Xiaomiの最新機種Xiaomi 13T Proのスペック解説です。
Xiaomi 12T Proに続き、Xiaomiが日本に投入したハイスペック機の性能はどのようなものでしょう。
Xiaomi 13T Proの良い点
Xiaomi 13T Proの悪い点
コスパの良い高額機種
最速SoCに高リフレッシュレートと、ハイスペック機に相応しいスペックになっています。
10万円超えの高価な機種でもXiaomi 13T Proはコスパが良く、高性能な機種を探している人にはお勧めできる機種です。
ここからは、スペック表の項目別に解説していきます。
外観
センターパンチホールを採用しており、Xiaomi製機種の多くに用いられています。
背面のカメラ周りが大きく特徴的ですが、近年のハイスペック機はカメラに力を入れている機種が多く、カメラが周りが大きい機種が増えています。
ブラック・メドウグリーン・アルパインブルーの3色が本体色であり、メドウグリーン・アルパインブルーが特徴のある色です。
スペック
Xiaomi 13T Pro | |
---|---|
本体 | |
SoC | Dimensity 9200+ |
サイズ | アルパインブルー :162×76×8.6mm メドウグリーン/ブラック:162×76×8.5mm |
重量 | アルパインブルー :200g メドウグリーン/ブラック:206g |
ディスプレイ | |
ディスプレイサイズ | 6.7インチ |
パネル種 | 有機EL |
解像度 | 2712×1220 |
リフレッシュレート | 30-144Hz |
タッチサンプリングレート | 480Hz |
記憶領域 | |
メモリ | 12GB |
ストレージ | 256GB |
micro SD | なし |
カメラ | |
背面メインカメラ | 50MP(f/1.9) |
望遠カメラ | 50MP(f/1.9)/光学2倍 |
超広角カメラ | 12MP(f/2.2) |
前面カメラ | 20MP(f/2.2) |
ネットワーク | |
3Gバンド | 1/2/4/5/6/8/19 |
4Gバンド | 1/2/3/4/5/7/8/12/13/ 17/18/19/20/26/28/38/ 39/40/41/42 |
5G Sub6 | 3/28/41/77/78 |
WIFI | 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.4 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
機能 | |
生体認証 | 顔認証/画面内指紋認証 |
防水/防塵 | IPX8/IP6X |
イヤホンジャック | なし |
Felica | あり |
スピーカー | デュアル |
バッテリー | |
バッテリー容量 | 5000mAh |
充電速度 | 120W充電 |
ポート | USB TypeC |
価格 | 109,800円 |
付属品
ACアダプタ・USB Type-Cケーブル・SIM取り出し用ピン・ソフトケース・保護フィルム・クイックスタートガイド・保証に関するお知らせ
最低限必要なものが付属しており、特に高速充電対応のACアダプターが付属する点は嬉しく思います。
Xiaomiの必要なものを付属する精神はユーザー第一に考えており、付属品を減らしているメーカーに見習って欲しいです。
本体
現状最速のSoC
Xiaomi 13T Proに搭載しているDimensity 9200+のAnTuTuベンチマーク Ver.10のスコアは約160万点です。
Snapdragon 8 Gen 2を上回る性能があり、現行機種では最速のSoCを搭載しています。
高性能すぎるSoCのため、全ての用途で困ることはありませんが、逆にSoCの性能を必要としない用途がメインの場合はオーバースペックです。
高い冷却性能
5000平方ミリメートルのヴェイパーチャンバーを搭載しており、ゲーミングスマホを並の冷却性能があります。
高画質の高FPS設定でゲームを遊ぶと、SoCの発熱によりフレームレートが低下しますが、冷却性能が高ければフレームレート低下を防ぐことができるでしょう。
標準の本体サイズと重量
6.7インチのディスプレイに対して一般的な本体サイズです。
このサイズの場合は、200グラムぐらいの本体重量が妥当で、メドウグリーンとブラックは206グラムあり、若干重くなっています。
現行最高性能のSoCを搭載することで、用途を選ばない機種になっています。
ディスプレイ
大型化が進むディスプレイ
近年はディスプレイの大型化が進み、Xiaomi 13T Proも6.7インチディスプレイを搭載しています。
ディスプレイが大きくなると見やすくなる反面、本体が大型化する点がデメリットです。
Xiaomi 13T Proはベゼルを細くすることで画面占有率が高くなり、小型化を目指しています。
高解像度の有機ELパネル
ハイスペック機では当然の有機ELパネルを、Xiaomi 13T Proは採用しています。
6.7インチのディスプレイに高解像度を採用していますが、6.7インチでは良く見ないと高解像度の違いが分かりません。
そのため解像度によるメリットが少なく、解像度が高くなることで消費電力が増えるデメリットの方が大きくなります。
スムーズなスクロールのリフレッシュレート
最大リフレッシュレートが144Hzに対応しており、スムーズなスクロールでほぼ残像が見えません。
30Hz・60Hz・90Hz・120Hz・144Hzの可変リフレッシュレートにも対応しており、用途に応じて最適なリフレッシュレートが選択されるため、リフレッシュレートによる消費電力が軽減できます。
困る可能性が少ないタッチサンプリングレート
480Hzのタッチサンプリングレートに対応しているため、複数の指で連打が必要なゲームでもタッチ抜けする可能性が低いです。
Xiaomi 13T Proでタッチ抜けする場合は、ゲーミングスマホを選ぶしかなく、ゲーミングスマホを以外では高いタッチサンプリングレートになっています。
