スマートフォン市場で常に最先端を走り続けるXiaomiから、フラッグシップの王道を継ぐXiaomi 15T Proと、ゲーミング・エンタメ性能に特化した異端児POCO F7 Ultraが登場しました。
どちらも最新鋭のチップセット、圧巻のカメラ性能、そして高速充電を搭載したハイエンドモデルですが、その設計思想は大きく異なります。
「Leica(ライカ)監修のカメラとFeliCa搭載」で死角なしのオールラウンダーを求めるのか?
それとも、「ゲーミング向きのチップと120W超急速充電」で極限のパフォーマンスを追求するのか?
ここでは、この2つの強力な選択肢を、スペック、カメラ、利便性など、あらゆる角度から徹底比較して、あなたが本当に選ぶべきベストな一台を見つけるための詳細な解説をお届けします。
Xiaomi 15T Proが優れている点
POCO F7 Ultraが優れている点
微妙なPOCO F7 Ultra
カメラ性能が優れているXiaomi 15T Proが、約1万円高くなっています。
価格差以上の性能差があり、Xiaomi 15T Proと比較するとPOCO F7 Ultraは微妙な機種と言えるでしょう。
ここからは2機種の違いを項目別に見ていきますが、変更点のみ解説していきます。
外観
Xiaomi 15T Pro

本体色
ブラック
グレー
モカゴールド
POCO F7 Ultra

本体色
ブラック
イエロー
スペック
| Xiaomi 15T Pro | POCO F7 Ultra | |
|---|---|---|
| 本体 | ||
| SoC | Dimensity 9400+ | Snapdragon 8 Elite |
| AnTuTu Ver.10 | 255万点 | 285万点 |
| AnTuTu Ver.11 | 270万点 | 295万点 |
| ゲーム用途 | ◎ | ◎ |
| ゲーム以外の用途 | ◎ | ◎ |
| サイズ | 162.7×77.9×7.96mm | 160.26×74.95×8.39 |
| 重量 | 210g | 212g |
| ディスプレイ | ||
| ディスプレイサイズ | 6.83インチ | 6.67インチ |
| パネル種 | 有機EL | 有機EL |
| 解像度 | 2772×1280 | 3200×1440 |
| リフレッシュレート | 144Hz | 120Hz |
| タッチサンプリングレート | 480Hz | 480Hz |
| 記憶領域 | ||
| メモリ | 12GB | 12GB/16GB |
| ストレージ | 256GB/512GB/1TB | 256GB/512GB |
| micro SD | なし | なし |
| カメラ | ||
| 背面メインカメラ | 50MP(f/1.62) | 50MP(f/1.6) |
| 望遠カメラ | 50MP(f/3.0)/光学5倍 | 50MP(f/2.0)/光学2.5倍 |
| 超広角カメラ | 12MP(f/2.2) | 32MP(f/2.2) |
| 前面カメラ | 32MP(f/2.2) | 32MP |
| ネットワーク | ||
| 3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 | 1/2/4/5/6/8/19 |
| 4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/25/26/28/ 32/38/39/40/41/42/48/ 66/71 | 1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/ 26/28/38/40/41/42/48/ 66 |
| 5G Sub6 | 1/2/3/5/7/8/12/20/25/ 26/28/38/40/41/48/66/ 71/75/77/78 | 1/2/3/5/7/8/20/26/28/38/ 40/41/48/66/77/78 |
| docomo | ◎ | ◎ |
| au | ◎ | ◎ |
| Softbank | ◎ | ◎ |
| 楽天 | ◎ | ◎ |
| WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be | 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be |
| Bluetooth | 6.0 | 6.0 |
| SIM | nanoSIM/nanoSIM | nanoSIM/nanoSIM |
| 機能 | ||
| 生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
| 防水/防塵 | IPX8/IP6X | IPX8/IP6X |
| イヤホンジャック | なし | なし |
| Felica | あり | なし |
| スピーカー | ステレオ | ステレオ |
| バッテリー | ||
| バッテリー容量 | 5500mAh | 5300mAh |
| 充電速度 | 90W充電 | 120W充電 |
| ワイヤレス充電 | なし | 50W充電 |
| ポート | USB TypeC | USB TypeC |
| 価格 | 109,800円/119,800円/129,800円 | 99,980円/109,800円 |



