi 13T Proを筆者はお勧めしますが、筆者はカメラ性能にこだわりがなく、安価に日本国内で手軽に入手できることが理由です。