6.7インチの高解像ディスプレイに、最大144Hzの可変リフレッシュレートを搭載しています。
困る可能性が少ないタッチサンプリングレートを採用しており、ゲームメインでも使用できるでしょう。
記憶領域
長く使えるメモリー容量
現状ではオーバースペックのメモリー12GBを搭載していますが、いずれは必要になると思われるメモリー容量です。
同じ本体を長く使用する場合、12GB以上のメモリーがあると安心でき、Xiaomi 13T Proは5年後もメモリーで困ることがないと思えます。
十分なストレージ容量
256GBのストレージ容量があり、ストレージは選択できません。
microSDが使用できないため、ストレージ容量は多い方が良く、ストレージを圧迫するような特殊な使い方をしない限り、256GBで困ることはありません。
同じ機種を長く使用できるメモリー容量があり、ストレージも十分な容量です。
カメラ
特徴のないメインカメラ
50MPのメインカメラは特徴がなく、F値も高くありません。
ハイスペック機と言うこともあり、それなりのチューニングが施されていると思えるため、平凡以上の画質が期待できます。
高画素の望遠カメラも・・・
ハイスペック機でも望遠カメラを搭載する機種が少なく、Xiaomi 13T Proは光学2倍の望遠カメラを搭載しています。
望遠カメラを搭載しても低画素の機種が多く、Xiaomi 13T Proはメインカメラと同じ50MPの高画素カメラを搭載しているため、高画質の写真が撮れるでしょう。
高画素の望遠カメラはセールスポイントになりますが、光学2倍が残念ポイントになり、最低でも光学3倍は欲しかったです。
超広角カメラと前面カメラに特筆する点はなく、一般的なスマホと同じような性能です。
ネットワーク
日本国内の使用で困ることはない
日本国内で使用する際に、4G・5G共にキャリアを選ぶ必要がなく、国内全ての通信キャリアで使用できます。
docomo系キャリアの5G対応エリア内で4G接続になる可能性があり、これは5Gのn79に対応していないために発生する現象ですが、4Gには接続できるので困ることはありません。
11AX対応のWIFI
WIFIはハイスペック機で当然の11AXに対応しており、11AX対応ルーターに接続することで、11ACより高速通信が可能になります。
11AC対応ルーターを所持している場合は、無理に11AX対応ルーターを購入する必要がなく、11ACでも十分な速度がありますが、11AC非対応のルーターを所持している場合は、11AX対応ルーターへ買い替えると、2倍以上の速度を体感できるでしょう。
メリットがないBluetooth5.4
Bluetooth 5.0に対応していると5.1以上のメリットが少なく、5.4に対応してもメリットがありません。
主流のeSIM
近年、日本国内で販売する機種はeSIMと物理SIMのデュアル構成が標準になっている関係でeSIM対応のキャリアも増えています。
複数のキャリアをSIMの差し替えなく変更できる点がeSIMのメリットになりますが、このような使い方は特殊であり、SIMの発行が速いぐらいしかeSIMのメリットはありません。
メリットの少ないeSIMを採用するのは、時代の流れなのでしょう。
日本国内の使用で困ることはなく、WIFIも高速通信の11AXに対応しています。
機能
画面内指紋認証に対応もデメリットあり
顔認証と画面内指紋認証に対応しており、顔認証は認証速度と精度に問題はありません。
画面内指紋認証は他の指紋認証より認証速度と精度で劣る点が最大のデメリットですが、本体カバーを取り付けた際に、画面内指紋認証は指紋認証部が剥き出しにならず、デザイン性が良くなるメリットがあります。
完全防水・防塵仕様
完全防水・防塵に対応することで、水没に耐えることができます。
粉塵の舞う環境下で使用しても内部に粉塵が侵入することがなく、粉塵による不具合が発生しません。
Felica搭載でおサイフケータイが使える
Felicaが搭載してあり、iDやQuick Payのようなタッチ決済が使用できます。
VISAタッチやMasterコンタクトレスにも対応しており、全てのタッチ決済が利用できます。
2基のスピーカーでデュアルスピーカー
ステレオに対応している多くの機種は疑似ステレオを採用しています。
疑似ステレオは1基のスピーカーと受話部から音声を流すことでステレオ音声にしており、フラグシップ機でも疑似ステレオの機種は多いです。
Xiaomi 13T Proは2基のスピーカーを搭載することで完全ステレオに対応しており、疑似ステレオにある音の違和感がありません。
ハイスペック機の標準仕様に、デュアルスピーカーを採用しています。
バッテリー
1日は余裕で持つ大容量バッテリー
5000mAhのバッテリーを搭載することで、過度の使用をしない限りは、フル充電状態で1日以上は余裕で持ちます。
バッテリー容量が増えると本体重量が重くなりますが、ハイスペック機はバッテリー消費が激しく、多少重くなってもメリットの方が大きいです。
超高速充電に対応
60W充電以上の高速充電に対応している機種は多いですが、Xiaomi 13T Proは120W充電に対応しています。
フル充電に要する時間が約19分と、大容量バッテリーを搭載しているにも関わらず超高速充電を実現しています。
充電速度が速くなると充電によるバッテリー負担が大きく、バッテリーの劣化を速める要因にもなり、バッテリーへの負担が気になる場合は、充電速度の遅い充電器を使用することで対応できます。
大容量バッテリーに高速充電と、ハイスペック機に相応しい性能になっています。
総括
全体の性能が高く、ハイスペック機に相応しい機種になっています。
望遠カメラの倍率が唯一の難点で、最低でも光学3倍は欲しかったです。
望遠カメラを許容できる場合は、Xiaomi 13T Proはコスパの高い機種となり、高性能な機種を探している方に向きます。
倍率の高い望遠カメラが欲しい場合は、他の機種を選ぶと良いでしょう。
高性能で良い機種ですが、高性能過ぎて筆者にはオーバースペックになります。
個人的にMi UIは扱いにくく、Xiaomi 13T Proと言うよりXiaomiの機種全般が扱いにくいです。