付属品
Xiaomi 15T Pro
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・画面保護シート貼付済・クイックスタートガイド
POCO F7 Ultra
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド
本体
SoC
Xiaomi 15T ProにはMediaTekの最新SoCでありDimensity 9400+を搭載しており、AnTuTuベンチマーク Ver.11で約270万点です。
一方のPOCO F7 Ultraは、Qualcommの最新SoCのSnapdragon 8 Eliteを搭載して、AnTuTuベンチマーク Ver.11で295万点のスコアがあります。
両メーカーの最新SoCを搭載している両機種は、AnTuTuベンチマークで約25万点の差です。
300万点近いスコアがあるため、SoCの性能差は無いに等しく、すべての用途が最高の環境で使用できる両機種と言っても過言ではありません。
本体サイズ・重量
Xiaomi 15T Proの方が少し大きく、似たような本体重量です。
ただし、本体サイズから本体重量を見ると、本体が小さなPOCO F7 Ultraが重くなっています。
現状で最高性能のSoCを搭載している両機種です。
ディスプレイ
ディスプレイサイズ・パネル
大画面の6.83インチディスプレイを搭載しているXiaomi 15T Proに対して、POCO F7 UltraはXiaomi標準の6.67インチです。
ともに高解像度で画面表示の粗さもありません。
POCO F7 UltraはXiaomi 15T Proより解像度は高くなっていますが、この大きさのディスプレイでの違いが分かりにくく、解像度の違いを考える必要はないでしょう。
リフレッシュレート
POCO F7 Ultraのリフレッシュレート120Hzは、多くに人が滑らかなスクロールと思える性能です。
Xiaomi 15T Proの144Hzを必要とする人は多くなく、一般的にリフレッシュレートは120Hzで困ることはありません。
大画面に高リフレッシュレートのXiaomi 15T Proは、動画鑑賞やゲームに向いています。
記憶領域
メモリー
メモリー12GBのXiaomi 15T Proに対して、12GB/16GBが選べるPOCO F7 Ultraです。
12GBのメモリーで困ることはなく、16GBはオーバースペックと言えるでしょう。
ただし、メモリーが多くて困ることはなく、メモリー容量を考える必要はありません。
ストレージ
256GB/512GBのストレージが選べる両機種に、Xiaomi 15T Proは1TBがあります。
一般的にストレージは256GBで十分であり、容量に心配がある場合は512GBを選ぶと良いでしょう。
現状は1TBの用途がなく、1TBのストレージを選ぶ必要性はありません。
好みのストレージ容量を選ぶとよく、POCO F7 Ultraのメモリー容量を気にする必要はありません。
カメラ
Xiaomi 15T Proは1/1.31インチのLight Fusion 900をイメージセンサーに採用しており、POCO F7 Ultraは1/1.55インチのLight Fusion 800です。
イメージセンサーが大きい、Xiaomi 15T Proの方が画質は良く、暗所でも明るく撮影できます。
Xiaomi 15T Pro:はLeica監修のトリプルカメラシステムが最大の魅力です。
Leicaならではの深みのある色合いや質感を活かした静止画撮影ができます。
望遠カメラ
Xiaomi 15T Proには焦点距離115mm相当の光学5倍望遠が搭載されており、POCO F7 Ultraは焦点距離60mm相当の光学2.5倍望遠です。
Xiaomi 15T Prは焦点距離に約2倍の違いがあり、遠くの被写体を高画質で捉えるズーム性能に優れます。
POCO F7 Ultraの光学2.5倍では、焦点距離が物足りなく思える場面が多くあるでしょう。
ただし、一般的な機種には望遠カメラがなく、POCO F7 Ultraの望遠カメラが悪いものではありません。
超広角カメラ
一般的な機種では8MPの超広角カメラが標準のため、POCO F7 Ultraの32MPは、ずば抜けた画素数です。
そのため、おまけ程度の超広角カメラが実用性のあるものになっています。
Xiaomi 15T Proの12MPは多いと呼べる画素数ではなく、おまけ程度のカメラです。
Leica監修のカメラシステムに、光学5倍望遠カメラを搭載しているXiaomi 15T Proは、超広角カメラがPOCO F7 Ultraに劣っています。
ネットワーク
国内4キャリアで4G・5Gが問題なく使用でき、最新規格の11be(WIFI 7)にも対応しています。
機能
Felica
Xiaomi 15T Proはおサイフケータイを使用できますが、POCO F7 Ultraは使用できません。
ともにクレジットカードのタッチ決済は対応しています。
おサイフケータイの有無の違いだけで、それ以外の違いはありません。
バッテリー
バッテリー容量
バッテリー容量が200mAhの違いですが、大きな容量差ではありません。
充電速度
90W充電に対応しているXiaomi 15T Proの1〜100%の充電時間が36分であり、120W充電に対応しているPOCO F7 Ultraは34分です。
フル充電では2分の違いしかありませんが、80%ぐらいまではPOCO F7 Ultraの方が圧倒的に速く充電できます。
ワイヤレス充電
POCO F7 Ultraは50Wのワイヤレス充電に対応しており、有線充電には劣りますが実用性の高い充電速度です。
Xiaomi 15T Proはワイヤレス充電に対応していません。
充電速度はPOCO F7 Ultraが優れており、バッテリ容量が少し多いXiaomi 15T Proです。
総括
大画面でカメラ性能が高いXiaomi 15T Proに対して、SoCの性能が高く充電関係が優れているPOCO F7 Ultraです。
SoCの性能差が大きくなく、POCO F7 Ultraの良い点をXiaomi 15T Proが上回っています。
そのため、POCO F7 Ultraを選ぶ理由がなく、価格は少し高くなりますがXiaomi 15T Proを購入して方が、用途が広くなるでしょう。
筆者のお勧め
価格差を考えると、SoCの性能差を妥協してカメラ性能を取ったほうが良く、充電関係も妥協できる性能のため、Xiaomi 15T Proをおすすめします。



